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 結局、紅茶の茶葉を金貨1枚分購入しただけで、それ以上の買い物は誰もしなかった。東の方から流れてきたっていう武器も見たが、あったのは戟に似た物や大刀に似た物だった。


 おそらくは東に中国っぽい国、この時代だから魏の国かその後ぐらいだと思う。魏の国の後って何だっけ……?。


 中国史って滅茶苦茶だった時代とかあるから、三国史とか春秋戦国時代とか五胡十六国とか南北朝時代は名前だけ覚えてる。でも西暦で何年かと聞かれても覚えてないんだよな。


 春秋戦国時代は、確か三国史の前だっけ……? ヤバい、全く思い出せない。……まぁ、いいか。


 とにかく東に魏の国っぽい国があるとでも覚えておけばいいや。そこに米も在りそうだし。茶葉があった以上は米もある筈なので、どうしても期待してしまうな。


 米よりも緑茶なのは変わらないけど、自分で思っていた以上に米も重要らしい。そんな事を考えながら東門へと歩いて行く。既に王都の浄化は終わっているので、さっさと出発しよう。


 邪気を感知できる奴や、フォル目当てのエルフに出会うかも知れないしさ。そういえば、帝国にも海洋国にもエルフって少ないんだよな。


 もしかしたら西の国に多くて、東の国には少ないのかもしれない。地球でも伝承や伝説にエルフが出てくるのは西だし、確か<北欧神話>が初出だったと思う。


 いつの間にか漫画やゲームに当たり前に出てくるようになったけど、元々エルフの敵はドワーフだったり、寿命が無かったり、超排他的だったり、ダークエルフが居なかったりするんだよな。


 なんか紆余曲折あって今のエルフ像に落ちついたみたいだけど、元々は違うって何かの記事で読んだ事がある。まあ、その記事では日本に入ってから更に色々あって、滅茶苦茶になったと書いてあったけどね。


 ダークエルフの方が持て囃されていたり、超排他的なエルフの方が悪に描かれるようになったり、ドワーフの女性も髭が無くなってロリになったりと、おかしな改変が進みまくったと書いてあったなぁ……。


 そういえば、ガルドルさんの奥さんはドワーフだったけど髭は無かったな。体型はドワーフ体型だったけど。どうやら、この世界のドワーフの女性は髭が無いだけみたいだ。


 エルフが肉食だったり金属を普通に使う事から考えても、物語の中のエルフやドワーフと違うって事だろう。ただ寿命が長い分、子供は出き辛い様だ。


 あっ! 結局王都の名前を聞くのを忘れてた! そう思って皆に聞くと、ため息を吐かれてしまった。エルダ海洋国の王都の名前は国名と同じらしく、王都エルダというそうだ。


 国名と首都名が同じっていうのは、ガイアルム王国と同じか。他の国は、国名をちょっと捻ったような名前が多かったな。国を代表する首都だからなんだろうが、国名と同じにすりゃ良いのに……。



 『ま、色々あるんだろうさ。それにしても、王都に泊まらないアタシ達を門番が妙な目で見てたねぇ。気持ちは分かるけど、宿代をケチる商人とかも居る筈なのに、あそこまで疑うかい?』


 『確かに妙でしたね。これから王都に入るのではなく、王都を出て行こうとしているのに疑ってました。何かあって出る者を疑う必要があったのか、単純に即日で出て行く私達を訝しんだのか……』


 『とはいえ、疑わしい者を見過ごしたりしていないのだから、優秀な門番とも言えるわね。帝国に昔から色々されているから厳しかったのかしら?』


 『そういう部分もあるだろうね、おそらくだけど。帝国が動く場合、まずは工作員を送り込んでくるだろうから、厳しくしているんだろうさ』


 『私達は既に王都を出たしな、もう関係あるまい。次の町で宿をとるのだと思うが、部屋は空いているだろうか……』


 『ちょっと分からないね。王都に近い町だし宿泊客も多いだろうから、埋まってる可能性は無いとはいえない。新人傭兵なんかが泊まる簡易宿舎に泊まるくらいなら、カマクラの方が良いよ』


 『それはそうだろう、アレはギリギリ寝られる空間があるだけだからね。大部屋は雑魚寝するだけだし。新人の中には、あそこを占有するように使ってるのも居るんだよ。まあ、そういう奴は尻を蹴っ飛ばすんだけど』


 『簡易宿舎って何だ? ギルドの宿泊所とは違うのか?』


 『簡易宿舎とギルドの宿泊所は別ですよ。簡易宿舎は本当にお金が無い者が最後に行く所で、蜂の巣みたいな所で寝泊りするんです。大部屋も天井が低く、とにかく沢山の傭兵を詰め込める様になっています』


 『カプセルホテルみたいなもんか……』


 『『『『『『???』』』』』』



 カプセルホテルが伝わらないので、カプセルホテルの説明を皆にした。



 『大体そんな感じだよ。ルーデル村にもあったんだけどね、アルドは初日から宿に泊まっていたから用の無い場所さ。アタシもいちいち説明しなかったし、言う必要も無かったからしなかったんだ』



 まあ、説明されても「ふーん」しか言い様が無かっただろうし、別に良いんだけどね。


 おっと、セウェルの町が見えてきたな。……なんで町の名前を知ってるんだって? それは地図に書いてあるからだよ。


 この地図、何故か王都の名前だけ書いてないんだけど、まさか王都の名前が国名と同じだからだとは思ってなかったんだ。


 走っていると王都の隣にあるセウェルの町に到着した。入り口には並んでいる人達がそれなりに居るが、俺達も列の後方に並ぶ。少々時間が掛かったが無事に町の中に入る事が出来た。


 ウロウロして浄化した後で宿を探すと、ちょうど大部屋しか空いていない宿があり、大銅貨7枚を支払って確保した。


 一旦宿を出て、早めの夕食を食べに行く。この町は、海に近いが崖になっている場所ばかりで港が無い。その為、肉料理が中心らしい。


 だからなのか、先程から皆の機嫌が良い。適当な食堂に入り、大銅貨9枚を払って食事を頼むと普通の料理が出てきた。


 パンとサラダとスープ、そしてメインの肉。オーソドックスな食事と言えばそれ以上語る事の無い、普通の食事だ。普通の食事を普通に食べて宿に戻る。


 皆は久しぶりの肉に満足したらしいが、海洋国では魚がメインなんだろうと実感した。皆は気付いてないのかもしれないが、他の国に比べて肉料理が美味しくない。


 海産物を使った料理が発展してきたので、肉料理はそこまで発展しなかったんだろうと思う。香辛料は使っているがそれだけだし、肉の下処理である血抜きなども下手な気がする。結論としては、他の国より肉料理は大味だ。


 宿の部屋に戻ってそんな事を話すも、皆も分かっていた様だ。ただ、魚料理は面倒臭いというイメージが付き掛けているようで、その所為で大味な肉料理でも喜んでいたらしい。


 そこまで嫌わなくてもと思うし、よくよく考えれば【粉砕】して纏めて食べればよかったんじゃ……。


 【分離】や【念動】を使って骨を取るのは俺も面倒だけど、骨を細かく【粉砕】するのは簡単なんだよな。今度試してみるか……ただ、粉になった骨が気に入らないと言われたらどうしようもないが、それを言われたら諦めるか。


 宿の部屋で酒を飲み始めた皆を見つつ、冷凍しておいた餃子を焼いている。ダナが食べたいと言い出したからなんだが、皆も大味の肉料理の口直しが欲しかったらしい。


 部屋の窓の下に行き、フライパンで餃子を焼いている。焼けた餃子から皿に盛って渡しているが、ダリアもフヨウも食べているからか物凄い勢いで減っていく。


 何度も焼いていたら、気付いたら撃沈していた。最後の餃子は、酒を飲んでいないディルとフォルが食べて終わらせたみたいだ。


 一度に30個を4回焼いたので120個も餃子を焼いてたのか、大変だった筈だ。満足そうなディルとフォルを横目で見ながら、俺は紅茶の茶葉を沸騰したお湯に入れて煮出す。


 色々な紅茶の淹れ方はあるんだろうが、俺は茶葉に関しては全てこの方法を使う。ティーバッグならお湯の温度に気を使ったりするのだろうが、茶葉からなら煮出すのが一番良い。


 自分の好みの煮出し時間で味が変えられるからな。俺として大体1分くらいかな? ちょっと濃い目が好きだ。


 ……ふぅ、やっぱりコレじゃないなぁ。



 ▽▽▽▽▽


 0538終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨9枚

 大金貨36枚

 金貨143枚

 大銀貨515枚

 銀貨235枚

 大銅貨280枚

 銅貨220枚


 神金の矛

 神鉄の太刀

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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