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0422




 ギルドで紙束を渡した後に多少の雑談をし、傭兵ギルドを後にした。宿の部屋に戻ると誰も居なかったので、送風機に魔石をセットして起動する。少しだけ魔法を使い室温を下げておく。


 3匹は早速リバーシを始めたが、フヨウは部屋の中をウロウロしながら掃除をしているみたいだ。部屋の中は【浄化】の権能で綺麗にしている為、ゴミなんて落ちてないんだが……。


 その事に気が付いたのか、3匹の近くに行きリバーシを観戦している。折角なので、フヨウを持ち上げて食堂に行き、床に降ろすと掃除をし始めた。汚れだけにする様に言い部屋に戻る。


 部屋に戻った俺は、聖水を飲みながらゆっくりする。【空間把握】を使い敵意や悪意を監視しながらボーっとしていると、フヨウが抱きかかえられて台所の方に連れて行かれていた。


 女将さんから食べる物は駄目だが、それ以外の汚れは構わないと言われている。話を聞いた後、フヨウは台所の汚れを溶かして取り込み始めた。脅威の洗浄力と言うべきかもしれないな。


 実際驚くほどのレベルの汚れでも、フヨウは何の問題も無く溶かして落としている。溶かしているのも汚れだけなので、台所の物が傷付いたりはしていない。流石に賢いだけはある。


 そんな事を考えながら【空間把握】を使っていると、リンデとリヴィが帰ってきた様だ。何故かフォルも一緒だが、お前さん達はいったい何を話してるんだ? 何故娼館の話をしている。


 2人とも王女だって事を忘れてないか? ……ああ、そういう事か。どうも別の宿でもココと同じく娼館の出張所があるそうで、そこでフォルの知り合いが働いていたらしい。


 たまたまフォルと出会った2人は、フォルについて行って話をした様だ。あービックリした。流石に娼館通いを始められると、止めさせるしかないからなぁ……。そんな話は正直に言ってしたくない。


 そんな事を考えていると、そのまま2人の部屋にフォルも行った。ナニをするのかは知らないが、程々にしておくようにな。そう思った矢先、メルとアルメアとディルが帰ってきた。


 3人はカウンターに座ると麦茶を注文したみたいだ。女将さんが3人に麦茶を出しているが、メルが魔法で冷やしたらしく美味しそうに飲んでいる。まだ日中だから外は暑いしなぁ……。


 ……ん? フヨウは掃除が終わったからか部屋に帰ろうとしているな。2階に上がってきて……ドアが開けられないのか。仕方がない俺がドアを開けよう。そう思って椅子から立ち上がる。


 するとドアと壁の隙間から、むにゅぅっと細くなって部屋に入ってきた。……流石はスライム。確かに隙間はあるけど、そんな細い隙間からでも入って来れるとは……ちょっと恐ろしいな。


 狙われたら、どこからでも侵入してきそうだ。部屋に帰ってきたフヨウは、俺の足から這い上がってきて首に巻きついた。そこが定位置なのか? いや、別に構わないんだけどさ。



 「今日も休みだけど、明日からそろそろ動こうか? あんまり休んでてもしょうがないし……。と言っても、しばらくは狩りに出るだけだろうけどさ。邪生増えてるらしいから」


 「そうだね。流石に明日にはジャン達も帰ってくるだろうさ。帰ってこなきゃ、それはそれでいい気もするけどね。そんなに急いでないし、ジャン達に目標を与えて放り出しても良い」


 「それは良いかもしれませんね。今日は邪生を1体狩ってこいとでも言っておけばいいだけですし、場合によってはイエローボアとかレッドオークでもいいでしょう」


 「その2種を倒そうと思ったら大森林に行かなくちゃいけないわ。となると、あの子達も森の歩き方が上達するかしら? それにオーガに出会ったら対処出来るのか疑問ね」


 「だからやらせるんだと思うけど、オーガに関しては危険な気もするよ。とはいえ、前にアルドが会って以来出ていないみたいだけど……。今までも近くに来た事があったのかも」


 「オーガとて、村の近くの川を越えた事は無いのかもしれないな。アルドが来るまで大森林に踏み込んだ者は殆ど居なかった様だし、その所為で殆ど何も分からなかったみたいだ」


 「分かるようになったら、オーガが居る事が分かったって事なんだろうけど……そのオーガも何処から来てるのかは分かってないし、アルドは遠くから来てるかもしれないって……」


 「それなりにオーガの出た辺りには行ってたんだがな、オーガの気配を感じた事が無いんだよ。【空間把握】どころか【探知】にも反応は無かったんだ。それが急にだからな……」


 「確か、【空間把握】より【探知】の方が範囲が広いんだったね。それで見つからなかったという事は、遠くから来てるって事になるのは確かか……。まあ、考えてもしょうがないさ」


 「そうですね。何よりルーデル村を襲ってきたという事もありませんし、オーガは賢いですから危ない所には近付かないでしょう。だからこそ厄介なんですが」



 そんな話をしていたら、夕食の時間になっていたので食堂に下りる。すると、帰ってきたジャン達と鉢合わせになった。大銅貨16枚を支払い夕食を注文したら、テーブル席に着く。


 ジャン達もリンデ達と同じテーブルに座らせて話を聞く。それにしても、今日の夕方まで帰ってこなかったという事は、長い間向こうに居た事になる。何も無かったのなら良いが……。



 「特に何もありませんよ? 母や家族に旅の話をしたり、シャローを紹介したりとしていたんです。ただ、村に帰らなかった間の旅の内容が濃すぎて、話すのに時間が掛かっただけです」


 「ジャンの家族は、ジャンの弟と妹2人に御母上の5人家族なのだ。ジャンの弟であるシンは戦闘の話を求めるのだが、妹であるサリエとキリエは食べ物の話を好むのだ」


 「ジャンの妹2人は、とても可愛かったんです! 私の膝にはキリエちゃんが乗ってきてですね、旅の話とかマールの美味しい物の話を強請ってくるんですよ。すっごく可愛かった……」


 「そりゃ良かったなー。それより、明日から狩りだから気合い入れろよ。最近村の周辺に邪生が増えてるらしいんだが、どうにも魔物の分布が固定されてない所為みたいだ」


 「分布……ああ、魔物の縄張りの事か。固定してないって変だね、普通は……成る程。魔銅の鉱床の所為で魔物の縄張りが変化したけど、まだ固定されるまでには時間が掛かるのか」


 「固定されないという事は、場合によっては予期せぬ事が起こる可能性があるんですね? やはりそうですか……<邪生の喰らい合い>が起こっている可能性もあるというのは怖いですね」


 「まあ、あくまでも可能性だよ。ただし、場合によってはアタシ達が考える以上に状況が悪い可能性もある。それだけは覚悟しておくべきさ。その為にも、狩りと調査をしないとね」


 「邪生自体はどうにでも出来るのですが、邪生の位置を探るのは簡単ではありませんからね。それが広範囲で出来るのは、アルドはともかくとして、後はダナとディルだけですか」


 「仕方がないわね。そういう系統の技は【闘気】と【念力】の扱いに左右されるもの、難しいわ。アバウトに分かるのが【闘気術】で、詳細に分かるのが【念術】なのよね?」


 「正確には、広範囲なのが【闘気術】で、詳細だけど狭いのが【念術】だよ。ただし、それぞれの技は使い方によっても変わるんだ。詳細にしなければ【探知】の範囲はかなり広いよ」


 「とにかく、明日は3チームか4チームに分けて魔銅の鉱床近くから探っていくのが1番だろう。私もそうだが、アルドとダナも別々のチームだな明日は……仕方あるまい」


 「そうだね。傭兵の仕事とはそういうものだし、アルドと離れるのは嫌だけど仕方がないかねぇ……。3日か4日は覚悟しなきゃいけないだろうけど、村の安全には替えられないか」



 夕食はそんな話し合いで終わった。魔銅の鉱床近くの森、大森林、ココ山の3箇所は確実に調査をしなきゃいけないが、大森林とココ山はそう簡単には終わらないかもしれないな。


 広い上に、どっちも鬱蒼とした森が多い。見逃す訳にもいかないから、おそらくはローラー作戦になるだろう。地道に邪生を探していくしかない。魔物を倒す訳じゃないんだよな……?。


 ウロウロしながら邪生だけ探せば良いか。



 ▽▽▽▽▽


 0422終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨9枚

 大金貨36枚

 金貨108枚

 大銀貨208枚

 銀貨213枚

 大銅貨658枚

 銅貨91枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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