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0415




 「いったいどうしたんですか? ウチの受付嬢が”また”迷惑を掛けましたか? ……ミュウ、貴女は前に自分がやらかした事も忘れたんですか? 傭兵の生き方で説教された事ですよ」


 「それは覚えてます! それよりも、ランク12のリヴィアーテ様が、何故傭兵ギルドを脱退する事になるんですか? 現役の最高ランクの方ですよ? あり得ないでしょう!?」


 「いや、普通に目の前で起きてるよ? 私もね、大した得も無く、無駄な責任ばかり背負わされるのに嫌気が差したんだよ。ランクを下げる交渉を始めたんだけど、脱退の方が早いしね」


 「それは……そうかもしれませんが、最高位の方が脱退されるとは……。あっいえ、別に受理しない訳ではありません。ご本人の意思によるものである以上は、手続きに問題はありません」



 だったら驚いてないで淡々とやれよ。何で驚いたうえで、俺の所為だとか言われなきゃならないんだ? 後、大きな声で騒ぎすぎなんだよ、個人情報をデカい声で喚くのは色々駄目だろ。



 「しかし、ランク12の方って言えば、聖王国の王女様ですよね? ……またここで王族の方が登録するんですか? まあ、前のように取り乱したりはしませんけども……またかぁ」


 「まあ、ヴェルの言いたい事も分からなくは無いけどね。これは仕方のない事さ。この村の周りは大森林だから、実力のある奴じゃないと村のギルドで登録したりはしない」


 「それはそうなんですが……そう言えば、最近魔物素材の売り上げが好調で、新人の暮らしが結構楽になったみたいなんですよ。ギルドの宿舎をもう一つ建てるくらいには」


 「へぇ~、新人達の為には必要だからねぇ……。とはいえ、アタシがギルドマスターを止めたタイミングは完璧だったね。明らかに忙しくて大変そうだ。アタシならギルドマスターの座をぶん投げるよ」



 ヴェルが思いっきりジト目でダナを見てるな。ダナは分かっていながら完全にスルーしてるけど……。村が活気付いてるのは良い事だが、確かに忙しそうだな。……まだ終わらないのか?。


 いや、今は新しい登録証の手続きか……。もうそろそろで新しい登録証が発行されるだろうから、そしたら宿に戻って昼食でも食べるか。そう思っていたら、5人組が揉めてる……?。


 さっきギルドの中に入ってきた奴等と5人組が、言い争いというか喧嘩腰で話をしてる。ただ、周りは「またか……」って感じの顔をしてるんで、特に揉め事が起きる感じじゃないな。


 相手も5人組で、男2人と女3人のチームらしい。女3人が喧嘩腰で、男2人は苦笑いしているな……。5人組の方も喧嘩腰なのはララとサリーだけだ。ララは分かるがサリーがか?。



 「何でサリーがあんなに喧嘩腰なんだ? あの子はキャラを作るというか、仮面を被れるくらいには大人だよな? 何でララと一緒に喧嘩腰になる? 色々変な気がするんだが……」


 「相手の3人はですね、領都に居た時からのライバルみたいなものなんです。残りの男性2人は、知らない方なので分かりません。あっちの子は魔法の事で、長い間サリーとライバルだったんですけど……」


 「私達が傭兵になってしまいましたので、その後は疎遠になっていたのです。ですが、どうも彼女達も傭兵になっていた様で……20日ほど前にルーデル村に来てからは、ああなっています」


 「しかし残りの2人と、ララも喧嘩腰なのはよくわからないねぇ……。サリーの相手の方はサキュバス族だけど、後の2人は獣人族かい。アレは、おそらく牛人族と馬人族だね」


 「えぇ、仰る通りです。あの2人は我が家の家臣筋なんですが、昔からライバルなんですよ。一応筆頭はララの家なんですが、実力の足りない時には他の家が筆頭になる事も……」


 「成る程、だからライバルなんですか。別に悪い事ではありませんが、こんな所で対立されても困りますしね。ここは私が直々に叩きのめしてあげましょうか? 丁度殴りたいですし」


 「「えっ!?」」


 「私も、あの子達に少々【魔法】というものを教えてあげた方が良い気がするわね? 大した実力も無いのにどっちが上だとか、詰まらない争いをされては迷惑だもの」



 シュラは喧嘩腰の5人に近付き威圧した後、ララとサリーを引き摺って訓練場に連れて行く。残された3人の後ろにメルが近付き、脅しながら無理矢理に訓練場へと追い立てる。


 暇な奴等と共にゾロゾロと訓練場へと移動して観戦する事にした。リヴィは既に新しい登録証を受け取っているので付いてきている。傭兵同士の諍いは何処であっても娯楽らしい。


 リヴィも今までに何度も見てきたそうだ。ただし、どの争いも今回ほど一方的じゃないだろうと言っている。「この後の争いは、一方的な蹂躙にしかならない」と呆れながらも、見るのは止めないんだな?。


 訓練場にやってきたが、最初は名も分からぬサキュバスの子とメルの戦いらしい。相手の子は驚いて戦おうとはしなかったが、メルが【火弾】を飛ばしてからは臨戦態勢になった。



 「戦いの際には相手を見なさい。何より、相手の力量を見抜けないと、いつ殺されるか分からないわよ? 魔物であっても人間種であっても、相手をしっかり見て戦いなさい!」



 サキュバスの子は【風弾】や【土弾】で攻撃するのだが、メルはステップだけで回避している。特に魔法を使う訳でもなく、ただ淡々と回避しているだけだが相手はイラついているな。



 「幾ら魔法が使えても、それが敵に当たらなければ何の意味も無い行動よ。しっかり狙って当てなさい! 当たらない魔法は牽制程度にしかならないわ。貴女はそんなものかしら?」



 メルの挑発に怒っているものの、メルには全く当たらない。それもその筈で、サキュバスの子の魔法は全て単発だ。あんなもの、ワザと当たってやらないと当たる事は絶対に無い。


 いい加減に飽きたのだろう、最後にメルは8個同時展開の【風弾】を使って、サキュバスの子をボコった。その後、仲間の男2人に回収させてから、サリーに出てくる様に言う。


 今の時点で既に及び腰なんだが、出ない訳にもいかないので足どり重くノロノロと出て行く。その態度が火を付けたのだろう、始まって直ぐ8個同時展開の【風弾】を連発している。


 サリーは数発は何とか回避するが残りを喰らい続けていて、結局5分も保たずに訓練場に倒れる結果となった。それを見たさっきのサキュバスの子は、顔を引き攣らせて怯えている。



 「いい? 貴女達はライバルらしいけど、私からすればどちらもヒヨッ子でしかないの。ライバルとして争う前に、まずは上を目指しなさい。でないと、弱い者のままよ?」



 流石に言われた事は正論なので、2人とも返す言葉が無い様だ。それよりも牛人族と馬人族の子は、シュラが嬉しそうな顔で待っているのが怖くて仕方がないらしい。絶望の表情だが、既に逃げられないぞ?。


 しかもシュラは2人同時に掛かってくるように言っている。流石にこれにはカチンときたのか、力を合わせてシュラを倒そうと思った様だ。2人の目に力強い闘志が灯った様に見える。


 牛人族の子が前で馬人族の子が後ろに居て、前後に並んで突撃する作戦のようだ。多少は考えたんだろう、数を利用した戦いをする気らしい。どのみち、アレじゃなあ……ボコられるだけだ。


 前の牛人族に<肝臓打ち>を放ったシュラは、後ろから飛び込んできた馬人族の顎を<飛び膝蹴り>で迎撃して着地した。見ている皆が唖然としているが、この2撃で終了だ。


 牛人族は蹲って悶絶しているし、馬人族は気絶している。シュラは「いがみ合うよりも、まず強くなりなさい!」と言っているが、2撃しか出来なかった事にかなりの不満があるらしい。


 明らかに期待外れという顔をしており、ララが更なる絶望の顔をしている。まあ次の生贄はお前さんだしな。下らない事をしてるから、先輩から指導というオシオキをされるんだよ。


 ……さて、ギルドの建物に戻るか。ん? ララか? ララなら始まって直ぐ、身体強化で近付いたシュラから<肝臓打ち>を喰らって悶絶してるよ。脂汗滲ませてるから相当なんだろう。


 仲良く悶絶してなさい。



 ▽▽▽▽▽


 0415終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨9枚

 大金貨36枚

 金貨89枚

 大銀貨165枚

 銀貨120枚

 大銅貨584枚

 銅貨39枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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