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0065




 2人は聞きたくなさそうな顔をしているが、襲われそうになった理由が自分達にあり、それに怒って俺が組織を潰した事は嬉しい様だ。さっきからスキンシップが凄い。


 その流れでイチャイチャしていると、「私も!」と言わんばかりにダリアも乱入してきたので、全員でイチャイチャする。ある程度満足したら、食堂へ朝食を食べに行く。


 朝食を食べて、さっさとこの町を出る。町を出た後は昨日と同じように、ダリアを襟巻きのようにして2人と手を繋ぐ。今日は恋人繋ぎだが、魔物が出たらどうするんだ?。


 ゴードの町を出てルーデル村の方に歩いていると、馬に乗った5人組と2人が走り去って行った。村に戻っても面倒事に巻き込まれそうだな。


 昼前にはサングの町の近くまで帰ってきたが、サングの町には入らずに外で料理をして昼食をとった。その後、夕方前にはルーデル村に到着した。流石に村の近くで技は解除している。



 「お帰り! 3人が居ない間、何も無くて良かったよ」


 「ただいま。俺達が居なくても傭兵達が解決してくれるさ」



 門番に挨拶をして村に入り、まずは宿に行く。部屋を確保しておかないと困るのは俺達だ。後回しにして部屋が無いって言われたら、目も当てられない。宿に入ると揉め事が起きていた。



 「申し訳ありませんが、あの部屋は無理です」


 「何だと!? このエドラムが言っているのに、聞けないと言うつもりか!?」


 「エドラム様。このような下賤な所には、泊まってやらずとも良いではありませんか」



 この声は……? 領主館でボコボコにした奴の声だ。ついでに5人組も居るな。面倒な事がやっぱり起きてる。仕方なく、女将さんと客には影響が無いように殺気と殺意を放出する。


 当然【闘気】と【念力】を込めてだ。途端にバカとその横の女、そして5人組が腰を抜かして失禁した。バカと女はともかく、5人組もかよ! もうちょっと頑張れよ、傭兵だろ!。


 気絶させないようにし、女将さんに声を掛ける。ちなみに他の客はもう笑っている。反応早いよ? 君達。



 「ただいま、女将さん。いつもの部屋は空いてる?」


 「あ、あぁ……。うん、空いてるよ」


 「ただいま、トーカ。このゴミどもは何で騒いでいたんだい?」


 「トーカ、ただいま。泊まるとか何とか言ってましたので部屋の事ですか?」


 「そうなんだよ。ダナさん達が泊まってた部屋にしろって言ってきてね……。でも、若い子がダナさん達はそろそろ帰って来るって言うから、無理だって断ってたんだよ」


 「へー、このゴミどもがねぇ……。もう殺しちまうかい?」


 「その方が良いでしょう。ゴミが生きていたところで他の人の邪魔なだけですしね」


 「2人とも、村の外でな。村を汚すのは良くない」


 「あ、あの! 申し訳ございません! せ、せめて命だけは!」


 「……どうする?」


 「しかしねぇ……。生かしておいても邪魔にしかならないんだけど?」


 「生かされれば、殺されないと高を括るでしょうし……。殺した方が良いですよね?」


 「俺は生かしてやってもいいと思うが……」


 「正気かい!? こんな奴、生かしておく価値があるとは思えないよ?」


 「このバカどもを、5人組が責任を持って領都に送り返すなら生かしてもいい」


 「成る程。名前を言ってましたからね。伯爵家が更に恥を掻いたと報告させるワケですね?」


 「その通り。5人組が報告しないなら、それはそれで構わない。そういう家だとライブル達に言っておくさ」


 「ライブルって、一応は北の侯爵家の当主の弟だからね。その情報は上手く使うだろうさ」


 「責任を持って送り返します。ですので、どうかお許しを!」


 「そもそも、ルタが謝る事じゃないんだよな。何故そこのゴミは動かないんだ?」


 「キ、キサ、こん、な事を」


 「妹以下だな。お前の行動が妹を苦しめてるのに、価値の無いプライドが先か?」


 「キッサマーァグッ!」



 怒って突っ掛かって来たので足払いで転ばせた。こっちの方が恥ずかしいだろう。しっかし伯爵家という家にしては、やる事、なす事、お粗末過ぎると思うんだがなぁ。何でだろうな?。


 その辺りの事を詳しく聞くべきだな。俺は威圧を解いて浄化して話を聞く。5人組はホッとした顔をしたので、その隙に聞いた。



 「なぁ? そもそも何でこんな奴が村に来たんだ? 恥の上塗りになる事は分かっていただろうに」


 「それが……。現在の領都には父上も嫡男である上の兄上も居ないのです。王都に行っておられて不在でして。その状況を、そこにいる兄上が利用したのが今回の恥に繋がりました」


 「もしかして家宰のマークさんに謝って来いと言われたのか? ……あぁ、やっぱりか。碌な事しないな、このゴミは」


 「キサマ、絶対に許さんぞ! <死の影>に依頼して殺してやる!!」


 「殺してやる、ねぇ。だったら自分でやれよゴミ。出来ないからって必死すぎるぞ。……ところで、<死の影>ってなに?」


 「ゴードの町に本部があると言われている、凄腕の暗殺組織だ! 怯えて逃げ惑え!」


 「ゴードの町って……。イヤーな予感がするんだが。もしかして俺が潰した暗殺組織か?」


 「多分そうじゃないかい? ここら辺で50人を超える暗殺者を抱えてるのは、<死の影>ぐらいだよ」


 「私達を狙って、私達が知らない間に、アルドに皆殺しにされた組織ですか? どうやって依頼するんでしょうね?」


 「さぁ? ……うん? 死の影ってコレか?」



 俺は昨日の家捜しで手に入れた物の中に、妙な物があったのを思い出したので出してみる。赤地に黒い鎌が描かれた木札があって気になってたんだよな。これが組織の証拠かもしれない。



 「そ、それです! 赤地に黒い鎌が描かれた木札! それが死の影が使う符丁だと聞いた事があります」


 「やっぱりそうかー。昨日ダナとシュラを捕らえて売り飛ばすって言ってたから、皆殺しにしたんだよな。2人を狙って許されるとでも思ってんのかね?」


 「あ……あ……ああ……あ」


 「で? 今、コイツ何て言いましたっけ? アルドを暗殺?」


 「本当に死にたい奴は、さっさと殺すべきだよ」



 その後、ゴミと女は泣きながら謝罪していた。聞いてみると、俺が唐竹割りにした奴が大分煽ってたらしい。あの男は野心家だったらしく、当主とマークさんは泳がせていたそうだ。


 ルタがその話をした時、ゴミと女は顔面蒼白になっていた。アホを炙り出す為に泳がせていたら、身内からアホが出たのだ。当主は今頃ブチギレてるんじゃないかな?。


 ちなみに、横にいる女はゴミの妻で寄子の子爵家の娘らしい。あれー? ここで繋がってくるぞ? 勘弁してくれよ。


 後回しにもできないので仕方なく、俺はここにいる面々にゴードの町で何があったのかを話す。


 ゴミの妻は直ぐに気絶した。そりゃそうだろう、自分の父親が寄親の伯爵を裏切ろうとしていたんだからな。根切りでも不思議じゃない。まぁ、その証拠を持って謝罪したら?。


 どうなるかは知らないけどさ。たぶん許してもらえるんじゃねーの? そう言って5人組と共に送り出した。頑張って馬で走って行けよー。お前等なら大丈夫さ!。


 女将さんに銀貨3枚を払い、2階の大きな部屋を10日間借りる。……やっと帰ってきたな。装備を外して浄化し、全員でゆっくりする。綺麗な部屋だからか、ダリアは凄く喜んでいるみたいだ。


 十手だけ持って食堂に下りる。カウンター席に座り、夕食を4人分注文して大銅貨4枚を支払う。ダリアは俺の前、つまりカウンターの上に居るが、女将さんは笑って許してくれた。


 夕食を3人と1匹でとり、食後は部屋に戻ってマッタリする。2人は酒を飲みながら修行の話しをしている。【房中術】の話でなければ良かったんだが……。


 ダリアと遊んでいると、どうやら眠くなってきたらしい。ダリアがいると邪魔されるからか、2人はそれなりに冷静で居てくれる。でも、ダリアが寝ると元に戻ってしまうんだよな。


 2人は【房中術】のレベルが、また1つ上がっていた。とはいえ撃沈するのは2人である。全て浄化して俺も寝よう。今日も1日お疲れ様でした。



 ▽▽▽▽▽


 0065終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 金貨29枚

 大銀貨30枚

 銀貨9枚

 大銅貨11枚

 銅貨5枚


 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトの小烏丸

 剣熊の爪の斧

 風鹿の角の十手

 剣熊と銅亀の革鎧

 剣熊の革の剣帯

 剣熊の革の指貫グローブ

 剣熊と銅亀の肘防具

 剣熊と銅亀の膝防具

 剣熊と銅亀のブーツ


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