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0419




 今日も休みというか、ゆっくりする日だ。ダンジョン巡りの日々は大変だったのもあって、昨夜考えた通り30日くらいはゆっくりしようと思っている。とりあえず、食堂に行くか。


 部屋を出て1階の食堂に下りたら、大銅貨10枚を支払って朝食を食べる。リンデとリヴィは起きてきたら払ってやるが、寝ているなら自分で払ってもらおう。そんなに高くないしな。


 朝食は直ぐに出てきたがゴブリン肉だった。一口食べてみるが、何の臭みも無く美味しい。流石は旦那さんだと思うが、ゴブリン肉だからか朝から量が多いな……。安い肉だからか……。


 朝からガッツリ肉を食ってるとリンデとリヴィが起きてきたので、女性従業員に大銅貨2枚を渡し”同じ”朝食を頼む。2人の分も直ぐに出てきたので、リンデもリヴィも食べ始めた。


 ようやく食べ終わり聖水を飲んでゆっくりしていると、リンデが妙な顔をし始めた。どうやら今になってゴブリン肉だと理解したらしい。普通に美味しいので気にならなかったみたいだ。


 リヴィは理解していないので美味しそうに食べている。そういえば、リヴィは太りやすいと言っていたが、俺達と同じ食事をしているな。大丈夫だとは思うが、太るかもしれない。


 邪生の心臓を食べて体が頑強になっているうえ、頑強になった体を支える為に多くのカロリーを必要とする。多くのと言っても膨大に必要な訳ではないが、それでも増えている事に間違いは無い。


 その増えている分で、十分に体型が維持されているんだろう。不老長寿組の場合はちょっと違っていて、必要以上の栄養やカロリーを吸収しない感じだ。幾ら食べても太らない気がする。


 やっぱり、バレると殺してでも奪おうとする奴が出るだろうな。そんな事を考えていると、リンデもリヴィも朝食を終えたらしい。ダナやシュラがニヤニヤしている。……バラすのかな?。



 「いやー、朝からたっぷりのお肉だったね。ついつい全部食べちゃったよ。後で動かないと絶対に太る量を食べちゃったから、狩りにでも行こうかな? それとも修行にしようかな?」


 「美味しかったかい? 聖王国の第一王女であるアンタがそう言うぐらいなら、本当に成功と言っても良いんだろうねぇ……。よくここまでにしたと思うよ。何の問題も無く出せるね」


 「そうですね。ゴブリン肉とはいえ、ここまでの味だと言われるまで気付かないでしょう。安くて美味しい肉になったと言うべきでしょうが、少々量が多かったです」


 「えっ!? ……ゴブリン肉?」



 リヴィが絶叫したが、【止音】で声の広がりを止めているので俺達にも聞こえていない。直ぐに落ち着いたので解除したが、何故かこっちを睨んでくるぞ? 俺の技だと知ってるだろう。



 「そうじゃないよ。まさか、ゴブリン肉を食べさせられるなんて……。うん? そういえば問題なく美味しかったような……。っ!? もしかして、ゴブリンって普通に食べられる?」


 「ああ、普通に食べられるよ。美味しかっただろう? 実はね、アルドが何故ゴブリン肉がマズいのか解き明かしたんだよ。その御蔭で、普通に食べられるようになったのさ」


 「へぇーっ! それは凄いね! アイツ等は異常な繁殖力をしていて、退治しても退治しても気付いたら増えてるんだよ。それが食べられるようになれば、凄く楽になるだろうね」


 「私達は虫地獄のダンジョンでも、出てきたゴブリンを昼食にしましたからね。普通なら虫の方がマシだと言われるでしょうが、私達からすればゴブリンの方が遥かにマシです」


 「虫の体の中には寄生虫とかが居て、私達の体の中に入ってくるかもしれないわ。そんな気持ちの悪い物を食べるくらいなら、ゴブリンの方が遥かにマシなのは当然の事よ」


 「あのウニュウニュ動く寄生虫を見たら、虫を食べるのはゴメンだと思うよ。体の中に入ってきて食い荒らすような寄生虫も居るらしいしね。【浄化魔法】で防げるとはいえ……」


 「あまり食べる気にはならないな。ゴブリンやコボルトを食べる方が遥かにマシである以上、わざわざ虫を食べる必要が無い。アレ等は肥料にもなりにくいからな、駆除するだけだ」


 「そう考えると、虫って本当に厄介だよね。大して役に立たないのにワラワラ現れるし、虫だけで食らい合いをしていれば良いのに……。わざわざ家の中に入って来るんだよねー」


 「城でも何処から入ったのか分からない、虫や虫の魔物をメイドが退治していました。私も叩き潰したりしていましたが、厄介な虫を捕食する魔物は倒さないようにと言われましたね」


 「リンデもかい? 私もさ。子供の頃は木剣を持って城の中をウロウロしてね、退治して遊んでたよ。アレが傭兵になる切っ掛けだったのかもしれないなぁ……」


 「小さな蜘蛛の魔物とトカゲの魔物は殺すなと言われるらしいな。それとミミズ系の魔物か。それらの魔物は害虫や虫の魔物を殺して食う奴等だし、滅多に人間種を襲わないからな」


 「人間種を襲わないならスライムもそうじゃないかい? まあ、あれらは死骸食いだから、滅多に人前に姿を現さないけどね。たまに見つける者もいるけど、捕まえられないからねぇ……」


 「本当かどうかは怪しいです。スライムは全て溶かしてしまいますから捕まえる事は出来ませんし、捕まえてもしょうがないですからね。高く売れたりもしませんし……」


 「研究したいという物好きは居るらしいけれど、研究して何か意味があるのかしら? 色んな物を食べて掃除してくれるだけよね? 後は先ほど言っていた虫や虫の魔物を食べるぐらいよ」



 そんな話をしながら部屋に戻った。やる事も無いし、何かをやる気にもならない。ボーっとしていると、ふと3匹が視界に入った。3匹はリバーシで遊んでいるみたいで楽しそうだ。


 アイテムバッグからジ○ンガを取り出し素材に戻す。次にガラスと銀を使い手鏡を4つ作った。女将さんと女性従業員と村長とヴェルかな? 木を伐ってこなきゃ、これ以上は無理だな。


 俺は3匹と皆に木を伐ってくる事を伝え、食堂に行く。女将さんと女性従業員は居たので、お土産として手鏡を渡す。こっちがドン引きする程に喜んでいるが……まあ、良かったと思おう。


 木を伐りに森の拠点まで行き、人の少ない所で木を伐ろうとした時に邪気を感知した。おかしいなと思い近付くと、朝の話がフラグだったかの様に灰色っぽいスライムがポツンと居る。


 まだ邪生にはなっていないので、スライムには悪いが【浄化】の権能を全力で使った。流石に【集中】は使ってないが、使わずに頑張った結果”真っ白”なスライムになった。……マジか。


 これってアレだよな? <セイント>とか呼ばれてるスライムだよな? 世界を浄化させる為に浄神が生み出したとか言われてる奴だ。実はその話、半分嘘で半分真実らしい。


 正確には、古い時代にスライムを巻き込んで浄化した際に変化しただけらしいんだ。以後、セイントと呼ばれるスライムは分裂を繰り返して増え続けていると聞いた。


 このスライムは浄化能力を持っている為、死体を邪生にする事は無い。だから「真っ白なスライムを見たら手を出すな」と下界では言われている。それがセイントなんだが……どうしたら良いんだ?。


 さっきからスライムが足に張り付いているんだが、俺を溶かす気は無いらしい。何か気に入られたというか、3匹と似た感じなんだよ。……まあ、いいか。スライムだしな。


 スライムがくっ付いたまま、木を伐り倒してアイテムバッグに収納する。さて、帰るか。そう思った矢先、邪生が2体居るのを感知した。素早く急行するとオークの邪生が2体立っていて、何故か動く気配が無い。


 動き出す前に【浄化】の権能で安らかに送り、【念動】で浮かせて首を切り血抜きをしていると、スライムが穴の中の血を吸収し始めた。どうやら血を処理してくれているらしい。助かる。


 【抽出】を使って完全に血抜きが終わると、心臓を取り出してスライムに与えてみた。何だか喜んで食べているのは気の所為だろうか? もしかしてコイツも賢くなるのかなぁ……?。


 ちなみに、この世界のスライムは弱い。特に捕食の瞬間は体内に取り込む為に、スライムにとって非常に危険だ。体内で暴れられると、弱点を攻撃されているのと変わらない。


 だからこそ捕食の瞬間が1番危険で、それゆえにスライムは死骸食いとなっている。この世界のスライムの形はアメーバ型ではなく、水まんじゅう型でプルプルしている形だ。


 もしかして【世界】は……ゲフン! ゲフン! 何でもありませんよー!。



 ▽▽▽▽▽


 0419終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨9枚

 大金貨36枚

 金貨102枚

 大銀貨208枚

 銀貨213枚

 大銅貨687枚

 銅貨91枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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