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0629




 ゾロゾロと歩きながら帰り始めたので、西部さんに近付いて昨夜入手した手紙2通を渡す。読んでいた当初、何でこんな物を渡すんだという顔をしていたが、2枚目を見た時にとても黒い笑顔になった。何故俺が渡したかを理解したらしい。



 「お主も悪じゃのう。で、これを双方に渡せという事じゃろう? 必ずや揉め事の元になるぞ。土岐は絶対に許すまいよ。そうじゃの……マムシめが斉藤を継いでからにするか。どうせ直ぐに継ぐじゃろうからな」


 「コレはまた……。お主、よくもまあこんな物を手に入れたな。昨日の今日でいったい何をやったのだ? これは奴等にとって秘中の秘であろう」


 「昨夜、暗殺に来た伊賀者が居たんですよ。そいつ等の纏め役が持っていた物です。勝てないとみるや逃がそうとしていたので、両足を穿って動けない様にして喋らせた後、殺して手に入れましたよ」


 「暗殺か……。マムシの本性を早速晒け出してきたな。オレも兄上の身辺に気を付けておかねばならんか。兄上が北部の御家を継ぐ事が決まったが、それが公になれば兄上の命を狙ってくる可能性は高い」


 「うむ。先に懐柔しに来るとは思うが、それが叶わぬと知れば確実に始末しにくるであろう。身辺に気を付け、美濃者どもを叩き返さねばならんな。本当の意味で兄上が尾張を統一するまでは死ねん」


 「まあ、この手紙を双方に送れば、それどころでは無くなるがな。美濃国内で精々争ってもらおうではないか。我等はその間に確と足場を固める。今回の事で尾張は随分と疲弊してしまったからの」


 「そうですな。とはいえ、尾張を手に入れようとした者どもが、今度は挙って国内で内紛とは……。良い気味だ」



 これからの尾張は少しはマシになるのかね? 流石にもう波乱は無さそうだけど、細かいのはあるかもしれない。特に国境の方は信用出来ないって言ってたし。どこもそうだと言ってたけど、国境って他国と繋がってる奴等ばかりなのかな。


 まあ、家や領地を保つにはそうせざるを得ないんだろうけど、それをすると信用を失うんだよな。何とも思ってないのかもしれないけど、信用のツケって必ず回ってくるからさ。気付いた時には手遅れだと思う。


 そんな事を皆と話ながら歩いているとキヨカワまで戻ってきた。そのまま中に入ると大歓声で迎えられる。どうやら美濃の奴等を追い返したのが知られてるらしい。もしかしたら、伝える役目の奴等が先に返されたのかな? こういう宣伝って地味に重要だし。


 キヨカワの町の中を歩いていき斯波家の城の前まで行くと、燃やされたのか残骸しか残っていなかった。美濃の連中を追い返す為に調べていかなかったが、こんな状態になってたのか。これは一から建て直すしかないだろう。


 更にお金が掛かりそうな気配がするな。あーあー、西部さんも信秀さんも諦め顔だ。どうするのかね? 斯波家がどうなるか分からないから放置する? まあ、仕方ないんじゃないかな。かなり広い敷地だし、結構な金額が掛かると思うしね。


 それなら居城をナコヤに移した方が良いと思う。西部城を留守居に任せて、ナコヤで指揮をとった方がマシだろうね。それに南部織田家に従ってた連中の大半は潰すんだろうし、そいつ等の持ってた村も接収しないといけない。……うわぁ、大変だ。


 俺達関係無いからお暇しようか? じゃあ、俺達はコレで! 望月君を置いて俺達は逃走した。絶対に面倒な仕事を手伝わされるという事が分かったからだ。そんな面倒な事をやらされて堪るか。


 キヨカワを出て走り出し、急いで温泉地まで帰ってきた。皆はゆっくり休むそうなので、俺は南へと行って港の予定地を視察する。


 港を作ると言っても、地形を確認してからじゃないと何も出来ない。そう思って見に来たんだが、誰も住んでないな。近くに村は無い……な。


 【探知】で確認しても近くに村などは無い様なので、今居るココにするか。地形的にも都合がよく、ちょっと高くなっている場所なんだ。


 海の底の方に意識を集中して、【念動】で石を集めて【融合】する。周りからも石を集めて【融合】し、そのまま海の中に置いておく。


 次に、港にする場所の海底から砂や土を集めて【融合】し【圧縮】する。港にするには深さが必要だが、深くすると同時に桟橋として使うという一挙両得作戦だ。


 十分に海に突き出る大きさに出来たら、最後に集めた石で表面5センチほどをコーティングすれば完成だ。


 港から15メートルほど突き出た桟橋が完成したが、当然これ一つでは話にならない。海底を浚って砂や土や石を集めつつ、全部で5個の桟橋を作ったので一旦ここで止める。もうすぐ昼だし、皆の下に戻って昼食にしよう。


 温泉地に戻ると、皆はカマクラの中でゆっくりしていた。一応カマクラを閉じられるように扉は作っていたんだが、それを使って閉じているようだ。


 加熱機を使っているので寒かったんだろう。昼食にする事を伝えて料理を始めると出てきたので、どうやら手伝ってくれるみたいだ。


 小麦粉と聖水と塩と米粉を渡してパンを作ってもらう。その間にダッシュボーアの肉を取り出し、赤身部分とハラミを【破砕】した後シュラに捏ねてもらう。


 干し肉と野菜のスープを寸胴鍋で作ってもらいながら、俺は超魔鉄を【分離】【変形】しておろし金を作る。


 皆は俺が何を作ったのか理解出来ない様だが、それには構わず大根おろしを作っていく。シュラが十分肉を捏ねてくれたので、【分離】した後に空気を【抽出】する。


 その後【変形】を使って成形したら、後はフライパンで焼いていく。肉オンリーのハンバーグだが、まあ大丈夫だろう。


 低温でジックリと焼いていき、全員分焼き終わったら灰持酒などを入れてソースを作る。最後にハンバーグの上からソースを掛ければ完成だ。横に大根おろしを添えて、スープを入れてパンを用意したら早速食べよう。



 「うん、美味しい! わざわざ肉を潰して何をやってるんだろうと思ったけど、コレ柔らかくて美味しいねぇ。横の摩り下ろした白いのもいいよ。なんだかピリっとくるけど、サッパリするし」


 「そうですね。ビックリする程に油を流してくれる不思議な野菜です。ここまでサッパリさせてくれる野菜を私は知りません」


 「私も知らないわ。あの白いのは根だと思うのだけれど、アレってビックリするほど太かったわよね。あんなに太長い野菜を見たのは初めてよ」


 「主様は大根と言ってたけど、聞いた事は無いね。もしかしたら在ったのかもしれないけど、雑草か何かと間違われてたのかな?」


 「いや、どうだろうな。俺の故郷でも大根が太くなったのは、品種改良だったり太くする育て方が考案されてからだったと思う。それまではヒョロっとした小さい野菜でしかなかったらしい」


 「そうなのか。ヒョロっとして、白い……。何だか、そんな見た目の物を故郷で見たような。小さくて食べる部分も少ないので、適当に採ってくるだけだったと思う」


 「そうなんだ。案外そこら辺に生えている物でも、上手く育てると美味しい野菜になる物もありそうだね。育ててる野菜だって、元々は自然に生えていただけだし」


 「まあ、そうだね。そういえばアルドは何をしてたんだい? 昼食の時間になるまで帰ってこなかったけど」


 「ああ。南に港を作ってたんだよ。桟橋を5つ作ったんで、今はこれでいいだろうと思って戻ってきたんだ。どういう港にするか聞いてないし、とりあえず15メートルの桟橋が5つあれば十分だろう」


 「ちょっと大き過ぎる気がしないでもないですが、大きいに越した事はありませんかね?」



 皆も俺もどれぐらいが良いか分からないので、大きいとか小さいとか言えないんだよな。大橋さんに聞いた方が良い……そう考えていたら大橋さんが来たぞ? あっ、こっちに来る。俺達に何か用か?。



 「食事中にすみませんな。実は殿から粗銅の事を聞かされておりまして、ようやくある程度の粗銅が揃いました。ですので、お願いしに参ったのです」


 「ああ、成る程。では昼からツシマに行きますよ」



 粗銅の話だったのか。ついでに港の話もしておこう。



 ▽▽▽▽▽


 0629終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨36枚

 大金貨152枚

 金貨528枚

 大銀貨593枚

 銀貨522枚

 大銅貨167枚

 銅貨64枚


 神金の矛

 神鉄の太刀

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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