表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
591/1948

0590




 うどんを食べて部屋に戻りゆっくりしていると、ダリアとフヨウがミードを求めてきた。昨夜も酒を飲んでいたのに仕方がないな。2匹は美味しそうにミードを飲んでいたが、結局すぐに眠ってしまった。


 【房中術】と【精気】で全員を満足させたら、布団に入れてやる。その後、白湯を飲みながらボーっとしていると直ぐに眠たくなってきたので、逆らわずに寝よう。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界248日目>



 おはようございます。今日も一日張り切って移動していきます。皆もここ最近の移動優先の身体強化の御蔭で、今までよりも速くなっている。その分距離を進めるので、今日で近畿入りは確定だ。問題は近畿のどこまで行けるかだろうな。



 「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャー」 「………」



 さっさと布団や加熱機を片付けて宿を出た俺達は、昨夜の食堂に行き大銅貨9枚を支払ってうどんを食べる。別に注文をした訳じゃなくて、いつも通りお任せで頼んだら朝からうどんが出てきただけだ。


 ワトを出発した俺達は、北東へと進み1時間ほどでビゼンの町に到着した。ここも中に入って浄化したら情報を買い、すぐに出て行く。


 2人から銅貨5枚ずつで情報を聞きだしたが、東にアコウの町があり、そこから結構東にヒメサキの町があるらしい。


 ヒメサキって、もしかして姫路かな? 白鷺城とも言われる姫路城は今の時点で在るんだろうか? まあ行ってみれば分かるだろう。とはいえ城って軍事施設だし、遠くから見るぐらいしか無理だろうけど。


 そのまま1時間ほど移動してアコウの街に到着した。皆もそろそろ目的地に近いからか、ある程度本気で移動し始めたな。実際には移動に飽きているだけなんだろうけど。浄化したらさっさと出て、更に東へと進んで行く。


 皆はかなり本気で走っているらしく、【念話】なども使っていないみたいだ。いつもなら下らない会話をしながら走っているんだが、それもしていない。皆が集中して走ったからか、昼にはヒメサキの町に到着した。


 昼食をとる前に情報収集を行い、4人に銅貨4枚ずつ渡して情報を得た。ヒメサキの南東にハリマの町。そこから東は摂津で村がいくつかあり、かなり東にイタミの町がある。村に泊まる気は無いから野営をするか。


 食堂に入り大銅貨9枚を支払って昼食をとる。雑穀飯と鹿肉の味噌汁だったが、普通の味だった。あそこのクソ不味かった鹿汁は何なんだと言いたくなるが、グっと堪えて食事を終えた。町を出発して南東へと進んで行く。


 ……ん? 白鷺城か? 影も形も無かったよ。大き目の屋敷があっただけで、一目で分かる大きな城なんて欠片も存在しない。


 この時代より後にならないと石垣の城なんて無いんだろう。姫路城でさえ無いとなると、まだデッカイ城の時代じゃないと考えるべきだ。残念。


 ハリマの町に到着したので、浄化し終わったら直ぐに出発する。皆にも説明しているが、もう近畿に入っているので都は相当近い。ゴールが近いと気持ちも楽になるらしく、皆テンションが高いな。


 そのまま夕方になるまで東に移動し、今はカマクラと焼き場を作ったところだ。ディル達には寸胴鍋に聖水を入れて、少しのかす肉と野菜を使って味噌汁を作ってもらう。メル達には唐揚げを作ってもらい、俺は土鍋でご飯を炊く。


 包丁などは貸しているので問題ないのだが、切れ味にかなりの問題があるので注意はしている。あれは大分前に作った王角竜の包丁だから当然ではあるんだけどな。ディル達が1番早く終わったものの、他の手伝いをする必要も無いので休んでいて貰う。


 その後に俺が終わったが、唐揚げもそろそろ終わりそうなので準備をしておく。炊いたご飯はおにぎりにしていき、皆の皿に全て乗せ終わったら横に唐揚げが置かれた。椀に味噌汁を入れると夕食の開始だ。



 「うん! やっぱり自分達の料理の方が美味しいねぇ! 面倒臭いけど……。とはいえ、食べるのは美味しい方が良いから少し悩むよ」


 「まあ、料理の出来ない私には、何とも言えない事です。でも、美味しい方が良いのは当たり前の事でしょう。大変でしょうが……」


 「魔法でやるなら大変だけど、アルドに薪や炭を用意してもらえば、そこまで大変ではないわよ?」


 「メル、それは料理が出来る者の言い分だ。シュライアは本当にビックリするほど出来ない。何故失敗するのか理解出来ないほどに……」



 物凄く形容しがたい悟った様な顔で、ゆっくりと丁寧に話すアルメア。それを聞いたメルは黙ってしまった。無理なんだと理解したんだろう、メルに対してダナも優しい顔をしている。……そこまでだったのか。


 まあ、それは横に置いてといて美味しい食事を続けよう。何より、言われた本人であるシュラが気にしてないしな。


 しかし、何度食べても唐揚げは美味いな。竜の脂が美味いから、何を揚げても美味くなるんだろうと思う。もちろん限度はあるんだろうが、そこらの魔物の肉でも美味くなるかもしれない。


 大怪鳥の肉を使っているので美味しいのは間違いないのだが、それ以上に美味しいのが揚げている脂なんだ。肉が脂に負けているんだが、竜の脂は大怪鳥如きでは勝てないんだろう。


 まあ戦ったら絶対に負けるだろうが、美味しさですら歯が立たないなんてな。色んな意味で竜は別格なんだと、心の底からそう思う。


 食事を終えてカマクラの中に入る。これからの話し合いをするのだが、皆はこの国の都にいつ着くのかと聞いてきた。


 移動ばかりだし、何と言っても思ってたよりヤシマの国が大きいんだ。同じ様な景色だし、海沿いか近い所ばかりを走っていて飽きてきている。


 気持ちはよく分かるが、日本もそうだが内陸は山と森ばかりだ。そのうえ、この世界では魔物がいる所為で、内陸には住みづらいという事情もある。もちろん内陸に村や町が無い訳じゃないんだが、海沿いよりも生きづらい場所が多い。


 平地があれば田畑を作る為に無理をしてでも開拓するんだろうが、山や森なんて民は危険すぎて近づけない。


 武士もずっと村や町を守り続ける訳にはいかない。戦があれば参陣しなきゃいけないが、戦に行けば村や町の守りは薄くなる。帰ってきたら治める村が滅んでいたなんて、笑い話にもならない。


 だからこそ、危険性が高い所には村や町を作れないんだ。絶対に無理とは言わないが、相当厳しい事になる。


 家柄の低い奴が命じられて失敗するのが、ヤシマの国でよくあるパターンの様だ。とはいえ、海沿いなら簡単かと言ったらそんな事は無い。海沿いは寒くて、水の季節だと凍死者が毎年出ている。


 魚を獲ると言っても、こんな時代じゃ大型の網も無ければ、巻き上げる機械も無い。八方塞がりとは言わないが、それに近いところはある。


 ここまでの旅で得た情報には、そういう情報も結構あった。女性陣は酒を片手に俺の話を聞いている。酒の肴に話した訳じゃないんだけどな、盛り上がる話でも無いし。


 とはいえ前にも考えたが、どうやら戦だけが邪気が多い理由じゃ無いらしい。開拓の失敗やら魔物に襲われたやら、そういう被害が結構多いみたいで、その内の何割かが邪生の所為なんだろう。


 実際に神社の神主が、【陽術】の1つである【浄術】を使って退治したという話はヒメサキの町で聞いた。皆も聞いていたが、ヤシマの国では【陰陽術】と言うらしい。


 過去、大陸から渡ってきた者が伝えたらしいが、それ以上の話なんて庶民が知っている訳が無いので誰かは分からなかった。


 【陰陽術】には【陰術】と【陽術】があり、【陰術】は【火術】【水術】【風術】【土術】に分かれている。その4つを総称して【陰術】というらしい。


 【陽術】には【光術】と【浄術】があり、その2つを総称して【陽術】と言うそうだ。使えないのに、やたらに詳しい奴がいて情報として教えて貰ったんだ。


 それなりに有用な情報で、神社の者は少なくとも【浄術】の修行は必修らしく、教えてくれた奴は使えなかった所為で神社を追い出されたらしい。


 世知辛い話だが、神社にとっては重要な事なんだそうだ。



 ▽▽▽▽▽


 0590終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨36枚

 大金貨152枚

 金貨528枚

 大銀貨597枚

 銀貨530枚

 大銅貨200枚

 銅貨124枚


 神金の矛

 神鉄の太刀

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ