0084
「2人とも、朝食を食べるんだから席に座ろうな」
「「!!! ……は、はい///」」
2人の足取りは怪しい。腰と足に力が入らないのか結構フラフラしてる。やり過ぎたか? 朝だから結構セーブしたんだがな。心と体の両方だから、あそこまでになったのか。
そんな2人を見て、周りの女性陣は更に顔を真っ赤にしている。それは良いんだが、テクニックがどうこうとかいう話は朝からは止めようか?。
「あんなダナさんとシュラさんは初めて見るね」
「そうなんですか?」
「2人とも不老長寿だから色んな事を経験してきてるんだ。だから、ああいう反応は凄く珍しいんだよ」
「経験が多い分、心が動かなくなるんでしょうか?」
「そうなんじゃないかね? 私は鬼人族だから分からないんだけどね」
「鬼人族は120年程でしたっけ?」
「そうだね。魔人族は150年から200年くらいだろ? で、エルフは250年程だったかい?」
「そうですね。獣人族は人間族と同じ80年くらいでしたか?」
「そうだね、アタイ達はそんなものだよ」
この世界で1番寿命が短いのが人間族と獣人系種族となる。浄化魔法や薬の御蔭で、文化レベルと比較しても長生きだとは言える。とはいえ、寿命まで生きられる者は多くはない。
浄化魔法の1番簡単な【清潔】でも体の汚れは結構落とせる。なので病気になる確率は、似たような時代の地球よりも低い。
「2人とも、そろそろ冷静になったか?」
「「無理……」」
「本当に大丈夫なのかい? 妙な薬とか……」
「違うよ、トーカ。ちょっとね、スゴい技があるのさ」
「ええ。女をダメにするスゴい技を、朝からおねだりしたんです」
「そんなのが有るのかい!?」
「あるんだよ。アタシ達はその技で、朝から”幸せ”にしてもらったのさ///」
「本当に、素敵な一時でした///」
今日さ、何か長くない? いつまで続くのこれ。ダリアやカエデと遊んでるけどさ、それにしたって長い。そろそろ落ち着いて冷静になってほしい。朝から宿の男性客が大変なんだよ。
そういえば、この村にも普通に娼館がある。浄化魔法の【清潔】があるので、地球よりも遥かに性病のリスクは低い。性病を出せば、それだけで娼館の経営が出来なくなる程だ。
何で知ってるかって? 2人がそんな話をしてたからだよ。俺の夜の技は、娼婦でも耐えられないだろう……という話から、さっきの話に繋がっていったんだ。
まぁ、性病が少ないのは良い事だ。地球でも多くの人を死に追いやった病気だからな。特に女性が不幸になりやすい病気だから、少ないに越した事はない。
「でも、そんな技は聞いた事が無いよ?」
「【闘気術】の一つでね、鍛錬しなきゃ使えないのさ」
「思っているよりも大変ですよ? 鍛錬の内容は完全に修行です」
「で、ですが。そんな修行をするのですか?」
「わ、我が家の秘伝を越えているなんて………」
「えっ!? サリーの家より凄いの?」
「は、はい。サキュバスである、我が家以上だなんて……」
「それって、スッゴいって事ですよね!」
「ファレン。何で嬉しそう何ですか?」
「だ、だってー。知っておいた方が良さそうだし……」
「知らない方が良い。幸せ過ぎて離れられなくなるよ? 離れる気は無いけどさ」
「そうですよ。ダメにされると戻れませんよ? 戻る気は無いですが……」
「「「「「「無いんだ……」」」」」」
「「”幸せ”だからね!!」」
やっと話が終わった……。いつまでやってんだよ全く。後さぁ、5人組は俺を尊敬の眼差しで見るの止めてくれない? それは普通、男がする目だよ? 君達女の子でしょ?。
これでまだ朝なんだぜ? 朝食は食べたけど、それから大して時間は経ってない。この空気のまま狩りに行くのか? ……ギルドに行って依頼でも探してこよう。
宿を出てギルドに行く。ギルド内には、それなりの傭兵がまだ居る様だ。それらを無視して掲示板の近くに行こうとすると、妙な傭兵に呼び止められた。
「ニーチャン、ちょっと待ちな。アンタが<剣の踊り子>に集ってる虫かい?」
「違いますよ。<血狂い>様に集っているゴミです」
何か、また濃いキャラが現れたぞ? 今度は女性2人組だ。片方はメイスと盾を持ったビキニアーマーの女。もう片方は、グレイブを持っているビキニアーマーの女。
何なんだ、このビキニアーマーズは? ビキニアーマーの下には、ちゃんと服を着ているので安心してほしい。……俺は一体誰に説明しているのだろう?。
それに両者が持ってる武器は、俺が作ってギルドに納品した物じゃないか。
「今回死にたい奴等はコイツ等の様だね。シュラ?」
「その様ですね、さっさと始末しましょうか。ダナ」
で、2人はブチ切れてるし。情報が多過ぎるんで、整理する時間をくれませんかね? 困るんですよ、暴れられてもさ。
俺は【房中術】を全力で使い。素早く2人にキスをして腰砕けにしておく。
周りは唖然としているが流血沙汰は回避できたので、ビキニアーマーズから話を聞こう。
「ふぅ。で、君達はいったい何なんだ?」
「ふんっ! お前のような女に集る虫は、アタシがオシオキしてやろうと思ってね」
「今すぐ自殺でもすれば許してあげますよ?」
うん。まぁ、こんな奴等だろうな。俺は闘気と念力を使った威圧をビキニアーマーズにのみ喰らわせる。途端に顔面蒼白になり震えながら失禁している。
いつものパターンか……。
「うん? 聞こえなかったんで、もう一度言ってくれるか?」
「「あ……う………か……」」
「ん? 何だって? 今すぐ死にたいって。……分かった、さっさと死ね」
「ストップ!! 殺すのは駄目です! 殴るのは構いませんが、殺すのは駄目って前に言いましたよね?」
「じゃあ、コイツみたいに自殺に追い込むのは?」
「駄目に決まってるでしょう!! このバカどもは、今日一日牢屋にブチ込んでおきます!」
「あらら。ビキニアーマーズは牢屋行きか。残念、手が出せない」
「出させませんよ! そもそも、アナタは伯爵家の側近を殺してるでしょうが!」
「やだなー。あれは、ちょっと手が滑ったんですよ」
「手が滑ると首が落ちるって、おかしいでしょう!?」
「いやいや、小粋なジョークですよ」
「首が! 落ちてるんですっ!!」
ヴェルさんの協力の下、雰囲気は和らいだな。俺はどっちでも良かったんだが、ギルマスとしては注意せざるを得ないだろう。ところで2人はどうしたんだ? さっきから静かだが。
「チュッ! 人前でキスするのも良いね///」
「チュッ! 自分が誰の恋人か良く分かりますね///」
「はいはい! みんな仕事をしなさいっ!!」
ヴェルさんは戦闘狂だったのに、今は苦労人になってるみたいだ。大変だなー。って考えてたら、メッチャ睨まれてる。俺から絡んだ訳じゃないんだから、勘弁して下さいよ。
全員で掲示板に行き、依頼を探すも良さそうな依頼は見付からない。色々見ていくなか、ふと気になる依頼があった。村長の依頼で、村の周りの堀の拡張という依頼だ。
「その依頼ですか? それは半年ぐらい貼ったままの依頼ですよ」
「堀の拡張って、結構大事ですよね? 何で誰も受けないんです?」
「報酬が安いのと、魔法でやるのも大変ですからね。普通は人力と魔法を両方使ってやるんですが、時間辺りの報酬がちょっと……」
「じゃあ、俺がやってもいいですか?」
「やってもらえるなら、ありがたいんですが……良いんですか?」
「問題ありませんよ」
俺は受付で依頼を受けて、まずは村長に話を聞く為ギルドを出る。村長の家は、ガルドルさんの家と同じく田畑の付近だ。前に行ったので場所は覚えている。
皆でのんびり歩いて行こう。
▽▽▽▽▽
0084終了時点
大白金貨1枚
白金貨2枚
金貨30枚
大銀貨36枚
銀貨19枚
大銅貨27枚
銅貨5枚
ヒヒイロカネの矛
アダマンタイトの小烏丸
剣熊の爪のグラディウス
二角の角のククリ
二角の角の戦斧
風鹿の角の十手
槍木の弓
二角の革の帽子
剣熊と銅亀の革鎧
剣熊の革の剣帯
剣熊の革の指貫グローブ
剣熊と銅亀の肘防具
剣熊と銅亀の膝防具
剣熊と銅亀のブーツ