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0588




 夕方になった時ちょうど近くに川があったので、そこにカマクラと焼き場を作った。


 今日は久しぶりにうどんを食べる事にしたので、皆に麺を打ってもらっている。俺はスープ作りをしていて、寸胴鍋に竜のかす肉と野菜で出汁をとったら弱火で煮込む。


 その間に大怪鳥の内臓類を一口大に【分離】してフライパンで焼く。十分に火が通ったら臭味も無いので、寸胴鍋に入れて更に煮込む。うどんの麺が打ち終わったら、【熟成】を掛けて1人分ずつに分けて準備は完了だ。


 鍋に聖水を入れて沸騰させたら、うどんの麺を茹でていく。十分に茹で上がったら、そのまま直接椀の中に入れる。俺は水で締めたりはしない。


 香川だと締めるのだろうが、讃岐うどんが絶対じゃないし。そもそも日本全国に色々なうどんがある以上は、作り方も1つじゃない。


 という事で、俺は俺の作り方でうどんを作る。うどんが入った椀の中に出汁と具を入れたら完成だ。どんどん作っていき、出来立てを食べていってもらう。時間が経つと伸びるからな、俺は最後だから早く食べなさい。


 やっと自分の分が出来たので、そろそろ食べよう。それじゃ、いただきます。



 「寒いから温かい食事は本当に助かるよ。それにしても濃厚な竜の旨味はいつも通りだけど、内臓類がちょっと面白い事になってるね。竜の旨味の御蔭か、軽く食べられると思わないかい?」


 「それもありますけど、アルドが焼いていたからでは? 焼いた後に一緒に煮込んだからこそ、この様な味になったんでしょう。いつもはもっと重い味ですが、今日のはダナが言う通り軽いですね」



 うん、まあまあ成功だったんじゃないかな。思ったよりも味が纏まっていて、普通に美味しい。ただ、竜のかす肉を使ってこれだと、流石に評価としては低くなるな。俺自身そう思うんだからしょうがない。


 夕食後、カマクラの中に入ったら、すぐに加熱機を出して温める。日に日に寒くなっていたものの、この辺りで一旦気温は落ち着くみたいだ。それでも「寒い!寒い!」と五月蝿い人物が1名いるので、早く温めてやらないといけない。


 加熱機で温風を出していると、すぐにカマクラ内部が温かくなってきた。最近カマクラ内部が温かくなってくると、ダリアやフヨウが”でろーん”とし始めるので分かりやすい。ダリアは熊のきぐるみを着せているが、フヨウは無くても問題ない。


 食事の時もそうだが、フヨウは温度というものを殆ど感じてないんじゃないかと思う。まったく感じていない訳ではないと思うが、寒くても気にしていない。皆はアイテムバッグから酒を取り出して飲んでいて、ダリアやフヨウも貰って飲んでいる。


 今日は珍しく、ディル以外にフォルも練習に励んでいるようだ。流石に【錬金魔法】も【練成魔法】もそろそろ上達した証がほしいらしく、横で必死に頑張っている。


 早々に皆が酒で撃沈してしまったので、ディルとフォルも【房中術】と【喜昇】で撃沈して寝かせた。


 明日も移動だからそろそろ寝よう。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界245日目>



 おはようございます。今日で周防に入りますが、早めに中国地方は抜けてしまいたいです。


 近畿に入っても田舎を見たくらいじゃ分からないだろうし、まだまだ先は長そうだ。結局は京に行くまで分からないままかもしれないが、最悪は京に行っても分からない場合だな。


 今から先の心配をしてもしょうがないし、俺の仕事は浄化する事だ。少しでも浄化が進むなら介入するが、進まないなら権力者と関わるだけ面倒だからな。その辺りもどうするかは、いずれ決める必要があるだろう。


 熊のきぐるみを着て外に出たのだが、今日は久しぶりの暖かい日らしい。特に顔が冷たいという事も無いので、早めに朝食を作っておくか。まだ残っていた内臓類を魚醤に漬け込みながら、その横で土鍋を用意してご飯を炊く。


 軽い【浸透】と【熟成】で味を染み込ませたら、内臓類をフライパンで焼いていく。焼けた物は皿の上にどんどん乗せていき、全て焼き終わったら丁度ご飯も炊き終わった。


 蒸らしながらフライパンなどの後片付けをし、終わったらおにぎりを作る。そう、具は内臓類だ。中に焼いた内臓類を詰めながら、【念動】でおにぎりを作っていく。


 ちょうど作り終わったタイミングで起きてきたが、まさか狙ってたなんて事は無いよな?。



 「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャ」 「………」



 朝の挨拶もそこそこに、俺は寸胴鍋に聖水を入れて少しのかす肉と野菜の味噌汁を作った。皆の椀に入れた後、皿に盛ったおにぎりを出して朝食にする。皆は手軽に食べられるおにぎりに喜びながらどんどん食べていき、あっさりと無くなった。


 若干呆れてしまうが、食べやすく濃い味の物が中に入っていたからなぁ。味噌汁で温もりながら食べるのが丁度良かったのかね? 早食いで調子が悪くなってなければいいが……。


 皆を綺麗に【浄化】して近くの川で聖水を補充したら、カマクラと焼き場をフォルに壊させて出発する。


 東へと走って移動する事およそ2時間ほどでムカイの町に到着した。中に入り3人に銅貨を3枚ずつ渡して情報を得たら、さっさと出発する。今回は分かれて情報収集はしなかった。


 タダで情報が手に入らなくなってきたので、金を渡して聞きさっさと出発した方が早い。東に行くとカサマツの町があり、そこから北東にずーっと進むとイワキの町があるそうだ。


 カサマツの町から東の海沿いを進んでも、結局北に進む事になるらしく、北東に行ってイワキの街に行った方が早いらしい。


 ただし道は長く、早馬でも1日で辿り着くかどうかという距離だと言われた。という事は俺達なら余裕で間に合うって事だな。それを聞ければ十分なので、さっさと町を出て移動する事にした。


 今日は少し急ぎ気味で移動している。皆も同じ景色なのに飽きてきているのもあって賛成してくれた。昼前にカサマツの町に着いたので、町の食堂に入り大銅貨9枚を支払って昼食を食べた。その後は直ぐに町を出て北東に移動していく。


 結構な速度で移動しているが、皆の本気に近い速度を出させている。折角だから身体強化の訓練を久しぶりにしようとなったのだが、最近流していたからかシュラ以外の全員が鈍っているとは思わなかった。


 何より本人達が1番ビックリしていて、真剣に身体強化の再確認をしている。そんな事をしながら走っていると、夕方になっていたがイワキの町にギリギリで到着した。


 すぐさま宿に行き、大銅貨7枚で部屋を確保したら食堂へ行く。空いてたのは1室だけだったので危なかった。そもそも商人ぐらいしか来ないからか、宿は町に1軒しかない。


 適当な食堂に入り大銅貨9枚を支払って食事をすると、ここも海鮮料理がメインだった。海沿いに近い所を進んできているから仕方がないとも言えるか……。


 ここの海鮮鍋は塩味だったが、素材の旨味だけで十二分に美味しかった。満足した余韻のまま皆と共に宿へと戻る。


 宿の部屋で明日の予定を話していると、本格的に身体強化の修行をやり直したいと真剣な表情で言われるとは思わなかった。


 どうも、出来る様になってから無意識に手を抜いていたみたいで、思ったように扱えなくなっているみたいだ。もう少し細かく制御できた筈だが、今は難しいらしい。


 流石に基本が衰えていた事には愕然としたらしく、危機感が強く出たんだろう。修行自体は良い事なのでOKを出しておいた。


 それにしても魔法とかの修行もさせていたが、そんなに簡単に衰えるか? 確かに皆には使える様になった段階で、後は自己研鑽に励むようにと言って終わりにしたけど……。


 何と言うか、魔力と闘気の扱いなのか身体強化に関してなのか微妙なところだな。移動時に集中してなくても身体強化が使える様になったので、惰性で使っていたら鈍っていたというところか。


 ダリアとフヨウが寝た後で、皆を【房中術】と【鋭覚】で撃沈したら俺もさっさと寝よう。それじゃあ、おやすみなさい。



 ▽▽▽▽▽


 0588終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨36枚

 大金貨152枚

 金貨528枚

 大銀貨598枚

 銀貨530枚

 大銅貨276枚

 銅貨206枚


 神金の矛

 神鉄の太刀

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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