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0447




 皆が起きたので朝食を作り始める。まあ、朝だから適当にサンドイッチで良いかと思っているので、さっさと作っていこう。


 干し肉を取り出して聖水を【合成】し、柔らかく戻したら焼いていく。焼き場を作るのが面倒だったので、【念動】で浮かせて【過熱】で焼いている。


 硬パンに水分を【合成】したら食パンのように【変形】して、焼いた肉と葉物野菜を挟んで完成だ。


 スープを作っている暇は無かったので、今日の朝はスープ無しとなる。4匹にも俺達のと同じサンドイッチを作って食べさせた。


 朝食後、少しゆっくりしたらカマクラを壊してベルーザの村へと進んで行く。1度邪気を吸引して浄化したら、ベルーザの村へと辿り着いた。


 確かに村と言うには広いが、その殆どが畑なので見た目は完全に村だ。門番に登録証を見せて、村の中に入っていく。門番に傭兵ギルドの場所を聞いていたので、先ずはギルドへ行き用を済ませる事にした。


 何処の建物も大した違いは無く、ウェスタンドアでは無い普通のドアを開けて中に入る。中に居る少数に注目されたが、無視して受付へと進む。



 「済まない、俺達はルーデル村で塩を運ぶ依頼を請けたんだが、運ぶ場所が明確に書かれていないので聞きに来た。この依頼書は、このギルドから発注されたもので間違いない筈だ。見てくれれば分かるだろうが、運び先が詳しく書かれていない」


 「はい、失礼します……本当ですね。”草原の氏族”としか書かれていません。五氏族のどこに届けるのか明確に書かれていない以上はこちらの落ち度です、大変申し訳ありませんでした。この依頼はギルドマスターが発注したものですので、ギルドマスターにお聞きしてきます。少々お待ち下さい」



 そう言って、受付嬢は2階へと上がって行った。ルーデル村だと受付は4つあるんだが、ここは受付が2つしかない。……違いといえば、そんな所ぐらいしか無いな。


 王都のギルドもそうだが、傭兵ギルドの建物というのは何処の国でも変わらない。まるで最初から規格が決まっているかの様だ。



 「申し訳ありません。皆さん、ギルドマスターがお呼びですので2階へどうぞ」



 ……何処に持って行くのかを伝えればいいだけなのに、何でわざわざギルドマスターの部屋へと行かなきゃならないんだ?。


 何か面倒事の予感がするが……まずは向こうの出方を見てからだな。受付嬢がノックをすると、中から「入れ」という野太い声がした。



 「失礼します、ギルドマスター。依頼を請けた皆さんをお連れしました」


 「うむ、ご苦労。君は下がってよい」


 「畏まりました、それでは失礼致します」



 部屋の中には筋骨隆々の獅子族の男と、背が高く眼鏡を掛けた魔人族の女が居た。どうやら獅子族の男がギルドマスターらしい。という事は、魔人族の女はサブマスターか。


 それにしても、俺達をここに連れて来て話す内容っていったい何だ?。



 「済まないが、君たちに聞かねばならん事がある。どれぐらいの塩を持って来たかという事と、各氏族に運ぶだけの力があるかどうかという事だ。力が無い場合はここに塩を置いていってくれれば依頼の完了とする。君達にとっても面倒が減るので悪い話ではあるまい?」


 「それなら塩をここに置いていこう。お前たちの戯言に付き合ってる暇なんぞ無いんでな。依頼書にまともな情報も載せず、傭兵を利用しようという”浅ましさ”は本部に報告しておく」


 「何? キサマ……獅子たる私を前に吼えるつもりか?」


 「何をイキがってんだか……大体どこに獅子が居るんだ? 可愛い子猫ちゃんなら居る様だが」


 「「「「「「「プッ……」」」」」」」



 ちょっと待て、サブマスターの女が何故笑うんだ? ウチの女性陣が笑うなら分かるんだが、何で魔人族の女までが笑ってるんだよ。


 大丈夫か? ここのギルドマ……ちょっと待て、まさかと思うが……この女がギルドマスターか!? 獅子族の男がギルドマスターとは一言も聞いて無いぞ?。



 「あら? 笑っちゃった所為で、私がギルドマスターだとバレたみたいね。ガルン、御苦労様。ここからはちゃんとした交渉をするわ。さて、まずは自己紹介ね。私はベルーザの村のギルドマスターであるラインシャよ」


 「私はサブマスターをしているガルンだ」


 「「「「「「「………」」」」」」」


 「どうやら最初からちゃんとしなかった所為で、臍を曲げちゃったようね。貴方達も十分に大人気ないみたいだけど、ガルンに言った事は貴方達にも当てはまるんじゃないかしら?」


 「へぇ……どうやらこのギルドはアタシ達に喧嘩を売りたいらしいね? なら存分に受けてあげるよ。ただし、死ぬ事を覚悟しなよ? アタシ達不老長寿をコケにしてくれたんだからねぇ……!」


 「そうですね。むしろ殺しはしないで、出来うる限り苦しめるべきではありませんか? 簡単に殺してしまっては楽しくありません。上から吊るして、どこまで耐えられるか殴り続けるのが良いと思いますよ?」


 「「不老……長………寿」」



 その後はいつも通りの土下座祭りだった。最初に俺達の事を確認しておけばこんな事になってないのに、どうしてバカな事をするんだろうな?。


 挙句、下らないコントをやって大恥を掻いているし。本当にバカの考える事は理解が出来ない。



 「「申し訳ありません!」」


 「それはもういいから、さっさと用件を言え。面倒になってきたんで、このまま塩を置いて帰るぞ」


 「申し訳……い、いえ、これ以上は致しません。それよりも、皆様の事を計ろうとしたのは邪生が増えているからなのです。草原一帯に邪生が増えており、今までよりも格段に移動が難しくなってしまっていまして。その所為で依頼を請けるのも難しく……現在は簡単な依頼しか熟せません」


 「……うん? ちょっと待ってくれるかい? もし私達の力が足りなかったら、いったいどうやって塩を届ける気だったんだい? 近場の依頼しか熟せないような傭兵しか居ないんだろう?」


 「うっ……。じ、実は……私とギルドマスターで届けるつもりでした。本来なら規程で決まっている通り、ギルドマスターかサブマスターは必ずギルドに詰めていなければならないのですが、今回の事は例外として処理してしまおうと……」


 「成る程ねぇ……。まぁ、例外処理の範囲内と言えるだろうから問題は無いと思うけど、厳しく突っ込まれると範囲外にされる危険性もあるね。アタシがギルドマスターの時も何回か例外処理をした事があるよ。面倒だったんで、当時のサブマスターとソードグリズリーを狩りに行った時とかね」


 「それは横に置いといて、邪生が増えてるって言ってたが、届け先の氏族は大丈夫なのか? 邪生の所為で痛手を被って、塩どころじゃないってなってても困るんで聞いておきたいんだが?」


 「各氏族には、それぞれ僧正と修行僧がいるので問題はありません。1番の氏族であるウォルガの氏族には、大僧正もいらっしゃるので安心しています。それよりも、1番力の無いセムの氏族がマズいと考えていて、其処に最初に運んで頂きたいのですが……」


 「済まないんだが、俺達は草原の地理も知らなきゃ、各氏族が今どこに居るのかも知らないんだ。順を追って一つずつ話してくれ」


 「申し訳ありません。……まず、草原の地理ですが、南北に広い四角い形をしています。南端は海であり、それ以上先には行けません。北は険しき山がずーっと西まで連なっていますので、こちらも先には行けません。だからこそ、西の国は草原を攻めてくるのですが……」


 「成る程なぁ……。水の季節は何処まで南下するんだろうな? それによって行かなくても良い場所は分かるんだが……」


 「それぞれの氏族は、それぞれの季節において、居る場所は決まっています。そうでなければ連絡がとれませんので……。セムの氏族は1番東側を移動する氏族ですね。どこの氏族も大体は、季節毎に南北に移動するぐらいなんですよ。飲み水等は【水魔法】で集めていますから」



 モンゴルでも水と家畜の餌を求めて移動するんだっけ? 魔法がある世界だと違うんだなぁ……。



 ▽▽▽▽▽


 0447終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨9枚

 大金貨36枚

 金貨116枚

 大銀貨218枚

 銀貨229枚

 大銅貨335枚

 銅貨124枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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