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 「確かに虫は出なくなっていたから問題無かったんですが、虫が出なくなった替わりに難易度は上がったそうで、別の意味で大変になっていました。私達には何の問題もありませんでしたが……」


 「まあ、アレはしょうがないよ。今までの虫対策が何の効果も無くなって、普通の魔物に対する戦いに切り替えなくちゃならなくなったんだ。長年の結果だから、そう簡単には切り替わらないよ。特に装備はね」


 「虫キラーともいえる装備から、普通の装備に買い換えないといけませんからね。それにも結構なお金が掛かりますし、虫が殆ど出てこないからベテランほどお金を稼ぐのが難しいんですよ」


 「虫に特化して、虫専用装備に身を固めてたら、急に虫の魔物が出てこなくなったんだもんね。浅い層の安い魔物を必死に倒してたよ。話を聞いたら、虫とあまりにも勝手が違うって嘆いてたし」


 「あら~、御愁傷さま。とはいえ、ベテランならもしもの時の為に貯めておくものでしょうにね。それを怠ってたなら自業自得よ。誰も同情しないわ」


 「だね。ところで最前線から先を目指す者は現れたのかい? 未だかつて、あそこを超える事は誰にも出来ていないけど、挑戦する者は昔から居るから気になるところさ」


 「いえ、私達が最前線の町であるゼムに行った時には、その様な話は聞きませんでした。もし挑戦者が現れれば大々的に町を挙げて見送るでしょうから、居なかったと思われます」


 「ディアーナ様方なら本当に突破してしまいそうですけどね。皆さんは挑戦しないんですか?」


 「アルド次第だろうけど、多分しないだろうねぇ……。あの大森林と似た場所の先だよ? 大森林とは違って、向こう側に国なんて無いだろう。何たって帝国の北部の山の先なんだ、国があれば帝国は知っている筈さ」


 「となると何があるんでしょう? 皆さんはどうお考えですか? 私は竜の生息地があるんだと思っています。昔からそう言われているそうですし、その方が夢がありますから」


 「その話は何度も聞いた事があるな。誰も調べた事が無いというのに、昔から言われ続けているそうだ。大飛竜などが向こうへ飛んでいくのを見た者は、昔から多く居ると聞く」


 「そんなこと言い始めたら幾らでも言えると思うけどね。帝国の方に飛んで行ったら、帝国のどこかに巣があるとでも言うのかな?」



 昼食が終わったので食堂を出て宿へと戻り、部屋に入って送風機と冷房を起動した。皆が部屋に居るので厳しいものがあるが、それでもゆっくりと室温は下がっている。キンキンに冷えた神水を使っているだけはあるな。


 少しずつ室温が下がり空気が循環しだした部屋で、神水をコップに入れて飲んでいると話を再開した様だ。



 「で、結局アンタ達はヴェスティオンには行かなかったのかい? 最前線には行ったのに? ……変なルートを行って帰って来たんだねぇ。変わってると言えばいいのか、何と言えばいいのか」


 「ヴェスティオンで思い出しましたが、皆さんはどうしてヴェスティオンの王女が死亡したか御存知ですか? こちらでは亡くなったという事しか知らされていないのです」


 「リズロッテは側面を突く部隊に居て、戦闘した後で戦死が確認されたという話でしたけど……少々私達も疑問を持っています。何故王女がそんな部隊に居たのか? 護衛は何をしていたのか等、不審な点は多いのですよ」


 「側面を突く部隊……本格的に戦争が始まっているね。まだ小競り合いの段階かと思っていたよ。もうそこまで発展しているとはね……」


 「いえ、小競り合いで側面を突こうとしたらしいの。それで死亡したと聞いているわ。ただ、情報元も騙されているのかもしれないし、情報元の情報元も騙されているかもしれないわ」


 「それはまた難儀な事ですね。アタシ達が戦争に巻き込まれる事は無いだろうと思っていましたが、認識を改めた方が良いですか? 最悪は身を盾にしますけど……」


 「皆様が居られるので、そこまでの事にはなりませんよエイルズ。油断はしませんが、出来ない事は皆様にお任せするべきです。無理をしたとて良い事などありませんからね」


 「1国の王女が死亡した事しか聞いていないのであれば、情報が錯綜しているか、真偽が定かでないかのどちらかでは? 斥候の者というのは、間違える怖れのある情報はむしろ上げません」


 「上の者が判断を間違えると困るからだね。あたしが居た盗賊団でもそうだったよ。親父に上げられる情報は確認できたものばかりさ。分からないのは、最初から怪しい情報として上げてたね」


 「ならば死亡した可能性はあるが、側面を突く部隊に居たかどうかは定かではないという事か? それとも、そもそも王女似の誰かと勘違いをしたのかもしれないな。戦場ではそういう事もあるだろう」


 「死体が傷を負っていると、顔を間違えたりする事が無いとは言えない。昔からよくある事とも言えるからね。そうだった場合、意図的に王女に似た風貌の女性を部隊に入れていた可能性もある」


 「相手を混乱させる為に? 随分大掛かりというか、相手が誤解するか分からない様な策だと思うのは僕だけかな? 相手が誤解してくれなければ始まらない気がするんだけど……」


 「意外にも効果は高いかもしれないな。聖王国は無理だろうが、ギルド側に入れている奴に騒がせれば勘違いするかもしれない。ヴェスティオン側の者が傭兵ギルドから一掃されたとは思えないし」



 その後も様々な事を話し合うも結論など出る筈も無く、夕方になったので食堂に移動する。大銅貨10枚を支払って夕食を注文し席に座って雑談をしていると、大きな声の傭兵達が入ってきて席に座った。



 「今日の森の層ではヒドイ目に遭ったぜ! あの赤い帽子のゴブリン強すぎると思わないか? 俺達ベテランでさえギリギリで勝てるほどの相手だ。あんなのが12層で出てくるなんて絶対におかしいぞ」


 「最近赤い皮膚のオークとか、白い毛のコボルトとかも発見されてるそうだ。学のある奴いわく、ダンジョンの新種じゃないかって言ってたな。亜種って言えばいいのか分からないが、かなり強いからな。……困ったもんだ」


 「困ったじゃ済まないぐらい強いんだぞ!? まあ、代わりに高く売れるけどよ。死ぬ可能性が高すぎるぜ、アイツ等との戦いは! もうちょっとマシな奴を頼みたいもんだ」


 「しかもさ、アイツ等は色が普通の奴等と群れてるんだよな。その所為で余計に面倒な事になってる。背伸びした奴等がアレに遭うと間違い無く殺されるぞ。逃げるように言っとかないとな」



 亜種ねぇ……。少し前に似たような話を聞いた気がするが、どこだったかな? ……思い出せないから諦めるが、その頃からシステムが何かを始めてたんだろうな。俺としてはシステムが何をしても、ダンジョンを【浄化】するだけだ。


 夕食も終わり宿の部屋へと戻るが、リンデ達がまたついてきた。何の用かと思ったら、昼に話していた魔豊蜂のミードの事らしい。こいつらも好きだなぁ……と思いつつミードの樽を出してやると、喜んで飲み始めた。


 ダリアとカエデにも出してやると、2匹も喜んで飲み始める。王侯貴族でさえ滅多に口に入らない、もしくは口に入っただけで幸運を使い果たすと言われてるらしい蜂蜜だ。口にしたいというのは分からなくもないが……。


 ミードを口にしただけで恍惚な顔をするのは止めてほしい。俺が怪しいブツを渡したみたいじゃないか。


 そいつ等は全力で見ないフリをしながら、ディルの【探知】に指摘を加える。それなりに使えているのだが、まだ完全には足りていない。それが終わっても、今度は範囲の拡大が待っているので先は長い。


 それでも多くの種類が感知出来る【探知】は、使えるだけで優秀だと言えるだろう。流石は幽人族と言うしかない。他の種族ではここまで来る事は出来ないからな。


 なら、お前は何なんだよ? と言われたら返答に困るが。



 ▽▽▽▽▽


 0993終了時点


 大白金貨17枚

 白金貨72枚

 大金貨771枚

 金貨877枚

 大銀貨931枚

 銀貨1121枚

 大銅貨1472枚

 銅貨291枚


 神木石の浄化槍

 神石の浄化剣

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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