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ゲーム開始前

βテストの当選メールがきた日から熟睡できた日はなかったと言えるだろう。当選メールが来たその日の夕方に俺宛で宅配物が届いたので封を開けてみるとそこにはあのブログでみたVDGとVDGにインストールするソフトが入っていた。

ソフトのパッケージには何も書かれていない状態だったのはまだβテストの段階だからだろう。早速ディスクを取り出すとパソコンに入れて段ボールに入っていた専用のケーブルを使いVDGとパソコンを繋げてインストールを開始した。無事インストールを終了すると部屋の外は真っ暗になっていたのでひとまず眠ることにした。それから今日に至るまで寝ても覚めてもVDGの事が頭から離れず何回もこれまた段ボールに入っていた説明書を何度も読み返した。

そして今現在βテスト開始日の土曜の11時30分になってもまだ説明書を見ている。

「そろそろかな」

そう呟いた鈴華は段ボールの中からVDGを取り出すと慎重な手つきで手首に取り付け開始前に必要な手順を済ませることにした。

すると鈴華はVDGにいくつか存在するボタンの内の一つ、説明書によると『個体識別ボタン』なるものを恐る恐る押してみるとVDGからは機械的な声が聞こえてきた

「これより個体識別を行います。開始音がなりましたら終了音がなるまでVDGを額の辺りにずっと当てていて下さい」

「は、はい!」

思わず返事してしまった恥ずかしさを忘れようとするように鈴華はVDGを額の中心に当てた。するとVDGからビーッと警告音が鳴り出したのと同時に先ほど聞いた機械的な声が聞こえてきた

「その行為は開始音と共に開始してください」

「ご、ごめんなひゃい」

早速VDG壊しちゃった!?という焦りとまたも機械に返事を返し、しかも噛んでしまうという羞恥から鈴華はやや涙目になりながらも開始音が鳴り響くのを待った。


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