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11S.掃討作戦

「ネクソン」の大規模拠点は、地下世界に在りました。そこは奥まった場所に在り、天上の高い空間の中でした。彼等は「集団で集まる習性」を、持ちました。自分等の町を作り、独立国気取りで居ました。彼等の町は、悪臭が漂って居る、極めて不潔で、汚い場所でした。


紅姫の「掃討作戦マッピング」は、こうでした。始めに、なるたけネクソンの総数を減らして、混乱に乗じて総攻撃を、開始する予定でした。その為「敵の大規模殲滅」が、得意で有る、白郎の「ファミル(眷属)」達で有る「3体のサキュレス」を、投入する予定でした。


メンバーは「マヒロとカナデ」と「マラディナ」でした。マヒロとカナデは、2人居ないと「空間のクビキ」の発動が、出来ませんでした。彼女達の遠隔操作で、ネクソンの町全体の頭上に、大規模なそれを、発生させてから、敵の人数を大幅に減らす、予定でした。


「空間のクビキ」は、彼女達が排除したい敵を思うと、それが吸い込まれて消滅しました。この攻撃手段は発動後に、マヒロ達の体力が回復すれば、何回でも、使用することが出来ました。しかし彼女達の体力上、回数には限度が有りました。その発動は、現場より少し離れた「安全地帯」で、することに成りました。


「空間のクビキ」の発動中か、その終わり頃に「マラディナ」が、現場付近の安全な場所から、ノルディスの「恐怖の旋律」と言われた、横笛から発せられる、複雑音階による「ノルディック・スティンガー」と言う「強力な音階攻撃」を、仕掛ける予定でした。それは「聞いた者の大脳を破壊する」と言う、広範囲の「大規模音階攻撃」でした。この攻撃はマラディナが、敵だと認識した者以外には、ただの悲しい曲として、聞こえるだけでした。


この音階攻撃は「空間の振動」が、伝わる場所で有れば、どこでも効果を、発揮しました。この攻撃の利点は、何回も吹けること。また吹き続けて居れば、不特定多数の、敵の殲滅に、有効なことでした。これら「2つの攻撃」の後で紅姫、白郎達の進撃が、開始される予定でした。また、この町は城塞と成ったので、城門を破壊しなければ、侵入が困難でした。


それを力尽くで、紅姫が破壊する予定でした。どんなに固い城門で有っても「ギガンデス」で有れば、それを確実に、破壊出来ました。それは、そうゆう魔人でした。後は、侵入が出来れば、そのまま戦闘に、成りました。ネクソンが、居なく成るまで、戦闘が続く予定でした。


「マヒロとカナデ」は、紅姫の拠点近くで、ネクソンの大規模拠点を、見て居ました。これから戦闘が、始まろうとして居ました。そして彼女達の目が、光りました。すると、そこの町全体の上空に、変化が現れました。黒い空間が現れると、地上の人型が、天空に引き寄せられました。彼等は、何も知らないまま、空間に飲まれて行きました。あちらこちらで、ネクソンの悲鳴が、聞こえました。


空間に、飲み込まれるものは、凶悪な人型ばかりでした。次々に飲まれて行きました。紅姫が、次の合図を出しました。「マラディナ」の出番でした。彼女は、戦闘系サキュレスで有る「ノルディス」に、変異すると、翼を広げて予定通りに、大規模拠点の塀の上に、飛来しました。そして身体を、隠せる場所を探しました。見付けると、そこに移動しました。


彼女は、壁際に背を向けると、愛用の横笛を、取り出しました。そして吹きました。とても綺麗な響きで有り、遠くの方まで、聞こえました。初めは、簡単な音階から、始まりました。そして直ぐに、複雑な音階に変わりました。それが「ノルダーの魔女」必殺の「ノルディック・スティンガー」でした。ネクソンは最初、静かに聞きました。しかしそれは、聞いてはいけない旋律でした。あちらこちらの地上から、悲鳴が鳴り響いて来ました。早速効果が、表れました。聞いて居た敵の大脳が、破壊されました。


「空間のクビキ」が、いよいよ効果を、発揮しました。盛んにネクソンを、吸い込んで居ました。そして彼等の直ぐ近くから、妖しい旋律が、聞こえました。この2つの現象が、上手く嚙み合いました。紅姫は、頃合いだと判断しました。いよいよ「本隊の出番」でした。彼女は、隊員に合図を送ると「大きな赤い棍棒」を、担ぎました。そして拠点から出ました。


それが合図でした。紅姫は、大きく息を吸い込むと、タイタニオン特有の、大きな咆哮を、上げました。「凄まじい咆哮」でした。彼女は「トロス(先祖返り)」を、始めました。身長が2倍に成り、体重もそれに伴い、大型化が始まりました。全身が赤い体毛に覆われた、とても綺麗な「ギガンデス」が、そこに現れました。彼女は、赤い棍棒を右肩に、担ぎ直しました。


すると「宇津木白郎」が、駆け出しました。彼は、紅姫の左肩を昇って行きました。到着すると「聖剣アリティス」を、出現させました。彼は、ギガンデスの肩に止まった「カマキリ」に、成りました。「ギガンデスとアリティス」本来の「緑色」は「破壊神部隊」の象徴の色に、成りました。


紅姫と白郎に、続くように「バフォメトンの3聖獣」も「最強態」に、変わりました。そして、彼女達に続きました。「淫魔系ゴーレム」も、続きました。紅姫が早速、城門に、到着しました。彼女の歩みは遅かったのですが、歩幅が大きいので、早めに到着しました。白郎は、紅姫の歩みが止まると、彼女から離れました。


紅姫は、正門を見て居ました。彼女は、その門を力付くで、破壊するつもりでした。彼女は棍棒を、異様な角度で構えると、一際大きな雄叫びを上げました。ギガンデスの奥義「ギガント・スィング」を、放ちました。凄まじい打撃攻撃でした。スィングを放つ度に、どんどん破壊力が、上がりました。この世界のギガンデスには「神の御加護」が有る為、破壊出来ないものが、有りませんでした。


紅姫は、ネクソンの大規模拠点の分厚い「鋼鉄製の城門」を、力任せに殴り付けると、やがてそこが発熱して、城門が溶け出しました。すると早期に城門を、破壊しました。そして、そこから入りました。ここからが、彼女達の本格的な、戦闘に成りました。ネクソンは、頭上の「空間の変化」に、躍起に成りました。何とかしたかったのですが、どうしようもない状態でした。彼等は、突然の異常事態により「パニック」に、成りました。


早速白郎は、大規模拠点に入ると次々と「ネクソン」の兵士や住民を、殺戮しました。彼等の眼は、隠れて居るネクソンを、見付け出すことが出来ました。魔狼族のジョナも、彼に負けない位の速さで、敵の殺戮をしました。そして紅姫は、大きな棍棒を、振り回しながら「町の破壊」をしました。


それから、少し遅れて「淫魔系ゴーレム」のアマネや「バフォメトンの3聖獣」達が、やって来ました。彼女達も拠点に入ると「ネクソンの殺戮」を、開始しました。この作戦は、それらの根絶でした。ネクソンの兵士達も遅れて、銃火器装備隊が、現れました。しかし発砲が始まる前に、白郎とジョナに、切り殺されました。


白郎は、独特の前傾姿勢のままに「聖剣アリティス」を、逆手に持って構えて、殺戮しました。彼が走り抜けた後には、ネクソンの遺体のみが、醜く転がって居ました。とにかく殺戮までのスピードが、速いのが「彼の特徴」でした。「白郎とジョナ」は、殺戮のスピードと、正確さが非常に高い「必殺の殺戮者」でした。


黄金魔獣とエンゼル・パピーへの発砲が、開始されました。しかし彼女達と紅姫には、弾丸が効きませんでした。黄金魔獣エメリアは、巨体を生かして、相手を押しつぶすような、殺戮をしました。彼女の現場は、黄金色の残像が、満ち溢れたので、眩しくて、戦い難い戦場と、成りました。


「ネクソンの少年兵」が「黄金魔獣エメリア」の片眼を狙い、発砲しました。弾丸は命中して、彼女の片眼を奪いました。黄金魔獣は一瞬怯ひるみましたが、眼の中から弾丸を押し出すように、再生した新しい眼が、そこに現れました。


彼女は怒り狂い、少年兵の首を、引き千切りました。そのことで黄金魔獣の、殺戮のスイッチが、入りました。彼女は「暴虐の女豹」と、成りました。黄金魔獣は、力とスピードの速い「驚異の殺戮者」でした。「白郎とジョナとエメリア」が居れば、ほぼ地上の敵を、一層出来ました。


「淫魔系ゴーレムのアマネ」も、早い動きで有る白郎に、追いつくように、彼に従い、付いて行きました。彼女は、重装備でしたが、力が強い為、重たい装備でも問題が、有りませんでした。アマネは、4体の岩石ゴーレムを、従えました。通常は2体まででしたが、緊急時には、4体従えて、戦いに臨みました。


「岩石ゴーレム」は、大地が有る限り、身体を損壊しても、無限に再生しました。そして「マスターの命令」を、遵守しました。このゴーレム達のマスターは、アマネでした。彼女は、剣を装備して、戦いましたが、素手で有っても、かなり強力な攻撃が、出来ました。彼女も、本来が「怪力無双のゴーレム」でした。ネクソンを初めとした魔人類では、彼女と対しては、誰もアマネを倒すことが、出来ませんでした。


「エンゼル・パピー」の「タリンとマリン」も「魔獣態」に、変わりました。それは猛禽類のような姿でした。彼女達は「驚異の足裁き」で、相手の肉体を、引き千切りました。彼女達の脚力は相当に強く、大男でも足で掴むと、上空に連れて行き、そこから落下させて、殺戮しました。彼女達は飛べるので、高所の敵を狙い殺戮しました。


また所々で、出火しました。特に、高所での火事が、多く発生しました。それは「エンゼル・パピー」が、発火性の高い個体で有るので、起こる現象でした。やがて適地が、大火災に遭うのも「紅姫隊の特徴」でした。


「空間のクビキ」が、停止しました。後、何回か行われる予定でした。いつの間にか「ノルディック・スティンガー」も、聞こえませんでした。「マラディナ」は、魔法攻撃に、切り替わりました。彼女は「戦闘系サキュレス」と言う、異名を持つ奴隷魔人の娘でした。見た目は淫魔でしたが、その実は、攻撃魔法に長けた「バフォメトンの魔女」でした。その魔女の攻撃魔法を、ほぼ唱えることが、出来ました。


今回のような「大規模殲滅作戦」に於いては、大量殺戮が、出来る方法が、望まれました。マラディナも態勢が整えば、いつでも「恐怖の旋律」を、奏でることが出来ました。上空より新たな「空間のクビキ」が、発動されました。

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