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0452




 夕食後、カマクラ内に入って【光球】を使うと、早速3匹がリバーシを要求してきた。更にはミードも要求してきたので、仕方なく出してやる。


 今日は皆もミードを求めてきたので、好きに飲ませる事にした。まだ魔豊蜂の蜂蜜もミードも余っているので、ちょっとぐらい飲んでも問題は無い。


 そう思ったのが悪かったのだろう。死屍累々と言わんばかりの状況になっている。魔豊蜂のミードはアルコール度数が結構高いんだが、美味しいからってガバガバ飲んだ所為で、俺とディル以外の全員が撃沈してしまった。


 飲むペースぐらい考えろよ。久々に酔い潰れたなぁ……。それもフヨウまでもが飲んだらしく、アメーバ状態になっている。


 【房中術】と【精気】を使ってディルを大満足させたら、さっさと寝る事にした。それにしてもカマクラ内が酒臭いなぁ、もう……。今日も一日お疲れ様でした。



 <異世界187日目>



 おはようございます。今日でウォルガ氏族の所には辿り着けるでしょう。ただ、ズレていないとも限らないので、そこは注意して探さなきゃいけないなぁ……。


 そういえば戦争になった際はどうしてるんだろう。草原に侵入してくる相手を先に見つけられるんだろうか? それとも氏族を逃がしながら他の氏族と合流するんだろうか?。


 草原の民は移動しやすい生活だからな。直ぐに移動できるという事は、直ぐに逃げられるという事でもある。


 逃げながら各氏族の戦士が集まり、集合したら反撃を開始する。これが1番無駄なく犠牲を少なく出来る方法だと思うんだが、その為には敵を先に発見しないといけない。その監視をしているのかは……聞けないだろうなぁ。


 でも、聞かなくても良い事か。聞くと関わる事になりそうな気がするし、戦争なんかやりたくない。塩を届けてさっさと帰るのがベストだ。歓待とかされて足止めを喰った結果が戦争参加とか、笑い話にもならない。


 そういうのは全て御免被るので、どういう言い訳をするべ……何だこの地面の振動? 嫌な予感がするぞ?。


 俺は慌ててカマクラの外へ出て確認すると、こっちに向けて幌馬車のような物が向かって来ていた。セム氏族の所にも、ロン氏族の所にも幌馬車っぽいものは有ったんだよなー。


 言い訳云々じゃなくて、ここで野営をした段階で逃げられないとは思わなかった……。マジかー、こんなパターンってアリかよ。



 「お前はいったい何者だ! 何故こんな所に居る!!」


 「俺達はウォルガ氏族に塩を届けに来た傭兵だ。昨夜ここで野営をし、夜を明かしただけだ」



 若い戦士風の男が話しかけてきたので答える。その声で皆は起きたんだろう、慌ててカマクラの外に出てきた。


 出てきたダナを見たからか、一団を統率していたベテランっぽい戦士が慌てて後ろに声を掛けている。すると、若い女性が前に出てきたのだが、その女性は魔眼族だった。



 「初めて御目に掛かります。大僧正の位に在るディクラと申します。【神眼族】の方にお会いできるとは、光栄の極みに……」


 「あー……申し訳ないんだけどねぇ、そういうの止めてくれるかい? 慣れてないし、面倒臭いんだよ」


 「クスッ……やはりそうでしたか。古の【神眼族】の方も豪放磊落を地で行く御方だったらしく、畏まった態度を取ったら嫌がられたと口伝に残っています」



 その【神眼族】がどうかは知らないが、闘神の爺さんは完全にそういう性格だな。そういう部分は似ているって言えるのかな? ダナは。それよりも、大僧正って言う割にはえらく若いな。確か大僧正って最高位じゃなかったか?。


 どういう宗教で最高位だったか覚えてないけどさ、若い子が成れる様な位じゃなかった筈。【魔眼族】だから成れたのか、実力で成ったのかは分からないが、妙な反発とか内部に不満を溜め込んでなきゃ良いけど。


 ベルーザ村のギルドマスターから聞いた話では、僧侶や僧正は実力で選ばれた者達であり、戦える者達なんだそうだ。多分僧兵を想像すると分かりやすいと思う。体を鍛えて戦う浄化魔法士という感じだ。


 神殿の者達は体を鍛えたり戦う事は無いが、ここの僧侶にとっては戦う事は当たり前の事らしい。元の世界の様な血を穢れと言ったりしないので、戦う僧侶は何もおかしくはない。


 草原の民が信仰しているのは闘神と浄神なので、僧兵になるのは至極当然の結論ではある。そこを考えると、もしかしたら地方によって特色があるのかもしれない。


 モンクって言うと、ヨーロッパの僧兵よりも中国の少林寺を思い浮かべてしまうんだよな……。メイスを持って戦うんじゃなく、棒か杖で戦うか素手で戦うイメージなんだが、草原の僧侶は何でも使って戦う戦士みたいな者達だ。


 目の前に居る僧侶達は、戦士たち以上にゴツい体をしていてムッキムキなのが簡単に分かる肉体をしている。その服、隠せてませんよ?。


 っと、下らない事を考えていたら話が進んで、皆が幌馬車に乗り込んでる。ちゃんと聞いておかないと、おかしな奴だと思われてしまうかも。



 「皆様の歓迎の式典などはご要望により致しませんが、戦争に関しては私達がするべき事であり、【神眼族】の御方に縋る事ではございません。そこを間違えてはなりませんよ?」


 「ハッ! ……しかし、此度のムルの国は何処かがおかしいと思うのです。監視をしていた者の話では、全身を鉄の鎧で固めた者達が複数おったとの報告もあります。鉄の盾も持っており、矢が効かなかったとも言っておりました。それでは我々には対抗策が……」


 「対抗策が有ろうが無かろうが、これは我々の問題であり、我々が乗り越えるべき試練でしかありません。その試練を行う前から逃げ腰になるとは如何な物でしょうか? その姿を闘神様や浄神様が御覧になられたら、如何に思われるか分かりませんか?」



 別に何も思わないと思うがな? 精々自分達の名前を勝手に出すなと思うぐらいじゃないかね。


 それにしても、僧侶の懸念は正しいと思うぞ。草原の民にとって機動力と遠距離攻撃が重要だった筈だが、そこを封じられたに等しい……という思いがあるんだろう。本当に封じているかは定かじゃないが。


 多分盾の御蔭なんだろうとは思う。古いヨーロッパでもプレートアーマーの最大の敵は弓矢だったと言われていた筈だ。ライフル銃が登場するまで板金鎧を遠距離から貫けたのは弓矢だけだった。


 だからこそ弓を最大限に警戒していたと、どっかで読んだ記憶がある。この世界の技術は未だ未熟だ、つまり優秀な板金鎧を作る技術はまだ無い。


 そこを考えれば投石か弓矢で戦える筈なんだが、おそらく防げているのは盾を前面に押し出しているからだろう。


 もしかしたら草原の民にとって、弓矢を防がれるのは初めての事なのかもしれない。それで慌てているのならば、気持ちは分からなくもないな。なのでプレートアーマーについてや、その対策を教えておく。すると、随分と落ち着いた様だ。



 「申し訳ございません。恥ずかしい姿をお見せしてしまいました。……今までと同じ戦い方で問題は無いのでしょうが、矢が多く必要となります。他の氏族に集めて貰うにしても、足りるのかどうか……。足りなければ撤退するしかなく、後詰が来れば草原を奪われかねませぬ」


 「集めるしかないでしょう。私達がするべき事は、このまま皆を安全な所まで逃がす事が先です。可能な限り幌馬車に乗せましたが、2つの幌馬車が壊れていたのが痛かったですね。壊れていなければ、もう少し早く皆を逃がせたのですが……」



 俺達も乗せて貰っているので文句を言うのもアレだが、跳ねて尻が痛いし乗り物として良い物とは思えないな。


 そもそも馬車自体に乗った事が殆ど無いんだけど、何の装置も付いていない馬車なんてこんなものなんだろう。昔の人はコレが当たり前だったんだろうが、よく耐えられたな。俺には無理だ。


 なので【念動】でこっそり尻を浮かせて乗っている。馬の負担はその分減っていると思うんだが、俺1人の体重が減ったところで大した意味は無いかもしれない。ちなみに4匹は外を歩いてついてきている。



 ▽▽▽▽▽


 0452終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨9枚

 大金貨36枚

 金貨116枚

 大銀貨218枚

 銀貨224枚

 大銅貨335枚

 銅貨124枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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