0439
お腹がパンパンの3匹は放っておくとして、明日からの予定を聞かれたんで少し考える。一応、西の森、ココ山、大森林の邪生は調査して倒しておいたので、やっておくべき事は終わった。
となると、次にやるべきなのはザラとエイルズの訓練だろうな。あの2人がついてくるとは思ってもいなかったので、魔力と闘気の扱い方は一から教える必要がある。俺が直接教えた全員が通る道ではあるんだがな。
ザラとエイルズにはダナ達が身体強化を教えただけなので、根本的な魔力と闘気の扱い方を教えておかないといけない。変な使い方をしているなら【忘却】を使ってでも叩き込む必要がある。面倒だが、基本がズレていると全部がズレるからな。
その事を話すと、「明日はゆっくり休もう」と言っていた。ここ最近は、雨が降りそうでも狩りに出掛けたりしていたからな。邪生の討伐が目的とはいえ、皆には負担を掛けていたんでゆっくり休んでほしい。
ついでにジャン達とリンデ達にも伝えてやるか。そう思い、首にフヨウを巻きつけて一声掛けてから部屋を出た。ジャン達の部屋もリンデ達の部屋も今は2階にあり、簡単に行く事が出来る。ノックして中に入り、ジャン達に明日は休みだと伝えておく。
早速、明日の予定を話し合う3人を横目に部屋を出る。次にリンデ達の部屋に行き、ザラとエイルズは明日から修行で他のメンバーは休みだと伝え部屋を出る。それにしても、いつの間に仲良くなったんだろうな? 色んな意味で……。
疑問に思いながらも部屋に戻ろうとしたら、こっちに悪意を向けてくる者が居た。完全に俺に対して悪意を向けているのが分かったので、部屋に戻りながら【空間把握】で確認すると、何処かで見た様な奴がこっちを睨んでいる。
ん~……誰だアイツ? どっかで見た様な気がするんだが……あっ! ありゃクソガキAじゃないか!? おいおい俺に悪意を向けてくるって事は復讐でもしに来たって事か? そもそも自業自得なんだから唯の逆恨みだろうに。
どうやら、救い様の無いバカである事は変わらなかった様だ。……うん? アレは……。誰だ? あんな物をクソガキAに渡した奴は。アレは魔神に見せてもらった事があるが、邪気を吸収して使い手を邪生にするトラップだぞ?。
正しく使うと周りの邪気を吸収して、それを浄化し続ける事により周囲一体を清浄に出来る道具でもあるんだが、当然の様に魔神はトラップとしてダンジョンに送り込んでいる。確か結構な数を送り込んだとか言っていた気がするが……。
アレって壊されない限り壊れないんだよなー。つまり自爆テロに使える魔道具なんだよ。魔道具だから浄化しても壊れる訳じゃないし、アレは所持者の魔力を吸い上げて使う物だから魔石が要らないタイプだ。しかし、一体誰がクソガキAに渡したんだ?。
そっちの方が気になるな。あの魔道具自体はどうでも良いが、奴を監視して使われる前に【衝気】で気絶させるか……。もしくは、寝た後に【昏睡】を使って魔道具だけ盗んでこよう。アレが使われた事による被害に比べれば、盗みの被害の方がよっぽどマシだ。
部屋に戻って皆に事情を説明すると理解してくれたが、確認したいと言うので隠密の4つの技を使ってクソガキAの確認をさせた。皆は風貌が変わり過ぎていて驚いている様だ。確かに頬が痩せこけていて、浮浪者みたいな容姿になっているが面影はある。
なので、奴の顔を知っているメンバーは直ぐに理解した。ただ、女将さんは分からなかったみたいだ。忘れてしまってるんだろうし、処刑が決まった後に逃亡したのを知らないのかもしれない。そうすれば他人の空似で済ませるだろう。
3匹は目を瞑っているだけかと思っていたら既に寝ているらしく、俺はベッドまで連れて行かれた。【喜昇】と【至天】を使って全員をキメた後、椅子に座ってゆっくり聖水を飲みながら監視をしている。
クソガキAは別の宿に泊まっているものの、そこまで遠くはないので十分な監視が出来ているのだが、誰かがクソガキAの部屋を訪れて何かを渡しているな? 手紙みたいだが、一言も喋らないって怪し過ぎるだろうが。
俺はそういうバカっぽい奴等を知ってるんだがな……やっぱり帝国かよ!! 一言も喋らなかった癖に、部屋に戻った途端に独り言をブツブツ言うんじゃない。饒舌過ぎるだろ! 最後まで面白キャラを演じろよ! 相変わらず詰めの甘い奴等だな。
まぁいい、帝国だと分かった以上は容赦をしてやる理由が無い。さっさと始末して捨ててくるか。クソガキAも復讐心を利用されたんだろうが、同情などは一切しない。そもそも奴の逆恨みでしかないからな、同情の余地が全く無いんだよ。
俺は帝国の間者とクソガキAに【衝気】を使った後、【昏睡】を使い無理矢理眠らせる。隠密の4つの技を使い窓から出たら、奴等の泊まっている新しい宿に行き、【念動】で窓を開けてから直接部屋に侵入する。
最初は帝国の間者からだ。手枷と足枷を付けてから【白痴】と【止音】を使い聞き出していく。コイツを生かす理由が無いので【忘却】は使わない。クソガキAを何故利用したかと、他に仲間がいるのか聞いていくが、非常に下らない話だったので呆れてしまった。
コイツ等は相変わらずの諜報部隊の奴等らしいんだが、未だにトップが決まっていないらしい。帝国の諜報部隊は、正しくは近衛の第四騎士団と言うみたいだ。第一が皇帝の側近、第二が皇城防衛、第三が重装兵、そして第四が諜報なんだそうだ。誇らしそうに言われてもな……。
つまり、第四騎士団の団長が決まっていない訳なんだが、これには大きな理由があるらしく、前の団長は第四騎士団の誰もが認める実力者だったらしい。逆にそれ以外に団長に成れる様な人物が居なかったのが、現在まで混乱が続いている理由の様だ。
自分の実力を示さないと団長には成れないし、何より皇帝が認めない。帝国の近衛は全て実力主義らしく、実力が無い者は上に上がれない仕組みになっている。諜報は特に重要なので、騎士団員の8割以上が賛成しないと団長には成れない仕来りなんだそうだ。
その所為で、いつまで経っても次の団長が決まらず、実力を示す為に暗躍しているみたいだ。余りにもバカバカし過ぎる。他国に迷惑を掛けず、自国内でやってろ。コイツもまた、上司に命令されてここまで来ただけだった。
王国内でクソガキAを拾ったのが、コイツの上司らしい。で、その上司とやらは暢気に帝国内でふんぞり返って連絡を待っているんだと。【白痴】を使っているとはいえ、俺に愚痴るんじゃない。俺に迷惑を掛けてきたのは、お前等だろうが。俺が1番愚痴を言いたいわ!。
もう聞く事も無いのでさっさと始末し、アイテムバッグに収納する。【浄化】の権能を使って完全に綺麗にしたら1度窓から外に出て、今度はクソガキAの部屋の窓から侵入する。再び手枷と足枷をしたら、【白痴】と【止音】を使い話しを聞き出す。
しかし恨みと憎しみの羅列しか喋らない。もはや狂人でしかなく必死に体を動かそうとしては、俺を殺そうとしている。あまりにも詰まらないので、さっさと始末してアイテムバッグに収納したら、綺麗に掃除をして脱出する。
間者に聞いても仲間は居なかった様だし、クソガキAの部屋や間者の部屋を監視している者も居なかった。味方の監視というのも良くあるパターンではあるんだが、今回はそれは無かった様だな。さっさと捨ててくるか。
俺は村の外に出て少し走った後、適当な所に穴を掘り死体を放り込む。持っていた物は回収してあるので問題なく、さっさと死体を【浄炎】で焼いてしまう。碌な金を持っていなかったが、銀貨21枚、大銅貨18枚、銅貨33枚は迷惑料として貰っておく。
死体が焼けた後【粉砕】したら埋めて終了だ。しっかし帝国の奴等はいつまで俺に迷惑を掛けてくるつもりだ? 俺が凄腕の斥候の正体だとは分かっているみたいだが、傭兵だから命を狙っても意味が無いんだがな。
それとも、まだ何かを狙っているのか?。
▽▽▽▽▽
0439終了時点
大白金貨3枚
白金貨9枚
大金貨36枚
金貨116枚
大銀貨219枚
銀貨234枚
大銅貨438枚
銅貨124枚
神鉄の太刀
ヒヒイロカネの矛
アダマンタイトのサバイバルナイフ
氷擲竜の棒手裏剣
アダマンタイトの十手
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




