表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
531/1948

0530




 2匹が起きた後、直ぐに女性陣も起きたので朝の挨拶は済ませた。既に部屋の掃除なんかは終わっていたので、部屋を出て食堂に向かう。大銅貨9枚を支払って朝食を頼むと直ぐに出てきたが、昨夜と違い普通の朝食だった。


 食事後、宿を出て街の入り口へと行くが、外へと出る者で行列が出来ている。多少待たされたが毎日の事なのかスムーズに進んで行き、俺達の番になったので登録証を見せて街を出る。


 最後に何か揉め事に巻き込まれるかと思っていたが、そんな事も無かった。やっと鬱陶しい帝国を抜けられると思うとテンションが上がるが、それは仕方のない事だろう。俺達は東に走りながら進んで行く。


 傭兵や商人の馬車などを追い越して走って行き、体感で1時間ほど走ると、海洋国の街であるセルンの街へと辿り着いた。


 王国や帝国と違い、この街は辺境伯の領地ではなく王の直轄地らしい。エルダ海洋国では、他国と隣接している土地は全て王の直轄地であり、王都以外は国境しか直轄地が無いらしい。


 他国から国を守るのは王の義務と定められているそうで、常に王が守っていると宣伝しているそうだ。それはそれでプロパガンダとしては上手くいっているんだろう。実際には、王が武官と文官を派遣して治めさせているみたいだが……。


 それでも王が守ってくれるという安心感はあるだろう。最悪の場合でも、王の直轄地である以上は見捨てられる事が無いと思えば心強いもんだ。


 門で登録証を見せて中に入るものの、帝国側と大した違いが無い街並みだ。どっちがこの様式を始めたのか知らないが、円形の街で高い壁と幅の広い堀に囲まれているのも含めてそっくりだな。


 という事は、特に見るべき所が無いという事でもある。ウロウロしたものの、大して見る価値も無く俺達は浄化が終わるとさっさと街を出た。


 更に東へと進んで行き、ソドの村とディの村を越えてウェスルの町に着いた。門番に登録証を見せて中に入り、早速浄化を開始する。実は町に入る前から懐かしい匂いを感じていて、テンションが上がってたんだ。


 町の南東に行くと、予想通りの港があった。とはいえ、時代なのか大半の船は手漕ぎボートみたいな船だが、それでも懐かしの海だ。


 ダンジョンの中にある偽物じゃない本物の海は、やっぱり素晴らしいな! ダナもそこまで嫌そうな顔はしていない。良かった、良かった。


 浄化が終わると丁度昼ぐらいだったので、魚の形の看板を上げている食堂に入ってみた。日に焼けた、海の男と言わんばかりの青年が注文をとりに来たので、大銅貨9枚を渡して昼食を頼んだ。


 少し待たされた後に出てきたのは、まさかのごった煮だった。そう形容するしかないカオスな煮物であり、全員の入っている具が違うという混沌ぶりだった。アサリやハマグリなどは問題ないんだ。ただな、サザエを丸ごと入れるのは止めようか。


 コレは流石に駄目だろうよ。俺のに入ってるからまだいいが、女性陣のに入ってたらキレていたかもしれない。その場合、俺は止めないよ?。


 サザエの殻がクッソ邪魔だが、やっぱり美味い! 何と言っても色んな海産物の出汁が出てるので、汁自体が猛烈に美味いんだ。


 旨味だらけの汁に具。どう考えても、これは汁がメインの料理だな。パンにちょいちょい付けて食べているが、本当に堪らない。これこそが海産物の良さであり、川の生き物には出せない旨味だ。


 昼食を十二分に堪能してから食堂を出る。マジで堪らないほど美味しかった。エルダ海洋国はそこまで大きな国では無いらしいが、東に進んで行くのが楽しみだ。


 折角だから茶葉のある所までは行きたいんだよな。まあ帝国を抜けたんで、ここからはゆっくり行くけどね。まずは傭兵ギルドに行って情報収集をしよう。地理とかよく分かってないし。


 町の北側にあった傭兵ギルドに入ると、中は代わり映えしなかった。当たり前ではあるが、もうちょっと個性というものが欲しい気はする。


 美味しい物を食べた後だからか、無駄にテンションが高いな俺。少し落ち着いてから受付に聞かないと、まるで不審者みたいだ。



 「済まない。少し聞きたいんだが、この国にあるダンジョンの位置を教えて欲しい。後、大まかな地図でもあれば、売って欲しいんだが……」


 「はい。地図であれば売っておりますし、そこに大まかにダンジョンの位置も書かれています。1枚で銀貨3枚となります」



 意外に高いが、地図ともなれば仕方がないか。俺は銀貨3枚を出して地図を購入する。皆と見てみると、この町の近くに一つあった。


 あっぶねぇ! 地図を買わなきゃ気が付かないトコだったぞ……。


 他にも様々な事が書いてあり、この国の北部には山があって隔てられているが、おそらくその先は魔境の大森林であろうと書いてある。


 聖王国の東部からこんな所まで続いているのか? 虫の生息域ばかりじゃないとは思うが、人間種の生息域は広くないって神様が言っていたけど、その通りなんだな。


 未だこの惑星は、魔物の生息域の方が遥かに広いって訳か……。そんな事を考えながら地図を見ていると、イケメンと4人の女性がゾロゾロと入り口とは別の扉から入ってきた。


 声を掛けられていたが、軽く返事をしつつチラリとこちらを見てから去っていった。何だアイツ?。



 「お前さん達、有名なクランである<剣の導き>を知らないのか? さっきのはそのクランマスターとトップ4人だぞ?」


 「済まないが、俺達はエルダ海洋国に来て日が浅いんでね。有名なクランと言われても知らないんだよ。あの5人はそんなに有名なのか?」


 「ああ! ここから北にある水のダンジョンを攻略するのは、<剣の導き>以外には居ないだろうと言われるぐらいだ。ここ最近は訓練に励んでるらしいが、明日からまたダンジョンに挑むらしいぞ」


 「ふ~ん……。という事は20層は越えたのかね? そこまで行けたら優秀だとは思うんだが、どうなんだ?」


 「はっ! ダンジョンが20層もある訳ないだろ! お前なぁ……嘘を吐くなら、もうちょっとマシな嘘を吐けよ」


 「ああ、成る程。この辺りもその程度か……」



 俺達も傭兵ギルドを出る事にした。まずは宿を探そうと思ったんだが直ぐに見つかった。


 宿屋が多い区画が傭兵ギルドの隣にあるのだが、町の入り口に近い所だった。おそらく住民の生活区と切り離してあるのだろうが、その御蔭で簡単に見つかった。


 小さい宿に行き、7人が泊まれる部屋を頼むと5人部屋までしか無かった。なので、5人部屋を頼み大銅貨4枚を支払う。


 ダンジョンが近い割には良心的な価格の宿だったので、当たりと言えるだろう。部屋でゆっくり休んでもよかったのだが、食料店に買い出しに行こう。


 皆を部屋に置いて、ダリアとフヨウと共に食料店へと行く為に宿を出る。食料店の場所は宿の従業員に聞いたので、迷う事も無く辿り着いた。


 ダンジョン内で食べる物だけじゃないので、色々と見回っていると何故かイケメンと女性4人が居た。面倒は御免なのでスルーして買い物だけを済ませる。


 野菜を銀貨1枚分と、貝や烏賊や蛸の干物などを金貨1枚分購入し食料店を後にした。明日のダンジョン内での昼食が楽しみだ。


 そんな気持ちに冷や水をぶっ掛けたいのか、さっきの5人組が後ろを尾けてくる。鬱陶しいが気にしてもしょうがないので、そのまま宿に戻った。


 部屋へと戻り、皆に尾けられた事を話しておく。一応水のダンジョンとの事なので、皆は【水魔法】の練習をしていたらしく桶に水が入っている。



 「あの5人組かい? 傭兵ギルドで見たけど、名が知られている割には足運びも含めて素人臭い連中だったね。アルドも直ぐに分かったろうけど、女4人の方が優秀っぽいね」


 「あの男は担ぎ上げられただけなんでしょう。顔が良さ気だったので都合が良かったのだと思いますが、ダナも言った通り、足運びや体重移動を含めて素人みたいな技術でした」



 そうなんだよな。尾行は全員素人だったが、イケメン君は特に酷かった。



 ▽▽▽▽▽


 0530終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨9枚

 大金貨36枚

 金貨144枚

 大銀貨515枚

 銀貨235枚

 大銅貨382枚

 銅貨220枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ