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0465




 夕食後、カマクラ内に入ってゆっくりしていると、3匹が妙に甘えてきた。フヨウは良く首に巻きついているので今さらだが、3匹に関しては珍しいと思う。


 最近はあからさまに甘える事は減ってたんだが、戦争に宛てられたのかもしれない。4匹に【心静】を使いながら相手をしてやる。


 適度な相手の後、ブラッシングをしてやるとダリアとカエデがゴロゴロと鳴いている。マートルは目を瞑って受け入れていて、非常に機嫌が良い様だ。


 段々と3匹の意識は薄れていき……どうやら眠った様だな。【念動】で4匹を端に寄せて、いつも通り皆の相手をする。


 【房中術】と【至天】でキメてしまい、横になって目を瞑った。【空間把握】を使って全員を浄化し終わったら周囲の確認を行うが、特に敵意も悪意も感じない。


 そういえば、処刑されたバカ2人も俺達に敵意や悪意を向けて来なかったな? 草原の側が勝ったら黙ってるつもりだったんだろうか。


 ああいう風に、両方を上手く利用して……なんて考える奴は古い時代には特に多いんだろう。厳しい生活と掟がある草原の民でも裏切り者は出たからなぁ。


 ルーデル村にも裏切り者とか居るんだろうか? 根拠は無いが居ない気がする、裏切るメリットが無さそうだし。そんな事を考えていてもしょうがないので、そろそろ寝よう。


 今日も一日お疲れ様でした。



 <異世界191日目>



 おはようございます。昨夜雨が降ったのか、外の地面が濡れている様です。その所為か、急に気温がグっと下がったな。


 雨の影響だと思うんだが、これから草原はどんどんと寒くなっていくんだろう。そもそも風を遮る物が少ないから、夜中には気温が下がりやすいし。


 俺達は今日か明日には草原を出て帰る事になるから、寒くて凍死しかねない季節になる前にルーデル村に戻るんだけどね。


 流石に水の季節を草原で過ごしたくはないし、過ごす気も無い。そろそろ外に出るか……寒っ!! 風が冷たくて寒いんで、カマクラの入り口は閉じよう。


 こんなに寒いと暖かいスープ系は必須だな。最後のかす肉と干し肉、それに野菜と団子を入れて水団だな。硬パンの残りもそんなに多くはないんで、今は沢山ある小麦粉の方を使いたい。


 小麦粉を塩と聖水で練れば済むし簡単だからな。ボウルの中でキッチリと練ったら皿の上に置き、スープを作る。


 かす肉と干し肉と野菜を寸胴鍋に入れて聖水を注ぎ【加熱】して多少煮たら、一口大に【分離】した生地を【変形】して団子状にし、寸胴鍋のスープの中に入れて更に煮込む。


 ある程度煮込んだら蓋をして、皆が起きてくるまで待つ事にする。放っている間に味が染み込むだろう。


 これでかす肉も干し肉も無くなってしまったな。アレは邪生の肉を使った物だから、出来れば邪生の肉で作りたい。


 多分普通の魔物の肉で作っても、あそこまで美味しくはならない筈だ。草原をウロウロすれば邪生は居るだろうが、そこまでして邪生狩りをするのもなぁ……皆も頭打ちに近い状況だし。


 そんな事を考えていたら、4匹が起きたらしく開けてくれと入り口を爪でカリカリしている。出来る限り音を出さず開けてやると、途端に寒さでビクっとなった3匹が見えた。


 フヨウだけは寒さに関係無くスルスルと近寄ってきては俺の首に巻きついてくる。いつも通りの定位置に収まりたいらしい。


 3匹もカマクラを出てきたので、再び入り口を閉じる。4匹の水皿に聖水を出してやり40度くらいまで温めてやると、ゆっくりと飲み始めた。


 寒いので温かい白湯が嬉しいのだろう、尻尾が揺れている。フヨウも一旦降りて白湯を吸い上げたら、再び定位置へと戻った。相変わらずだね、キミは。


 白湯を飲み終わった3匹が体を擦り付けてくるので、適当に撫でながら相手をしていると皆が起きた様だ。壊すのは簡単なのか、フォルが【練成魔法】を使って入り口を開けた。


 フォルの力量では劣化して当たり前なので、劣化を利用して入り口を開けたという事だ。皆が起きてきたので、スープを温めて朝食にするか。



 「寒っ!! 何で今日は急に寒いのさ! 壊して出てきたらコレとか勘弁してほしいよ」


 「昨夜雨が降ったみたいでな、俺が朝起きた時には若干地面が濡れてたよ。今は乾いてるけど、雨で冷えた空気を風が運んできてるから寒いんだ」


 「へぇー、そうなのかい? それにしてもフォルが寒いと言うのが分かるくらいには寒いね。土の季節の終わり頃くらいの寒さか、水の季節の初め頃くらいだね、コレは」


 「確かにそうですね。草原は遮る物が多くないですから、一気に寒くなっていくんでしょう。私達は慣れていないのでビックリしますが、草原の民にとっては普通なんでしょうね」


 「草原はもっと寒くなるんでしょうけど、そうなる前に私達は帰るし特に問題は無いわね。それよりも、帰るのに時間が掛かるかもしれない方が困るわ。……ありがとう、頂くわ」


 「主様、ありがとう御座います。……確かに、ウォルガ氏族の所まで行くのに2日掛かったんだっけ? 帰りも同じ日数が掛かるとして、今の寒さでも問題は無いけど、雨が降ると動けないから大変だね」


 「仮に雨が降ると仮定した場合、何日足止めされるかによっても変わってくるだろうな。無理に帰路を急いでも良いが、雨に打たれるとマズい事になるかもしれない。この季節は風邪をひく事もある」


 「風邪をひくと結構な足止めになっちゃうし、酷い場合拗らせて亡くなる事もあるから、軽く考える事は出来ないしね。雨に降られたら、その日は動かないのが1番良いよ」



 やっぱりそれしかないか。無理に移動したところで余計な病気に罹ったんじゃ何の意味も無い。ゆっくりでも安心安全に帰るのが1番だな。


 ウォルガの氏族長に歓迎の宴とかいらないから、さっさと帰らせてくれと言っておくか。顔を潰したい訳じゃなく、雨の可能性が高そうなんで早めに帰りたいと言えば理解してくれるだろう。


 朝食後、中央のフルゲからウォルガの氏族長が来て話をした。俺達は塩を届けるのが仕事だったので、戦争は助力をしただけだという事と、雨が降りそうなんで早めに帰りたい事を伝えた。


 ウォルガの氏族長は名残惜しそうにしていたが、俺達の生活もあるのだと考えてくれたのか、ここで解散という事になった。


 俺達は多くの戦士達に見送られながら、草原を北東方向に移動していく事に決めて走り出す。見送りの戦士達から見えないように魔道具を取り出して、邪気の吸引と浄化をしながら進んで行く。


 その所為でまた遅くなるが、そこは諦めてもらいたい。昼までにオークの邪生1体とビッグラビットの邪生2羽を手に入れたんだから良かったという事で。


 昼には少し早いぐらいの時間で立ち止まり、焼き場を作って焼き網を載せて休憩する。聖水の樽を出しておいたので、ゆっくり休憩するだろう。


 俺は邪生のオークの肉とビッグラビットの肉で干し肉を作っていくのだが、オークの腸を取り出して浄化して渡す。ビッグラビットの腸は取り出して浄化し4匹の餌皿に入れる。


 11等分に分けた3つの心臓をモグモグしながら干し肉を作り、スカスカになった肉はフヨウに食べてもらう。肝臓や胃は焼いてから食べるので、皆が煙と格闘しながら焼いている。


 主に煙を出しているのはオークの腸だが、それは仕方がない。出来た干し肉をアイテムバッグに入れて、俺も焼いて食べよう。


 最後の硬パンに少量の聖水を【合成】して柔らかくしたら皆に渡し、香辛料を使って味を変えたりしながら食べていく。パンに挟んで食べたりしながら昼食を楽しんだ。


 昼食後、後始末を終えて再び走り出す。魔道具を使いながら夕方まで走り続け2頭の邪生を新たに浄化した。何だかんだといって邪気が増えていたのか、元々草原はこうなのかは知らないが邪生が多い様な気がする。


 1頭はランスディアーで、もう1頭はフォレストウルフだった。ランスディアーもフォレストウルフも解体して心臓を11等分にして既に食べている。


 魔力と闘気が微量に増える以上は何も変化していない。やはり頭打ちになっているのだろう。それでも少し前に変化したという事は、増えた魔力や闘気を自分のものにする修行が必要なのだと思う。


 それには時間が掛かるので、今は変化が無いと考えるのが自然だ。カマクラと焼き場は出来たので、とりあえず夕食作りを始めるか。



 ▽▽▽▽▽


 0465終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨9枚

 大金貨36枚

 金貨135枚

 大銀貨236枚

 銀貨237枚

 大銅貨354枚

 銅貨144枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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