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0595




 「そんな理由? と思わなくはないけど、古の英雄デフィルが居たら見に行くだろうね……。だから気持ちは分からなくもないんだけど、本当にそれだけかい?」


 「元の世界の歴史にある織田信長は、家柄が良くないからか新参者でも有能な者は使うんだ。俺が関わっても意見を認めそうだと思わないか? 俺の目的は邪気を減らす事だからな」


 「邪気を増やす元である、戦争を抑えようという事ですね。まあ、戦争になっても私達が介入すれば、邪気を浄化できますし。どれだけの殺し合いをしようが、綺麗になれば問題ありません」


 「そういえば、そうね。ヤシマの国は故郷では無いし、邪気を減らせば神様の命を達成できるわ。殺し合いをするのが悪いんだし、人が減れば懲りるでしょう。ただでさえ、この国は山と森ばかりなんだし」


 「山や森ばかりなのも悪くは無いと思うんだけど、全くと言っていいほど活用されてないね。国が広いから仕方ないとは思うんだけどさ、もっと色々出来るだろうと言いたくなるよ」


 「それだけの技術や知識が無いか、それだけの余裕が無いか。多分どちらかだと思うが、技術や知識が無い方だと思う。それなりに山や森には分け入っているみたいだしな」


 「僕もその辺りの話は西の方で聞いたね。山や森に入って魔物を狩ってるみたいだけど、狩りに行く者がそこまで多くないそうだよ。その所為で魔物を上手く減らせないんじゃないかな」


 「狩りで減らす以上に増えているって訳か……。まあ、そうやって増えたのも、どこかで別の魔物に喰われてるんだろうけど。それでも食料を得る手段として、狩人を増やせばいいのにな」



 何か理由があるのか、魔物と戦う根性が無いのか。いったいどっちなんだろうな?。


 こういう時代って血気盛んな若者が多いって聞くが、実際にはヘタレが多いのかもしれない。農業に忙しい時期ならまだしも、暇な時期には狩りに行けばいいと思うんだが……。


 もしかして罠とかの知識も無く、弓が使えないのか? それなら狩るのは難しいだろうから、諦めるのも分からなくはない。とはいえ、武士は魔物を狩って鍛錬としているそうだし、農民でもやれなくはないと思うんだけどなぁ……。


 ガイアルム王国でもそうだったが、金さえ出せば武器は手に入るんだよ、魔物がいる世界では。とにかく自衛しないと話にならないんで、自衛の手段である武器は必要なんだ。実際にルーデル村だって武器を持っている村人は普通に居たしな。


 昔の日本と考えたら、飢えるくらいなら魔物を狩りに行きそうなものだと思っていたんだが、違うのかね? おっと、ダリアとフヨウが寝たようだが、皆も寝てたのか。布団を敷き、【念動】で皆を布団に乗せてから掛け布団を被せる。


 ディルを【房中術】と【鋭覚】で撃沈して布団に寝かせておき、今は紅茶を淹れてゆっくりしている。ついに最後の紅茶となったが、何だかんだといって結構飲んだなぁ。


 各町でも商人の店に行ったりしていないので、お茶があるかどうかは分かっていない。明日、出発前にお茶があるかどうか聞いてみよう。無いなら仕方ないし、抹茶なら要らない。


 茶道の茶器みたいなのが要るんじゃ飲む気にならないし、淹れ方を知らないしな。煎茶なら飲むんだが、この時代って作られてたっけ? 何か、もうちょっと後の時代だったような気がする。


 さて紅茶も飲み終わったし、そろそろ寝るか。今日も一日お疲れ様でした。



 <異世界251日目>



 おはようございます。今日は尾張に入る日ですが、無事に織田家の誰かに会えるでしょうか?。


 まあ、まずは津島や熱田を観光する方が先だけどな。有名な町だし、ちょっと楽しみではあるんだが、この時代の港町だから期待を裏切られそうな気もする。



 「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャア」 「………」



 布団や加熱機を片付けて、少しゆっくりと雑談した後に部屋を出る。宿を出た後に、隣の食堂に行って大銅貨9枚を支払い朝食を頼む。


 皆とゆっくりしていたら、直ぐに朝食が運ばれてきたので早めに食べる。港で荷降ろしをする人足も席が空くのを待っていたりするので、邪魔にならない様に手早く終わらせた。


 そういえば違和感無く座っていたが、椅子とテーブルが普及したのって江戸時代じゃなかったか? 清常さんの屋敷だと膳だったけど、庶民は椅子とテーブルだ。こういう部分も日本とは違うところだな。


 食べ終わったので場所を空けると、椅子取りゲームの如く座ろうとして押し合いをしている。朝っぱらから食堂の人も大変だなと思いつつ、食堂を出た俺達は商人の店へと向かう。茶葉の取り扱いなんかを確認したんだが、残念ながら抹茶しかなかった。


 結局、大麦を銀貨2枚分買って店を後にする。町を出た俺達は北に向かって進み続け、2時間ほどでクワナの町に到着した。


 ここの港から津島までの舟が出ているので、浄化しながら港へ向かう。すると運良く出発前だったので、銀貨1枚を支払い乗せてもらった。


 本来なら1人大銅貨2枚の筈なのだが、面倒だったので銀貨を払ったのが良かったのだろう、船頭は色々な事を教えてくれた。


 尾張で有名な港町はツシマの町とアツタの町らしい。それとキヨカワの町に斯波氏の城があり、ナコヤという村は最近織田氏が奪ったそうだ。


 そこはおそらく名古屋だと思うんだが、元々今川が持っていたのを織田信秀が奪ったんだっけ? 確か……僅かな人数で城に行って奇襲、そのまま占拠して追い出したんじゃなかったかな。


 で、そこの城主に信長を置くはず。何となく覚えてるのは、子供の頃に漫画か何かで読んだ記憶があるからだ。


 日本とヤシマの国じゃ根本的に歴史が違うんでアテにはならないが、それでも信長は生まれてそうだな。なかなか良い時期に来たのかもしれない。


 でも、信長が城主にされたのって、確か2歳や3歳ぐらいじゃなかったか? ……子供というか、赤ん坊に会っても感動は無いな。織田信定や織田信秀に会うのを楽しみにしてようっと。


 どうやらツシマに着いたらしいが、クワナと同レベルというか少し劣るくらいの港だ。まあヤシマの国だけでなく、何処の国でも港は貧相だったが、想像していたよりも酷い。


 港町っぽい感じと言えばいいか……とにかく現代人なら絶対に港とは認めないだろう。舟が並んでるから港に見えるだけ、そう表現するのが1番正しいと思う。


 せめて桟橋くらいは良いのを作れよ。天然の地形を活かしたと言えば聞こえはいいが、地形以外は何もしていないじゃないか。せめて浮き桟橋くらい作ろうぜ?。


 ……とにかく上陸して情報収集しよう。尾張の国の勢力図がどうなっているのかは気になるし、戦が起こるならワザと参加してもいい。


 銅貨4枚を渡しながら4人から話を聞いていると、色々と悩む情報が出てきた。


 簡単に言うと、尾張の紅衆は斯波氏なのだが、現在は傀儡にされている。そして北部織田家が白衆筆頭なのだが、この家はどうやら元の世界でいうところの織田伊勢守家の事らしい。


 この家も傀儡にされていて、実権は南部織田家が握っているそうだ。この家が多分だけど織田大和守家だと思う。とはいえ、この家も脅かされている。


 それは、新たに西部織田家とも言える家が台頭してきたからだ。その家の嫡男がナコヤの城を奪ったらしいので、おそらくは織田信秀だろう。


 となると、西部織田家は元の世界で言うところの織田弾正忠家だ。まだ織田信秀は当主になっていない様だが、元の世界だと当主になってから名古屋を奪った様な……。


 元の世界を考えても意味が無いのは分かっているが、ここまでズレてると微妙な気分になってくるな。情報収集も一段落したので、まずは東にあるアツタに行ってみよう。皆にそう言ってツシマの町を出る。


 豊かそうではあるが、それでも規模としては微妙なところだ。もっと港を大きくして、しっかりとすれば儲かるだろうけど、長期的に考えないのかね?。



 ▽▽▽▽▽


 0595終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨36枚

 大金貨152枚

 金貨528枚

 大銀貨597枚

 銀貨527枚

 大銅貨176枚

 銅貨64枚


 神金の矛

 神鉄の太刀

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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