目の前に神父が
一歩踏み出したのはいいもののやはり光が眩しくて閉じた目を開くとそこには――――
「ここは、協会か」
ここが何処なのかを確認するため辺りを見渡してみると参列者用の長椅子が数多く並べられて一番奥には巨大な十字架が掲げられており典型的な協会の作りになっていたためここが協会なのだとすぐに判断できた
さてこれからどうするかと考えていると協会の最奥に掲げられている十字架の前に先ほどまで居なかった神父が聖書のようなものを片手にたたずんでいた。その神父は空いている片手をこちらに向けてきて手招きをしている
特に何をする訳でもないので何も考えずに神父の方に歩いて行った
神父の身長は以外に大きく、髪は白く染まっていて顔の所どころに深いシワのあとが刻まれている
そして神父はその外見通りの低く、協会に響き渡るような声で話しかけてきた
「ふむ、召喚は成功したか。では早速だが名前を教えてくれないか」
その言葉と同時に鈴華の目の前には一つのウィンドウが開かれた。その内容は名前を入力しろというものだった
特に悩む訳でもなく『rinka』と入力してOKをタッチするとウィンドウは閉じて再び神父と向かい合う形になった
「なるほどリンカというのか。ではリンカよ。これよりこの世界で生き抜いくためのすべを教えようと思うのだがこの説明は必要か?」
多分チュートリアルのことを聞いてきているのだろう。こういうのは例え知っていたとしても最後までやりとげることによって最後まで頑張りましたボーナス的な物を貰える可能性が極めて高いので鈴華は数秒の間も開けずにお願いしますと返事を返すと神父は一つ頷き身を翻すと協会内の左側と右側に存在する扉の左の扉へと歩み始めたので遅れないようにリンカもそのあとに続いた