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0417




 「そういえば、話は変わるがジャンは戻ってこないみたいだな。と言っても、ルーデル村に帰ってきたんだ。2、3日休んでくれても構わないんだが……一言ぐらい言いに来いとは思う」


 「あっ! ゴメン、ゴメン、忘れてたよ。実はジャンに会ったんだけどさ、その時に今日は帰れないってアルドに言っておいてほしいって頼まれてたんだよ。楽しそうだったね」


 「そうなのか? まぁ、問題になってないなら良いんだ。長い間家族の下を離れた事は無いって言ってたし、そこで揉められると、この先結構困るんでな。ちょっと心配してたんだよ」


 「まあ、ちょっとした事で揉めるという事はあるでしょうが、多分大丈夫なんじゃないですか? ジャンの御蔭で随分と生活が楽になったみたいですし、揉める事はおそらく無いでしょう」



 そんな話をしながらの夕食も終わり、それぞれの部屋へと戻る。日中はそれなりの気温だが、夕方になると既に涼しいので冷房は要らない。3匹はまたリバーシをするらしく、対戦中だ。


 皆は思い思いに色んな事をしているが、俺は目を瞑り【空間把握】を使って確認をしている。食堂に居た傭兵と商人らしき奴等が、チラチラとこっちを見ながら何か話してたんだ。


 丁度メルが不良傭兵と不良商人の話を始めた辺りで、急にこっちを伺い出したから今も警戒している。俺達が居なくなったから何か話すだろうと思って確認してるんだけど……。


 何故か一言も発さないんだよ、コイツ等。何かおかしいっていうか諜報員か何かか? そう言いたくなるくらいに、アイコンタクトで会話してる感じだ。厄介な奴等だが、どうしようかね……。


 とりあえず、こちらに手を出してくるなら始末するか。それにしても、何でコイツ等は一言も喋らないんだ? 帝国の工作員にも似た様な奴が居たが、あまりにも怪しすぎるだろう。


 仲間の誰かが指摘したりしないのか? 怪しすぎて警戒されるって、普通は仲間が注意するだろうに。それさえもしない奴等なのか、それすら理解出来ない奴等なのか……。分からないな。


 でも、きっと理解出来ないバカの方なんだろうなぁ……。この時代ってそんな奴ばっかりなのかね? こっちとしたら凄く楽で良いんだけど、相手してると悲しくなってくるんだよ。


 そんな事を考えていると、3匹がミードを要求してきたので水皿に入れてやった。舐めながらリバーシを続けるが、段々おかしな手を打つようになっていく。酔いが回ってきたみたいだ。


 最後はマートルが撃沈したので、浄化した後【念動】で3匹並んで寝かせる。その後、いつも通りに連れて行かれたので【房中術】と【鋭覚】で皆を撃沈した。今は準備をしている。


 怪しい奴等は既に宿の中には居ないが、奴等はこの村の神殿に入って行った。その事は【空間把握】でキッチリ確認している。準備が完了したので隠密の4つの技を使い部屋を出る。


 【気配察知】【探知】【空間把握】。これらの技も使い、出来得る限り調べながら進んで行く。神殿に近付いた時に全て理解した。まさか、ここまで舐められてるとはな……。


 先程の奴等は神殿の回し者か、神殿と組んできた者どもだったんだろう。神殿の中で、侵入者を待ち構えている奴等が沢山居る。どうやら俺か、もしくは俺達を殺したいらしい。


 俺は裏口に回り、警備している4人に襲い掛かる。右手にサバイバルナイフ、左手に棒手裏剣を握り、首を斬り喉を突き刺して始末する。残りの2人は【念動】で首を絞めて殺した。


 当然声も出せないうえ、【止音】で音が広がる事も無い。始末した者を回収したら進んで行く。2本の武器と【念動】を使って、神殿の裏からゆっくりと音も無く殺戮しながら進む。


 50人ほど始末して、残っている者が1人しか居ない事を確認すると、後ろから最後の1人がやってきた。何故か一切動揺する事も無く、非常に落ち着いた様子で部屋の中を見回している。



 「おかしいですね? 多くの者が居なくなっている以上、殺されている筈なのですが……。何故か犯人が見当たらないとは厄介な。犯人はいったい何処に行ったのか……まあいずれぇっ!?」



 面倒なので【衝気】を使い気絶させ、手枷と足枷を嵌めた上で【白痴】を使い叩き起こす。コイツは殺す事が確定しているので【忘却】は使わない。使う必要が無いと言うべきか……。



 「さて、話を聞かせてもらおうか。お前は何故俺達の命を狙う? 何故ワザワザこんなつまらん事をしてまで、俺達に手を出させようとした? いったいお前達に何の得がある?」


 「ふんっ! 神に背く反逆者めが! 受けよ、【浄戒】!! ハハハハハ! 貴様はここに居た多くの者を殺したからな、己の体と魂の邪気で滅ぶがいい! 反逆者は死ねぇっ!!」


 「反逆者とは何の事だ? ……それに、まさか俺に【浄戒】が効くとでも思っていたのか? 俺の肉体と精神と魂に穢れがある訳がないだろうが。これは神が下界に降臨する為の肉体だぞ?」


 「神の肉体だと……? おのれ神をも欺く反逆者が!! 例え神が許しても、このワタシが絶対に許さんぞ!! さっさと死ぬがいい、反逆者め! 貴様は生きる価値も無い!!」


 「何言ってんだコイツ? 唯の狂人かよ。神が許してる時点で、お前の言う事を聞く意味が無いだろうが……。お前は自分が神の上に存在するとでも思っているのか? 頭沸きすぎだろ」



 そう言うと、更にギャーギャー喚いたので、さっさと始末した。首を斬った後、【浄化】の権能で完璧に浄化したので邪生にはなれない。俺は下らない事をさせる気は一切無いからな。


 先程の【浄戒】という魔法は、体と魂に溜まる邪気を使って相手に苦痛を与えるという【浄化魔法】だ。邪気を浄化しようとしない者を反省させる為の魔法なんだが、よく知ってたな。


 苦痛を与える為の魔法なので、あまり知られていないし残っていない筈なんだが……。浄神でさえ、古い時代に必要だっただけの魔法だと言っていたしな。昔はよく使ったらしい。


 浄神の話を聞かず、信じようともしない者への罰だったそうだ。邪生になれば多くの者達を傷つけ死なせてしまうので、反省させるために作り出した魔法だと聞いた事がある。


 【浄化魔法】なので、使用すると苦痛と共にだが浄化されていく。でも、人が死んだりする魔法じゃない。……結局のところ、さっきの奴は何がしたかったんだ? ただの狂信者ならそれで終わるんだが、背後関係が分からん。


 狂っていると、【白痴】を使っても訳の分からない事を言うだけなのが分かった。今日の収穫はそれぐらいだな。しっかし、元の世界のカルト宗教の狂信者みたいな奴だったぞ。


 こっちの話を何一つ聞いていないというか、一方的に押し付けてくるだけの奴だった。とはいえ、異常者ってあんなものだ。生きるのに厳しいこの世界でも、あんなのが居るんだなぁ……。


 さっさとこいつを回収して……うん? 手紙……か、これ? 何でパンツの中に手紙入れてるんだよ、気持ち悪い奴だな。【空間把握】を使って調べなきゃ、気付かないところだったぞ。


 え~っと……成る程な。ごちゃごちゃとホザいていたが、とどのつまり復讐かよ。さっきの奴は元<黒蛇>の構成員で、ボスが自殺したのは俺の所為だと教え込まれた様だ。


 あのクソジジイ……人の良さそうな顔してやがったが、中身は真っ黒じゃねえか。しょうがない、今すぐに始末しに行くか。……ああ、ちなみに集められた奴等は、神殿の子飼いの連中だったみたいだ。


 王都の大神殿に居る大神殿長……つまり、あのジジイが派遣した連中だった。さーてと、全力で王都に行くか。今からなら、行って帰ってきても何とか間に合うだろう。俺1人だしな。


 隠密の4つの技を使ったまま村の外に出た俺は、穴を掘って死体を入れては【浄炎】で燃やす。灰も骨も【粉砕】しては、また死体を入れては燃やす。全て処理し終わったので、王都への移動を始める。


 奴等は碌な物を持っておらず、お金ぐらいしか欲しい物は無かったので貰っておく。全部で金貨13枚、大銀貨43枚、銀貨93枚、大銅貨139枚、銅貨52枚だった。


 慰謝料としてはマシな方か……。



 ▽▽▽▽▽


 0417終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨9枚

 大金貨36枚

 金貨102枚

 大銀貨208枚

 銀貨213枚

 大銅貨699枚

 銅貨91枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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