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 「……近衛騎士団か、確か結構な人数が居た筈だけどダンジョンは大丈夫なのかな? 獲物の取り合いになる気がするけど、そこは何とかしていると思いたいものだね。騎士と傭兵が獲物を奪い合うというのはかなりマズいし、あの王太子ならそんな事はしないと思うけど……」


 「現場の騎士は何をするか分からないが、王太子や近衛騎士団長の顔を潰すようなマネはしないと思う。それをやれば出世の道が絶たれるだろうしな」


 「まあ、そうだね。やるなと命じてもやるだろうけど、損をすると思えばやる者は少ないと思う。誰だって損はしたくないしね」



 そんな話をしていると、床で寝ていた他のメンツも起き出してきた。旦那さんは俺が起きた少し後ぐらいに起きて朝の料理を作っていたが、女将さんは床で爆睡していたんだよな。今起きたばっかりだから朝食の注文がまだ出来なさそうだ。


 散乱していたコップは集めて浄化しておいたので、そのコップに聖水を入れて温めて出してやる。肌寒いと言うほどではないが、気温は下がってきているので温かい方が良いだろう。


 皆はテーブル席の椅子に座り、ゆっくりと聖水を飲んでいるが、5人組はどうやら二日酔いらしい。この子達は、いつになったら酒の飲み方を覚えるんだ?。


 何回も同じ事を繰り返しているが、恥ずかしくないのかね? まあ、本人達は気にもしてなさそうだけど。


 女将さんの頭が覚醒したみたいなので、大銅貨18枚を支払って朝食を注文する。既に旦那さんが料理をしている事を告げると、直ぐに厨房の方へと行ってしまった。


 お金は渡したから良いんだけどさ、あんなに急ぐと危ない気がするんだけどな。コケなきゃ良いが……。


 ドターン!! と大きな音がしたので慌てて【空間把握】を使うも、予想通り女将さんがコケただけだった。散乱している様々な物を一箇所に纏めていって、全部片付く頃には朝食が運ばれてきた。


 女将さんは怪我自体は無かった様だが、どうにも酒が少し残っているらしく、その所為でコケたそうだ。


 昨日教えたナンモドキを早速作ったみたいで、今日の朝はパンの代わりにナンモドキの朝食だった。それ以外は肉とスープとサラダという、いつも通りの朝食だ。朝食をゆっくりと食べながら皆と話す。丁度都合が良い事に、5人組もここにいるし。



 「昨日アイテムバッグが欲しいって5人組の誰かが言ってたと思うが、中型のアイテムバッグなら2つあるがどうする? 一つなら売っても構わないが安くはないぞ」


 「えーっと……少しは安くなったりしませんか? 中型のアイテムバッグってかなりのお値段しますよね? とても私達では買えないのですが……」


 「皆のお金を集めても無理かな? 一つでもあれば、お金は今までよりも稼ぎやすいし、元を取る事も出来ると思うんだけど」


 「難しいですよ? 小型のアイテムバッグでも、高い物は大金貨5枚とか平気でします。アルドさんが仰っているのは中型ですから、それ以上の金額を出さないと買えませんよ。中に入る量が全く違うんですから」


 「「「だ……大金貨………」」」


 「思っているより安いのか、それとも高いのかは分からないな? 俺やダナやメルの持ってる大型のアイテムバッグともなれば、いったい何処までの金額になるんだろうなぁ」


 「大型のアイテムバッグなんて希少金属よりも希少な物ですよ? 確かヴェスティオンの国宝になっていた筈で、王が王城から離れる時にしか使われない物だった筈です。前回使われたのが、確か外遊の時だった様な……」


 「どのみち、アタイ達には絶対に買えない物だし、考えても無駄だよ。それより小型のアイテムバッグってないの? あるなら安く売ってほしい」


 「小型ねぇ……余ってる小型のアイテムバッグなんてあったかい? アタシは大型のに交換したし、前に持ってたのは中型だからねぇ……。仮に売るとしたら小型と中型を交換して、それを売る形になるだろうさ」


 「そもそも、私達にはそこまでのお金はありません。小型のアイテムバッグは安くても大金貨ですが、私達5人のお金を合わせても大金貨1枚が有るか無いかというぐらいでしかありません」


 「お金の管理をしているエルが言うなら間違いありませんね。私達も狩りに勤しむべきです。普段から言ってるのに、ダラダラしているのは皆さんですよ! アイテムバッグを手に入れる為にも頑張りましょう!」


 「「「はーい……」」」


 「リヴィの持ってるアイテムバッグを譲ってやったら良いんじゃない? 代わりにアルドが持ってる中型をあげれば良いと思う。僕が思うに、ここら辺でアイテムバッグを与えて、無理矢理にでも働かせた方が良いと思うんだ。伯爵家の令嬢の生き方じゃないよ、コレ」


 「「「「「「あー……」」」」」」


 「私は中型のアイテムバッグに替えて貰えるなら嬉しいから良いんだけど、この子達は支払えるのかい? 少なくとも大金貨3枚は最低ラインだよ? 私が持ってた中型のアイテムバッグは返したけど、アレは白金貨2枚だったからね」


 「そう言えば、最近アイテムバッグが値上がりしているとか、昨年会った商人から聞いた様な気がします。確か現存するアイテムバッグも劣化してきて壊れる物が増えているのですが、新しいアイテムバッグがなかなか見つからないらしく、その所為で高騰していると」



 リヴィに中型のアイテムバッグを渡し、代わりに小型のアイテムバッグをルタに渡しておいた。更に紙に証文を書き5人組全員に署名させる。


 信用の有無というよりは、ちゃんとした商取引としての記録を残すという意味合いが強い。特に希少な物の取引には証文を書く事が多いそうだ。


 残っている中型の一つはザラが持つ事になったらしい。どうもエイルズは目の前の敵に集中し過ぎる悪癖があるらしく、壊されては困るという事でザラがぶん捕っていった。


 代わりという訳じゃないが、ジャンがアイテムポーチをエイルズにあげていた。元々俺があげたものだからジャンに損は無いし、今は中型を持ってるじな。


 既に朝食を終えて話し込んでいたが、そろそろ話も尽きたので、今日やるべき事だけはやってこようと思い皆に説明をする。


 やるべき事とは、昨日旦那さんとも話してたんだが、解体所にかす肉と獣脂の事を教えるって事だ。その為にも2体ぐらいのオークを狩ってから解体所に行ってこようと思ってる。


 そうそう、かす肉作りとかをする事になると思う。俺一人で行って直ぐに終わらせてくるよ。かす肉が普及すれば食べられない人は更に減ると思うし、アレ保存食にも出来るしね。それじゃあ、行ってくる。昼までには戻ってこれると思う。


 俺は宿を出たのだが、暇なのか4匹は付いてくるらしい。フヨウは首から離れないし、3匹は当たり前のように俺の前を歩いている。別に良いんだけどさ、直ぐに終わるよ? それでも良いんだ……って事は、やっぱり暇なんだなー。


 俺は暇な4匹を連れて川の傍を歩いて行く。森の拠点の横を抜けるようにして森に入るとオークを探す。


 ちなみに、邪気を吸引する魔道具は森に入ってから使っている。少しでも邪気を減らしておいた方が良いし、邪生が襲ってきてくれる可能性も高い。本当に便利な道具だよ。


 使いながらもオークを見つけ首を刎ねる。それを3度繰り返して終了した。食べ物を探しに来てたのか、スリーマンセルのオークが居たので簡単だった。


 【冷却】した後に【念動】で持ち上げて【抽出】で血を抜く。地面に溜まる血はフヨウが吸い上げて、水分だけを排出している。オークをアイテムバッグに回収したら、さっさと村に帰ろう。


 それにしても傭兵が増えたなー、俺が村に来た頃よりも随分と増えている。ただし、その分死んだ者も多い。


 ヴェルが言っていたが傭兵が多い環境に魔物が慣れてきたのか、森での奇襲などが巧妙になってきているそうだ。その所為で迂闊な者から死んでいってるらしい。


 とはいえ、それって当たり前の事だよな?。



 ▽▽▽▽▽


 0475終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨9枚

 大金貨36枚

 金貨140枚

 大銀貨252枚

 銀貨232枚

 大銅貨295枚

 銅貨144枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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