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0463




 「聞け!! 我等はこれから隣国の飢えたる獣どもを纏めて駆逐する! 戦士達よ、己の武勇を示す時がきた!! 声を上げよ! 我等が戦いの始まりぞ!!」


 「「「「「「ウォォォーーーーーーっ!!!」」」」」」



 あー五月蝿い、五月蝿い。気合いが入るのは分かるが、気合いが空回りしてもしょうがないからな。冷静な部分も残しておけよー。



 「西から攻めてくる敵は皆飢えている。これは不老長寿の方が奴等の食糧を奪ってこられたからだ。それ故に奴等は冷静さが無い。だからこそ我等は冷静に着実に一人一人敵を射殺していく事になる。逸らずに落ち着いて、普段どおりに戦えば十分に勝てる相手だが、決して気を抜くな!」


 「「「「「「ハッ!」」」」」」


 「では、馬乗れ!! 出陣ぞ!!!」


 「「「「「「オォォォーーーーーーっ!!!」」」」」」



 はいはい、さっさと行こうな。気合い入れるのは良いが、ウォルガの氏族長の言う通り、冷静でないと死ぬぞ? 俺達はいちいち助けたりしないからなー。


 俺達は最後尾で戦士達の後を付いて行く。フルゲであったり野営に必要な物は、演説中に回収して収納していたので直ぐに出られる状態だった。


 なので、戦士達は意気揚々と進軍しているんだが、冷静になる部分が無くて危険な気もする。高揚している所為で気合いが上滑りしているというか、危険な状態に見えるんだよな。


 戦えなかった鬱憤でもあったのかもしれないが、このままだと手痛い反撃を受けるまで高揚したままだろうな。いちいち止めてやる義理も無いので、このまま放っておくけどさ。


 おっと、1番前が戦闘を開始したらしい。【探知】や【空間把握】で確認すると歩兵や弓兵が居るみたいだが、後詰の重装兵が見当たらないな? 重装備なので遅れているのか、それとも本国に帰したのか?。


 俺は皆に【念話】で説明し、隠密の4つの技を使って敵の後方へと走り抜けていく。戦闘の中をすり抜けていき、敵の後方を更に進んで行くが敵が見えない。ついでに太ったオッサンと、カイゼル髭のオッサンも見当たらないぞ。


 もしかしてアイツ等は逃げたのか? 【突風】を使いながらドンドン進んで行くが見つからない。そういえば輜重の奴等も見なかったが、もしかして一部の奴等は馬車に乗って逃げているのか?。


 重装兵に護衛させながら逃げている事も……居たよ。予想通り重装兵に護衛させながら、馬車に乗ってゆっくり逃走中だ。


 先頭にカイゼル髭のオッサンと、太ったオッサンが馬に乗って居るし丁度良い。俺は逃走している奴等の更に前に出て、マナリアのロングソードを持って隠密の技を解除する。



 「おいおい、軍の責任者が我先に逃走すんなよ。お前達もしっかりと戦わないといけないだろう。……な?」


 「なんだキサマは!? いきなり現れたと思ったら訳の分からん事を言いおって!! ワシが何者かも知らんのか、草原の下郎めが!!!」


 「はぁ? お前の様な肥え太った無能なんぞ、知るワケないだろうが。ムルの奴等は頭の出来も悪いのか?」


 「き、貴様……貴様が我が家に伝わる家宝を盗んだ者か!! 絶対に許さんぞ!! 八つ裂きにして魔物に喰わせてやるわ!!!」


 「ほう、そうか? ならば、俺はお前達の死体を粉砕して埋めてやろう。誰にも気付かれないようにな? もしくは、お前等の死体を糞と混ぜ合わせて肥料にでもしてやろうか?」


 「「ぶち殺せ!!!」」



 おー……オッサンズは同じ言葉を発しているなぁ。キレ過ぎて顔が真っ赤だが大丈夫か? 脳の血管切れて死なないよな? 俺が殺すまで生きてろよ。


 ……それにしても遅いな。ガシャガシャ音を立てながらオッサンズの前に出た重装兵は、ゆっくり盾を構えてにじり寄ってくる。


 遅いわ、面倒臭いわで、鬱陶しくなったので、マナリアのロングソードで盾ごと切り裂いてやった。重装兵が臓物ブチ撒けて死ぬのを見て、周りの連中はマナリアの剣というものを理解したらしい。


 ダンジョンの中で手に入れたのか、意外に質の良いマナリアが使われてるんだよなー、コレ。



 「キ、キッサマーッ!! 我が家の家宝を血で汚しおって!! 絶対に許さんぞぉ!!」


 「何言ってんだ、お前は? 剣なんぞ敵を切る為の物だろう、観賞用のオモチャじゃないぞ。剣の使い方も知らんのか?」


 「ギィーーーーーッッ!!!!」



 何か人語を話さなくなってきたんだが? あのまま脳溢血で倒れるんじゃないかと思うほど、頭に血が上ってるぞ? まあ、俺の余裕の態度も怒る原因なんだろうけどな。


 ヘラヘラしながら重装兵を切り殺してるんだから腹を立てても当然だし、そもそも挑発する意味でやっているんだから怒ってくれないと困る。


 とはいえ、一人一人切り殺すのも時間が掛かるなぁ……。血脂がどれだけ付いても切れ味が鈍る事は無いんだけどさ、いちいち面倒臭いんだよ。


 50人程は切り殺したが、ここには重装兵以外に魔法兵も居たらしく、ちょこちょこ馬車から魔法が飛んでくる。大した魔法でもないし散発的でしかないんだが。


 そろそろ飽きてきたんで【風弾】と【加熱】の魔法を同時に使い、重装兵を焼き殺していく。重装兵も魔法兵も100人ずつぐらいしか居なかった筈なので、ここには輜重を合わせても300人程度しか居ない。


 重装兵を焼き殺したら、後は戦争の時に使った【土弾】を乱射すれば終わるだろう。オッサンズは俺の魔法を見て唖然としている。


 重装兵の焼き殺しは終わったので【土弾】の乱射を始めた。馬車を牽いていた馬は【風弾】の際に暴れて死ぬか、綱を切って逃走している。なので、ここから逃げられる奴は誰もいない。オッサンズも唖然としている間に馬から振り落とされたしな。


 どんどんと始末していき、ついにオッサンズ以外は全滅した。俺はオッサンズの手首と足首を切り落としてから傷口を【浄炎】で焼き、そのまま放置する。


 既に痛みで気絶しているので裸にひん剥いた後、穴を掘って着ていた服などは捨ててやった。死に逝く奴に服など要らんだろう。


 重装兵の武具と魔法兵の装備品を回収するものの碌な物が無く、重装兵の装備していた鉄ぐらいしか利用価値が無い。武具を解体してから金属を【融合】しよう。


 鉄を【抽出】した後も結構な大きさの塊が残ったので、他の物も【抽出】してみると、銅やニッケルや金銀も含まれていた。技術が未熟な所為で、ちゃんと精錬出来ていないらしい。


 一応貰っていく事にするが、大量の金属をどう処理するべきか? ……いや、そんな事よりも残ったゴミをどうするかの方が先か。


 とはいえ、不純物の塊を四角に成形して、その周りを石で固めて埋めるぐらいしか出来ない。それでも問題はあるが無害な物質を外側に、有害な物質を内側にして二重に固めてしまおう。


 ある程度は【浄化】の権能で浄化すれば良いんだが、ヒ素などの厄介な物質もあるので面倒なんだ。固めて埋めるのが1番楽ではある。


 アイテムバッグの中にあった不純物も【融合】して、さっさと穴を掘って埋めてしまう。全ての後始末を終えると、丁度オッサンズが目を覚ました。



 「ググアググアグ……おのれ! おのれ!! 貴様だけは絶対に許さんぞ!! 呪い殺してやる!! 呪い殺じでやどぅ!!!」


 「我が祖よ!! 力をお貸じ下ざい。あの者を殺ず為の力をーーーーっ!!!!」



 あーあー、成るべくして成ったんだろうな。邪生になったんだが手首から先と足首から先が無いんで、まともに俺を襲う事も出来ない。


 面倒臭いので【浄化】の権能で浄化してしまい、その後【浄炎】で焼き尽くしておいた。こいつらの心臓なんぞ食いたくもないからな。


 結局、最後までポンコツな連中だったが、所詮はこんなもんか。全ての死体を処理した後で、俺は邪気を吸引する魔道具を取り出し、辺りの邪気全てを吸引し浄化しておく。


 これで綺麗になったし、ここから邪生が生まれる事も無いだろう。これで後始末は完全に終わりだな。それじゃあ、そろそろ帰るか。


 俺は【突風】を背中に受けながら、皆の下へ帰る為に走り出した。



 ▽▽▽▽▽


 0463終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨9枚

 大金貨36枚

 金貨135枚

 大銀貨236枚

 銀貨237枚

 大銅貨354枚

 銅貨144枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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