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0086




 「ダリアもカエデも寝ちゃったから、これからはアタシ達との時間だね」


 「そうですよ。私達を沢山愛して下さいね?」


 「私も、今日は張り切って頑張ります」



 三者三様と言うべきなんだろうな。ダナは寂しがり屋で甘えん坊、シュラは積極的で愛され好き。村長は知らないが、それぞれに個性がある。今を一生懸命に生きている人達だ。


 ………ゴメン無理。綺麗に纏めようとしたけど、3人とも欲望に濁ってやがる。そこまでか? 目がギラギラして血走っているんだが、それって普通は男の方じゃないか?。


 【房中術】【喜昇】【楽豊】。全力かつ本気で使ったのが駄目だったのだろうか? 本当に説明出来ない状態になってしまった。これはちょっとヤバイ。簡単に言うと、キマってる。


 悪乗りして本気で使うんじゃなかった。これ、明日どうなるか分からないな。最悪の事態になったら、【浄化】の権能で精神を綺麗にしてしまおう。それなら元に戻る筈だ、


 完全にキマって帰ってこない3人を綺麗にして、今日は2匹と一緒に床で寝よう。おやすみなさい。



 <異世界43日目>



 おはようございます。今日は堀の残り2辺を広げる仕事です。床で寝たけど、特に体に問題は無いな。まぁ、昨夜も暖かかったから大丈夫だったんだろう。


 椅子に座り浄化しようとしたら、2匹にじゃれつかれた。どうやら起きた様だ。



 「おはよう。ダリア、カエデ」


 「ニャア」 「グルゥ~」



 2匹とも、今日も機嫌が良さそうだな。浄化しながらワシャワシャしてやると、気持ち良さそうに目を瞑っている。そうやって遊んでいると3人が起きた様だ。



 「「チュッ! おはよう。アルド、ダリア、カエデ」」


 「チュッ! おはよう御座います、私の愛しの君」


 「おはよう、3人とも?」 「ニャ?」 「ガゥ?」


 「エルドラ。急に何だい? アタシはそこまでは認めてないよ」


 「何となくは分かりますが、駄目ですよ? 貴方は不老長寿では無いのですから」


 「私は今朝、不老長寿になりました。これからよろしくお願いしますね、異世界人のアルドゥラム様?」


 「「!?」」


 「い、一体どういう事だいっ!?」



 その時、急に頭の中に懐かしい声が響き渡る。2度と聞く事は無いだろうと思っていたのだが。



 『聞こえますか? アルドゥラム? 念神です。どうやら魔神が下界に少し介入したようです。自らの子孫に名を与えて先祖返りをさせ、不老長寿にしました』


 『その先祖返りした人物は目の前に居ます』


 『そうでしたか。今回魔神のした事は、それほど問題のある事ではありません。不老長寿になれる者を狙って、名と祝福を与えた程度ですから』


 『いや、程度って言われても……。不老長寿って、とんでもない事なんじゃ……』


 『どのみち、どこかで死ぬのですから、特に問題はありませんよ。新しき者の名はメルファラムです。後の事はお願いしますね、それじゃ』


 『えっ!? あれ? ちょっと! ちょっとーっ!』



 俺の懐かしさからの感動とか、色々なものを返せ! 幾らなんでも、面倒事を任せる為の連絡とか……。勘弁してくれよ。



 「本当のことですか? 私としては怪しいと思いますがね?」


 「あー、メルファラムさん? 不老長寿になった事、おめでとう」


 「ありがとう御座います。貴方様に永遠の愛を……チュッ!///」


 「「あーっ!?」」


 「ちょっと待ちな!? アルド! メルファラムってなんだい!?」


 「私に断り無くキスを!? チュッ!///。私だって永遠の愛を誓っています!!」



 収拾がつかない為、【念術】を使用して無理矢理止める。何とか治まったので1つ1つ説明をしていこう。念神からの話を含めて説明すると、2人も納得した様だ。


 ……やれやれ、朝から疲れる羽目になった。魔神め、余計な事しやがって。



 「成る程ねぇ……、そんな事になってたんだね」


 「魔神様より名を賜ったのですか……」


 「えぇ。これからはエルドラではなく、メルファラムです」


 「まあ、メルでいいか。それより俺は旅に出る事になるが、メルはどうするんだ?」


 「もちろん、貴方様と共に。それが私の在り方です。あの子を村長にすれば済む事ですので」


 「あー。普通に名で呼んでくれ。2人はどうする?」


 「……ハァ。仕方ないだろうね、不老長寿になった以上は」


 「已むを得ません。私達とて不老長寿だから、お互いに納得しているのです」


 「だね。エルドラ……じゃない。メルファラムが不老長寿になった以上は、しょうがないさ」


 「これからは私も寂しくなくなりますね。御二人とも、ありがとう御座います」



 どうやら上手く纏まった様だ。それにしても介入って今後もあるのか? 嫌な予感がしまくるんだが……今後も尻拭いするのか俺? ……考えるの止めようっと。


 食堂に下りて朝食を注文し、大銅貨6枚を支払う。カウンター席でゆっくりしていると、女将さんが朝食を持って来てくれた。



 「皆、おはよう。あれ? 村長は帰ってなかったのかい?」


 「おはようございます」


 「おはよう、トーカ。昨夜から一緒だよ」


 「トーカ、おはよう。昨日は泊まっていったんですよ」


 「おはよう。昨日はスゴかったのよ、あんなの初めてだったわ///」


 「貴方だけではありませんよ。私だって初めてでした///」


 「アタシだって初めてさ///。アルド、昨日あの技を使ったね?」


 「あー。まあ使ったなー。そもそもアレは悪用厳禁の技だし、昨日は全力で使ったんだよ」


 「えっ!? 全力で使ったんですか!? どうりで狂ってしまう訳です。帰って来れないかと思いましたよ///」


 「本当に。私も祖母の技を……と思っていましたのに。天に昇り、そのまま帰れなくなる所でした///」


 「アレはスゴかったね。ずーっと幸せなままなんだから。頭がオカシくなる所だったよ///」


 「「「「「ゴクッ……///」」」」」



 何で周りの女性達が俺を見るんだよ。あんた等パートナー居るでしょ? その人に頼みなさい。こっちを見るんじゃないよ。俺はダリアとカエデと遊んでるんだからさ。


 それからも話を続ける3人を放っておいて、2匹を連れて堀の拡張を始める。【土魔法】を使いながら、土砂を外に出して同時に拡張していく。2匹は土砂で遊んでいる様だ。


 半分ぐらい進んだところで、2人が来て手伝ってくれる。メルは一旦自宅に戻り、玄孫に説明してくるそうだ。玄孫と言っても50歳を越えてるので、任せても問題は無いらしい。


 長生きな魔女族だが、その反面子供は出来難いらしく、伝説の魔女が多過ぎるだけだと聞いた。普通の魔女族は、多くても生涯で3人か4人の子供しか産めない。


 そういう意味でも、伝説の魔女は凄い人物だ。3万人喰いといい20人以上も子供を産んだ事といい、規格外過ぎる人物としか言えない。本当に”伝説”の魔女だよ。


 ちなみに魔女族という種族は、”不老長寿の魔女”が始祖らしい。魔神と人間の女性との間に生まれたらしく、始祖のみ不老長寿だったそうだ。随分前に流行り病で亡くなっている。


 そんな話をしていると昼になったので、一旦切り上げて食堂に昼食を食べに戻る。3辺と半分は終わったので、午後の早い時間に全て終わるだろう。


 食堂に戻り昼食を注文して、大銅貨6枚を払う。昼食を食べ終わると、再び堀を拡張しに行く。土砂は1箇所に固めて放置して良いらしい。


 地球で言えば3時のおやつ時に拡張は終わった。メルも納得しているので、ギルドに行って完了の報告をしよう。


 ギルドに入り、ミュウさんに手続きをしてもらっていると、ヴェルさんがやって来た。面倒事の予感がするぞ? もしかしてビキニアーマーズの事か?。



 「すみません。昨日捕らえた2人の事なんですが……」



 ほ~らみろ、言った通りだろ?。



 ▽▽▽▽▽


 0086終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 金貨30枚

 大銀貨36枚

 銀貨19枚

 大銅貨5枚

 銅貨5枚


 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトの小烏丸

 剣熊の爪のグラディウス

 二角の角のククリ

 二角の角の戦斧

 風鹿の角の十手

 槍木の弓

 二角の革の帽子

 剣熊と銅亀の革鎧

 剣熊の革の剣帯

 剣熊の革の指貫グローブ

 剣熊と銅亀の肘防具

 剣熊と銅亀の膝防具

 剣熊と銅亀のブーツ


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