プロローグ
初投稿です。不定期に更新するつもりですが、読者が誰もつかなかったらわりとあっさり打ち切りにしてしまうかもしれません。
時間が止まった世界。
漫画や小説でよく見る設定だ。
だがほとんどの作品は設定が甘い。
例えば、なぜ自分だけが世界で動き回れる? 自分が着ている服の座標は固定されないのか? 服を脱いでもミクロなゴミぐらいは体にいくらでも付着しているだろう? なぜ阻害されない? 「自分が直接触れている物だけ動かせる」という設定だったとしても、疑問点がかなりあるからな? どこまでが「自分」なんだ? 皮膚の内側が全部か? なら毛は? 毛につけた整髪料は? 体内の菌は? どういう扱いなの? ねえ作者?
もちろん他にもいくらでも綻びはある。
「振動」が関係するはずなのになぜ物は見えるのか。
熱振動まで止まるならそもそも自分だけが動けても寒くて即死じゃないか。
地球の回転も止まっているなら慣性であらぬ方向に飛ばないか。
まあ、全部フィクションだしね。いくら科学的に辻褄が合っても、存在しない世界だしね。というか存在しないなら辻褄が合うことはないと思うけどね。
俺は度々、時間が止まった世界について思考を巡らせる。
ありえない、世界の法則を無視している、現実的じゃない。
いつもこういう結論に至る。
ならばなぜ、俺は時間が止まった世界に固執するのか。
ありえない世界なら、考えるだけ無駄じゃないか。
現代ファンタジーは好きだけど、偽物の世界じゃないか。
時間が止まらない世界を生きる俺には関係ないじゃないか。
ならばなぜ、固執するのか。
答えは簡単だ。
俺は、時間が止まった世界を見たことがある。
その世界には非科学的なことで溢れていた。
科学はどうした、と何回思ったことか。
そこで見た世界の法則は、呆れかえるほどに都合のいい法則で守られていた。
改行を使うタイミングって難しいんですね。
執筆して初めて知りました。