チュートリアル終了
神父とは意外に距離があり疲れるのではと思いながら走っていても全くと言っていいほど疲れなかった
こういう所はゲームなんだなと納得した頃には既に神父が目の前にいた
「まぁ、かかしを切ることは出来なかったが剣を振るえただけ幾分マシだろう。敵に出会えば剣を抜け、他に教えることは特にない」
「おっ!チュートリアル終了か。なら早速報酬のほうを」
「出口ならさっききた道を戻り協会へ入って正面の扉を開け道なりに進んで行くと第一の都市『水の都ウォーター・スプラッシュ』にたどり着く事が出来るだろう」
「・・・いや、報酬の方を」
「・・・出口ならさっききた」
「それはもういいんだよ!マジかよ。報酬ないのかぁ」
ガックリと項垂れながら神父に言われた通りきた道を引き返していると後ろから神父が呼び止めてきた。
リンカは気だるそうに振り返ると神父はどこかを指差していた。
「最後に一つ忠告だ。あの森へは不用意に近づくな」
神父の指差す方を見てみると何もなかった大平原に何本もの木が生い茂る森が現れていた。
多分俺がチュートリアルをこなしたから新たにダンジョンが開示されたのだろう
適当に推測してみたが報酬を貰えなかったショックからか特に関心はなかった。
「はいはい、気をつけますよ―っと」
頭の片隅に森のことを追いやってからリンカはヒラヒラと手を降りながら歩き出した