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0069




 <異世界33日目>



 おはようございます。今日も大森林に行って狩りをしようと思います。あの崖の上には、まだまだ大量の魔物が居そうだ。どこに繋がっているのかも把握しておきたい。


 いつも通り浄化していると、ダリアが起きてきた。2人を起こさないようにベッドを出て、椅子に座って浄化する。



 「おはよう、ダリア。今日も早起きだな」


 「ニャー。ニャ~ン……」



 今日も朝から機嫌が良いな。モフりながら思うが、毛が変わってから更に手触りが良くなった。邪生の心臓を食べると手触りが……それは無いな。強くなるんだから、それで十分だ。


 ダリアは機嫌良く俺に身を任せているが、そうやって遊んでいると2人が起きてきた。



 「「チュッ! おはよう。アルド、ダリア」」


 「おはよう、2人とも」 「ニャー」


 「今日も大森林に行きたいんだけど良いかい?」


 「私も大森林がいいですね。できれば邪生が出てきてほしいのですが……」


 「探す事は探すけど、簡単には見つからないだろうな」


 「それは仕方ないさ。本当なら居ない方が良いからね」


 「そうなんですが、胸の為には……」



 胸の為ってハッキリ言ったな。せめて、隠してくれないかな? 簡単に分かるけどさ、分かるけど! ……でも整形ではなく、天然で大きくなるなら躍起にもなるか。


 そろそろ朝食を食べる為に食堂へ行こう。……だから服を着なさい! 作った下着は着けてるから昨日の朝よりマシだけど。2人とも寝る時は裸族なんだよな。作ったのを着けてよ。


 食堂に下りて4人分注文する。大銅貨4枚を支払いカウンター席に座ると、女将さんがこっちに来た。



 「3人とも、おはよう。ダリアちゃんもおはよう」


 「「「おはよう」」」 「ニャー!」


 「お客さん、包丁をありがとう。でも、旦那が切れ過ぎて困るって言ってたけど?」


 「あれ? そこまで斬れる包丁じゃなかったと思うんだけど」


 「何か違うね?」


 「何かニュアンスが違いますね?」



 そんな話をしていると、朝食が来たので頂く事にする。食後、部屋に戻って少しイチャイチャしながら準備を整えて出発。川を跳び越えて大森林に入り、昨日の崖を登る。今日は更に西へ行こうと思う。


 西に歩きながら、高く売れない魔物は処分していく事を全員で決めた。昨日と同じで、投石リスや鉄蟷螂やジャンプスネークは、倒した後に【浄炎】で燃やして捨てていく。数が多くて面倒臭い。


 そうこうしていると邪生の反応があった。この反応は知らないぞ。一体何だろう? 2人には警戒を促しておこう。



 「2人とも、邪生の反応だ! ただ、何なのかが分からない!」


 「邪生の反応!? ………もしかしてアイツかい?」


 「ニャー! ……シャアーッ!!」



 ダリアが突然、木に向かって【浄化魔法】を使い始めた。もしかして、あの木が邪生なのか? 俺も【浄化】の権能を使って浄化する。綺麗に浄化し終わったが、こいつに心臓は無い。


 2人もそれが分かったからか、ガッカリしている。木の魔物はスピアウッドと言って、近づくと根を槍のようにして攻撃してくる奴だった。これで盾でも作るかね? まぁ、後だな。


 収納したら、更に西へ進んで行く。相変わらず碌な値段で売れない奴等が襲って来るが、蹴散らして進む。数を減らせば、スタンピードの確率はその分減るだろう。


 それなりに進み、昼前になろうかという時にようやく邪生を見つけた。地面に近い所に大きな反応があるが、この反応も初めてだ。



 「2人とも、地面に近い所に邪生の反応!」


 「ニャーッ!! ニャニャニャッ!! シャアァアァーッ!!!」



 ダリアが物凄い反応してる、マジでどんな奴だよ。そう思っていたら、草むらから大きなネズミが出て来た。それで物凄く反応してたのか……。テンション上がったのかね?。



 「【肉体浄化】【精神浄化】【魂魄浄化】【空間浄化】」 「ニャ~ン」



 またかよ。所構わず浄化を受けようとするのは止めてくれない? それにしてもネズミの心臓か……。唯一の救いは、このネズミの邪生はカピバラのような姿をしている事だ。


 ただ、大きさはカピバラの倍以上あるが。安らかな顔で死んだので、解体して心臓を取り出す。4等分して食べるのだが、早速ダリアはガッツいている。2人も普通に食べている?。


 良かった、良かった。ネズミに忌避感は無いようでなによりだ。浄化してあるので健康的な意味では危険は全く無いのだが、イメージはあまり良くない。しかしネズミの素材か……。


 使える部分が殆ど無いな。歯か尻尾くらいしかなく、それも高値ではない。肉でも浄化して食べようか。その場で簡易な竈を作り、肉を熟成してフライパンで焼く。


 今日はそんな物しか出来ないが、材料が無いから仕方がない。今度からは食べられる奴は確保しておこう。昼食後は一旦崖の階段まで戻って、今度は南に行く。


 南にある程度進むと邪生の反応があった。多過ぎないか? 人が来ないから居るのか? とにかく倒そう、考えるのはそれからでいい。どんなものか分からないので注意を促す。



 「2人とも、また邪生の反応だ。今度は大きい」


 「またかい? 流石に多過ぎるだろう……」


 「確かに多いですね。人が来ない所には多いのでしょうか?」


 「ブルルルルルル……!!!」



 サイだ! 見た目はサイにソックリだ。ただし、倍ぐらい大きいうえに角が2本ある。足で地面を掻いて、突進の隙を伺っている様だ。今の内に浄化する!。



 「【肉体浄化】【精神浄化】【魂魄浄化】【空間浄化】」 「ニャー!」



 また喜んで突っ込んで行った……。サイは安らかな顔で死んだので、解体と処理をしよう。サイの角は驚くほど硬く、そして驚くほど重い。これ、おそらく圧縮は殆ど出来ないんじゃないか?。


 何に使ったもんかね? ……先に心臓だな。心臓を4等分して全員に分配する。早速とばかりにダリアを含めて2人とも食べている。文句なく食べてくれるなら、別にいいんだけどね。


 2人と1匹は、明らかに食べる前より魔力も闘気も増えている。サイの心臓はかなり高い効果が有った様だが、ダナとシュラはお互い顔を見合わせた。何かあったのか?。



 「アルド。村に帰ったら下着を作り直してくれないかい?」


 「ちょっと胸が苦しいんです。たぶん大きくなってます」



 うん、成る程ね。作り直すのはいいんだよ? でもさ、恥ずかし気も無く満面の笑みで言うのは止めてくれないか? 嬉しいのは分かったからさ、胸を主張するのは止めなさい。


 2人が嬉しそうに胸の話をしているので聞きづらい。……邪生の心臓を食べると肌のハリやツヤも良くなるらしい。……何とか2人から聞くとサイはダブルホーンと言う名前だそうだ。


 残りの物を収納して階段の所まで戻る。そこで休憩を兼ねて盾作りをしよう。


 まずはスピアウッドの枝を落として皮を剥いで丸太にし、【圧縮】と【変形】を使い綺麗で真っ直ぐな丸太にする。


 【分離】した木をカイトシールドの形にして、サイの角を表面に被覆したら端を盛り上げる。持ち手と革ベルトを取り付ければ完成だ。


 今度はサイの皮を革にして、ジャケットとズボンと帽子を作る。出来たのでジャケットはダナに、ズボンはシュラに、帽子は自分で被る。


 意外に上手く出来たみたいで、2人とも喜んでいる。俺も久しぶりに帽子を被るが、悪くないな。


 盾はダナが使いたがったので渡しておく。再び南に出発すると、スマッシュボーアが2頭現れた。シュラは直ぐに首を斬り落としたが、ダナが盾の練習を実戦でやり始めた。


 牙の振り回しをいなしたり、突進を流したりと上手く使っている。両手に物を持つのは得意なんだろうな。結局、スマッシュボーアが疲れて碌に動けなくなるまでやっていた。本人は満足らしい。


 俺とシュラも待たされてる間、音に引き寄せられてきた魔物と戦っていたので暇ではなかった。安値の魔物ばかりなので【浄炎】で燃やして先に進む。今日はもう打ち止めだろうなぁ。


 その後も魔物と遭うが、持って帰る気になる魔物とは出会えなかった。夕方前になり、村への帰り道を急ぐ。


 無事に村まで戻り、解体所に寄らずに宿へと帰った。今日の獲物は微妙だからな。


 宿へと戻り、部屋で装備を外して一息吐く。……今から下着作りだ。



 ▽▽▽▽▽


 0069終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 金貨29枚

 大銀貨32枚

 銀貨6枚

 大銅貨27枚

 銅貨5枚


 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトの小烏丸

 剣熊の爪のグラディウス

 剣熊の爪の斧

 風鹿の角の十手

 二角の革の帽子

 剣熊と銅亀の革鎧

 剣熊の革の剣帯

 剣熊の革の指貫グローブ

 剣熊と銅亀の肘防具

 剣熊と銅亀の膝防具

 剣熊と銅亀のブーツ


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