12S.ネクソンの壊滅
「白郎とジョナ」は「ネクソンの主力部隊」と、対峙しました。隊長の名前は「ベンキス」と、言いました。彼は、痩せて「貧相な顔」でした。典型的な「ペテン師風情」でした。後、副長が2人居ました。名前を「ウンコンとオシッコス」と、言いました。彼等も、似たような風貌でした。彼等は、複数の配下を従えました。そして大変危険な、銃火器を装備しました。無暗に近付くと、蜂の巣にされました。
白郎は、紅姫達を、待ちました。「淫魔系ゴーレムのアマネ」は、到着しました。次に「ノルディスのマラディナ」も、到着しました。こちらの頭上には「空間のクビキ」の効果が、有りませんでした。白郎は「マラディナ」に、背後に移動するように、命じました。そして「ノルディック・スティンガー」を、奏でるように指示しました。紅姫達も、到着しました。彼女達は、少し離れた場所で、見守りました。
マラディナが「ノルディック・スティンガー」を、奏でました。敵兵「ベンキス隊」の、前列側の兵士達が、苦しみました。倒れる者が、続出しました。白郎は、頃合いだと見て、敵方の前へと、出て行きました。すると白郎は、後列部隊の銃撃を、全身に受けました。けれども彼は、一歩でも前へと、近づこうと進みました。そこへ「敵将ベンキス」が、止めの弾丸を発射しました。
「白郎」は、たくさんの弾丸に貫かれて、肉片と成り、死にました。敵将ベンキスの足元まで、彼の肉片が、飛び散りました。さすがに「マラディナ」は、驚きました。「彼は、死んだ」と、思われました。しかし彼との「主従契約」が、まだ破棄されませんでした。「マラディナの契約」は、主が死亡すると、即刻解除に、成りました。しかし解除は、されませんでした。
ベンキスの足元に転がった「白郎の肉片」が、動いて居ました。それは、敵部隊の中央付近に、到達しました。するとその肉片から、再生された元の姿のままの、白郎が出て来ました。両手には「聖剣アルティス」を逆手に持ち、あの前傾姿勢に、入って居ました。そしてその手には、何時の間にか「敵将ベンキスの生首」を、刈り取って居ました。それから一瞬で、付近の兵士達を殺戮しました。
「宇津木白郎」は「キュービアンのリアンナ」のような、自分が死ぬと、近くの肉片から、蘇ることが出来ました。リアンナは、分体から蘇り、白郎は肉片から、蘇りました。それは1日に何回も出来ませんが、数回程度なら、出来るようでした。彼は、ネクソンの主力部隊の中に入れたので、そこから「主力部隊の殲滅」を、行うことが出来ました。
紅姫は「ネクソンの主力部隊」が、壊滅したのを確認すると、自分等も進撃を、開始しました。ネクソンは、訳も分からず、右往左往しました。主力部隊の副長2人も、白郎の鎌で、首を刈り取られました。後は、ただ只管に紅姫隊に、やられて居ました。それから先は、大した抵抗も受けずに、紅姫隊の進撃が、続きました。
すると遠くの方から、地鳴りのような大きな足音が、近づいて来ました。その足音は「巨人族ギガンデス」のものでした。前以て「紅姫」が、仲間を呼んで、居ました。その「ギガンデス」の中には、白郎の「アルティス族」も、入って居ました。彼等も「ネクソン壊滅」の為に、動いて居ました。「地上世界」の民で有る、ギガンデスが「地下世界に降りて来る」と言うのは、大変珍しいことでした。今回が恐らくは「初めての出来事だろう」と、思われました。
この「中央神の世界」では、ギガンデスもアルティス族もタイタニオン族も、一括りのエリアで、共棲しました。彼等は「破壊神族」としては、同祖で有るので、共棲が出来ました。紅姫も白郎も、同じ「破壊神拠点」の出身でした。特に、紅姫は、タイタニオン族でしたが、彼女の固有スキルで有る「先祖返り(トロス)」で「赤いギガンデス」に、変わったので、ギガンデスからは「神の子」として、畏敬の眼で、見られました。
そして紅姫は「神の声が、聞けました」彼女は「中央神の指示で、ここまで来たのです。」ギガンデスの族長「ギデロス」が、言いました。「レミティルよ。今、到着した。この町を破壊すれば、良いのだな。」と、彼女に聞きました。すると紅姫は「オジ様、その通りです。この町を全て、破壊して下さい。」と、答えました。するとギデロス族長は、配下のギガンデスに、命じました。恐らく、この世界では初めて「右側神サタナス」が創った「破壊神部隊」が、起動したのです。
それから半日も経つと、この町は全て、破壊されました。そして住人達は、殆ど殺戮されました。醜い女子供も、大勢居ました。彼女等も、漏れずに殺戮されました。ここは「残忍な侵略者の拠点」でした。紅姫隊は、ネクソンを見分ける眼を、持ったので、隠れて居ても、嘘を付いても、直ぐに分かりました。紅姫隊は、ギガンデスの援軍と一緒に成り「残党狩り」を、始めました。
それから暫く、この拠点に滞在しました。近くに在った、ネクソンの小規模拠点も、一掃しました。それは何か所か、有りました。紅姫は全て、把握したので、全て潰すことが、出来ました。紅姫は、ギガンデスの「大巫女」のような素養を、持ちました。彼女が「中央神アラル」に、尋ねました。
神は、彼女に「それで良い。」と、答えました。「ここから逃げて行った一部の者達は、全て消滅させた。」と、神が言いました。それから「他の場所に、蔓延って居た、目障りなネクソンも、排除した。」と、言いました。「中央神アラル」は「前右側神サタナス」が、創った「デスタス(破壊神部隊)」の活躍を「実際に見てみたい」と、思いました。その為、神は「ネクソン」を、中に入れました。神は今回、それを見られたので、大変満足しました。
これで、この部隊の有効性を、確認出来ました。これからの、この世界の厄介事は、全て「神の命令」により「デスタロン(破壊神拠点)」に、持って来られそうでした。この世界の魔人類に取っては「神の意向」で有る為、従うしか選択肢が、有りませんでした。紅姫隊と援軍のデスタスは、暫くここに、滞在する予定でした。彼等は駐留の為の、物資も持参しました。ここで駐留して、事後処理をする予定でした。
このようにして、紅姫隊に課せられた、最初の任務で有る「ネクソンの壊滅」は、終了しました。彼女達は長い間、自分達の拠点で有る「デスタロン」には、戻って居ませんでした。今度、久し振りに帰還することに、成りました。この破壊神達の拠点は、白郎の新しいファミルと成った「マラディナ」は、まだ知りませんでした。
その地は「中央神の世界」の中心部より、南側に在りました。「マラディナ」の故郷で有る「ノルディア」よりも大分、南側に移動した場所でした。そこに、これから行くのです。その地は「右側神の世界」に在る「魔獣地帯」のような場所でした。広い敷地に彼等は、住み分けて暮らしました。
☆この後は「ネクソンの残党狩り」の物語が、始まります。また「紅姫の第6眷属」ドラゴスクィーンの人間態「公園寺赤郎」が、登場します。そして「紅姫の第7眷属」ブービーキングの人間態「アリシア」が、登場します。彼女は、後に「宇津木白郎」のファミルに入り、この物語は、終わります。