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0075




 <異世界37日目>



 おはようございます。本日は王女を連れての狩りという面倒な仕事の日です。しかし、普通に体力があって問題なくついて来れそうな気がする。そこまで苦労はしないかもしれない。



 「おはよう、ダリア」


 「ニャー」



 ダリアが起きて来たので浄化して、一緒に遊んだり、モフったりする。相変わらず凄く嬉しそうだ。そういえば朝だけだな、ダリアと2人きりなのは。それもあるんだろうか?。


 ダリアが嬉しそうに頭や体を俺に擦り付けていると、2人が起きて来た。



 「「チュッ! おはよう。アルド、ダリア」」


 「おはよう、2人とも」 「ニャ!」


 「今日は、あの子の子守か。面倒だね」


 「それでも昔よりはマシですよ。ライブル達も居ますし」


 「まぁ……それもそうか。あの頃は完全に子供だったしねぇ」


 「そうです、本当の意味で子守でした」



 そりゃ嫌だろうなー。王族の子供じゃ叱る訳にもいかないだろうし……想像するだけで面倒なのがよく分かる。2人が2度とゴメンだと言う筈だ。


 全て浄化して食堂に下りる。いつもの注文をして銀貨1枚を出し、大銅貨16枚を受け取った。朝食を待つ間イチャイチャしていると、王女とライブルが食堂にやって来た。



 「おはようございます。今日は宜しくお願い致します」


 「「「「「おはようございます」」」」」


 「おはようございます。もうちょっと寝ているのかと思ったけど、意外に早起きなんだな」


 「いつもこれぐらいの時間です」


 「そうですな。王族の方々は起きる時間も決められていますから」


 「やっぱり王族ってのは大変だねぇ……」


 「そうですねー。朝はゆっくり起きたいものです」


 「あの、お二方も十分に早いのでは?」


 「アタシ達は毎日これぐらいの時間さ。別に眠い訳でも起こされた訳でもないよ」



 そんな話をしていると、朝食が来たので先に朝食を頂く。朝からスマッシュボーアのステーキとは……中々ヘビーだ。周りを見ると皆は普通に食べている。これが普通なら仕方がないな。


 何故か王女とライブルは喜んでる様だ。どういう事だ? と疑問に思っていたら、スマッシュボーアの肉は高級肉だった。俺達は普通に焼いて食ってたんだが、高級だったとはなー。


 朝食が終わった頃に5人組はやってきた。準備は出来ているらしいので、俺達も部屋に戻って準備をする。最後に全て浄化して部屋を出て、村を出発だ。


 しっかし人数が多いなぁ。俺達、5人組、王女とライブル、女性の近衛2人、男性の近衛2人。しかも近衛は金属鎧だから、ガチャガチャと音を立ててる。


 とりあえずキャンプ地まで行き、一旦休憩。椅子が足りなかったが、適当に地面に座り予定を相談する。武器の材料の事も考えて、北回りで西の山に行く事が決まった。


 山の登山口のような所へ行くと、早速魔物が現れる。運が良いのか、悪いのか。お久しぶりの熊さんだ。



 「2人とも、前方左右からソードグリズリー2頭」


 「「了解」」 「ニャー!」



 俺は弓を持っているが、2人はいつも通り長巻とファルクスだ。ライブルや近衛がビビってるんだが、ただのソードグリズリーに近衛が怯えてどうするんだ。5人組もいちいち怯えるなよ。


 ダナは隙を突いて首を斬り落とし、シュラは頭を唐竹割りにして仕留めた。簡単に終わった事に唖然としてるっぽいな。そんなに苦戦するような相手じゃないだろ?。



 「アルド。勘違いしているようですが、私達でも武器が良くないと大変な相手ですよ?」


 「そうだよ。アルドはアタシ達に武器を作ってくれたから、楽だったけどね」


 「そうだったのか。ソードグリズリーって、そういえば山で1番強いんだっけ」



 成る程なー、疑問が解けてスッキリした。ソードグリズリーの死体を解体して処理し先に進む。どんどん進んでいると、再び魔物が居た。この反応はウィンドディアーだが、レッドパンサーもいるな。



 「ウィンドディアーが右前方に1頭、レッドパンサーが左から2頭来るぞ! 2人はレッドパンサーを頼む」


 「「了解」」 「ニャー!」



 俺はウィンドディアーに狙いを定めて、身体強化を使い矢を射る。狙いは正確だったのだが、矢はウィンドディアーの頭をぶち抜いて飛んでいってしまった。他の連中が呆然としているのが分かる。



 「やっぱり、その弓はオカシイよ?」


 「ウィンドディアーの角が無事で良かったですね?」


 「いや、うん……まぁ。無事で良かったよ」



 俺はそそくさとレッドパンサーとウィンドディアーを解体して処理した。収納してもらった後、素材としては十分な量なので帰る事にする。王女の身の安全を考えても良い事なので文句も出なかった。


 キャンプ地まで帰り、昼食の用意をする。ソードグリズリーのステーキとスープ、それと買って置いた硬いパンだ。さっさと作って皆で食べる。こそっと【錬金術】と【練成術】を全力で使った。


 やはり料理の評価が結構良い。肉を熟成したり、出汁を臭みも出さずに抽出しているからだろう。王女やライブルも満足しているなら、それなりのレベルと言えるな。


 昼食後、近くの木を伐り倒して丸太を作っておく。作り終えたら、王女に最終確認を行って武器作りだ。



 「これから、私の武器を作って頂けるのですね?」


 「ああ。本当に昨日言った通りで良いのか、最終確認をしたい」



 俺は【変形】で作った木刀を渡して長さの調整を行った。最終的に王女が納得したのは小太刀の長さだったので、作るのは小太刀と十手になる。十手は俺達の物と同型の物を作った。


 小太刀だが、ソードグリズリーの骨を芯にして爪を被覆する。刃長は60センチで白木拵えだ。装飾は王都の奴等にでもしてもらってくれ。予想よりは重いのか、持ってビックリしてるな。


 とはいえ気に入った様だ。嬉しそうに振っている横で、ライブルに相談された。隣の帝国との間がキナ臭いのだが、帝国はプレートアーマーを着た重装兵が居るらしい。


 そこまで脅威ではないものの、対策はしておきたい。要約すると、そんなところの様だ。なので、引き摺り倒す事を提案しておく。


 俺の矛にも鉤が付いているが、同じような物を持たせれば良い。引き摺り倒したら、隙間に突き入れて刺し殺す。実に簡単な重装兵の殺し方だ。……周りが静まり返ってる?。


 この世界では、まだそこまで到達していなかったらしい。西洋でも最初は正面から斧やメイスで戦ってたんだっけ? 重装兵は騎馬兵と歩兵が居るが、殆どは騎馬だった筈。


 帝国は馬の産地でもあるらしい。ファンタジー世界の馬なので地球のサラブレッドとは違う。この世界の馬は基本的に足が遅い。その分、地球の馬よりもパワーがある。


 普通の馬の大きさで、大型の馬と変わらないパワーを持っている。そう言えば分かりやすいだろうか? 日本の古い馬である、木曾馬ぐらいの大きさで足が太い。


 速さが要る場合はセルネットという鳥の魔物に乗るらしい。見た目はそのままダチョウだが、人を乗せて走れるうえに頭も良く温厚で、滅多な事では怒らないそうだ。


 このセルネットは聖王国が国を挙げて繁殖させていて、結構な国に輸出している。


 王国にも優秀な魔物は居て、ムルーガという虎と牛を融合したような魔物が居るらしい。


 勇猛な性格で、帝国の馬よりもパワーは上なのだが足が遅い。このムルーガの足はビックリする程に太く短いので、速く走る事が難しく、その代わりに走破性とスタミナが高いそうだ。


 中々優秀そうだな。そう言ったら譲ってくれる事になった。代わりに武器の代金はチャラにされたが、仕方ない。何でも荷物を運ばせた1頭が居るらしく、譲っても問題ないみたいだ。


 国の固有種と言えるので王族は連れて移動する事が多いのだが、ハッキリ言ってムルーガを見せる為だけだと、ぶっちゃけられた。王族も大変だなー。


 足が遅い者が居ると、その遅い者に合わせなければならなくなる。面倒だろうが、王族の仕事ならしょうがない。我慢して一緒に移動しているとストレスが溜まるんだろう。


 気を取り直して、これからライブルに頼まれた武器作りだ。



 ▽▽▽▽▽


 0075終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 金貨29枚

 大銀貨35枚

 銀貨4枚

 大銅貨16枚

 銅貨5枚


 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトの小烏丸

 剣熊の爪のグラディウス

 二角の角のククリ

 二角の角の戦斧

 風鹿の角の十手

 槍木の弓

 二角の革の帽子

 剣熊と銅亀の革鎧

 剣熊の革の剣帯

 剣熊の革の指貫グローブ

 剣熊と銅亀の肘防具

 剣熊と銅亀の膝防具

 剣熊と銅亀のブーツ


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