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0408




 ダンジョンを脱出し王都まで戻ってきた。現在、解体所に居るんだが、結構な値段で熊が売れているので驚きだ。ジャンはホクホク顔で喜んでいる。これで胸を張って実家に帰れるな。


 他のメンバーも金貨を何枚も受け取っていて、随分儲かったのが分かる。それはそれとして、またぞろ下らん事を考えている奴等が居るな。悪意が駄々漏れなんだが分かって無いのか?。


 食堂に行き大銅貨15枚を支払って夕食を注文する。聖水を飲みながらゆっくり過ごしていると、横のテーブルから大きな声が聞こえてきた。どうして傭兵にはデカい声の奴が多いんだ。



 「おい、知ってるか? 何でもヴェスティオンの王女の寝室に侵入した奴が居るらしいぞ! そいつは侵入した後、王女のベッドに死体を撒き散らしたんだってさ!!」


 「それが本当なら、何でそんな事やったんだろうな? 侵入できたならさ、何でも出来た筈だろう? 何でワザワザ死体を放り込んだのか、意味が分からないな」


 「俺だって分かんねぇよ。変な奴だと思うけどよ、王女サマはその日から城に戻って怯えてるらしいぜ? 何でも暗殺者を仕向けた報復で、そんな事をされたとかいう噂があるらしい」


 「おいおい、一国の王女サマが暗殺者を使うのかよ……。碌でも無い国だなヴェスティオンは。つまりアレか? 暗殺者の死体がバラ撒かれてたから、怯えて逃げ帰ったのか?」


 「そういう噂があるらしいってこった。何でも国の騎士が躍起になって火消しに走ってるらしくってさ、それで逆に真実なんじゃないかって言われてるそうだ」


 「何だそれ? そんなの事実ですよーって、言い触らしてるようなモンじゃないか。騎士ってのはそんな事も分からない連中なのかねぇ? いや、命令には逆らえないだけかぁ……」



 俺達は一斉に顔を見合わせてしまった。まさか怯えて逃げ帰るとは情けない。俺とジャンに暗殺者を差し向けておきながら、自分は暗殺される覚悟も無かったらしいな。実に下らん奴だ。


 皆が心底呆れ、バカにしていたら夕食が来た。あのアホ王女の事は忘れて食事にしよう。俺は夕食を食べながら【敵意察知】と【悪意感知】を使っているのだが、何故か反応が無い。


 【空間把握】まで併用して詳細に調べているが、俺達に対して敵意や悪意を向けてくる奴が全く居ない。……いったいどういう事だ? さっきの解体所では、結構な敵意と悪意を感じたぞ?。


 何で食堂に来たら無くなってるんだ? 外に居るのか、それとも敵意や悪意を向けるのを止めたのか……。夕食も終わったんで、宿に戻りながらも調べてみよう。……あれぇ、無いぞ?。


 なら、解体所での敵意や悪意は何なんだよ! 意味が分からんわ! 結局、俺達はさっさと部屋に戻って休む事にした。明日は朝一でリンデが王城に行って、王太子にアポをとるらしい。


 その後、俺が七色竜を売る事になるんだが、何かまた余計なバカが湧いてきそうな気がするなぁ……。面倒臭いんだけど、売ったらさっさと宿に帰って来てルーデル村へ行くかね。


 3匹の毛を梳きながら考え事をしていると怒られたので、梳く事に集中しようと思う。もともと浄化しているので毛が絡まったりはしないのだが、梳いた後はやはり手触りが違う。


 3匹にとっても違うのか、梳いてやると喜ぶんだよな。梳かれると気持ち良いのか、それとも気分が良いのかウトウトし出すんだけど……今日は早いな。酒を飲んでるからかね?。


 3匹が欲しがったので久しぶりに魔豊蜂のミードを出したんだけど、それが寝てしまった原因だろうか? 美味しいらしいからなぁ……。皆に連れて行かれながら、そんな事を考えていた。


 【房中術】と【鋭覚】で撃沈させたら、寝転がってゆっくりしている。今日はこのまま寝ようと思っているので、目を瞑り【空間把握】や【探知】に【敵意察知】と【悪意感知】を使う。


 敵を探してみるも、やはり敵意や悪意を向けてくる者は居ない。本当にどうなってるんだろうな? まあ、居ないなら寝るか。2部屋とも浄化出来ないし。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界173日目>



 おはようございます。今日は王太子に七色竜を売る日です。面倒な事に関わる前にさっさと王都を後にしようと思っている。それでも余計な事は向こうからやって来るのだが……。



 「おはよう。ダリア、カエデ、マートル」


 「ニャ」 「ガゥ」 「ワン」



 3匹に常温の聖水を出した後、ボーっとしていると足をペシペシされた。椅子から下りて床に座ってやると、ダリアが胡坐の真ん中に無理矢理に体を捻じ込んできた。久しぶりだな……。


 猫って狭い所を好むイメージがあるが、ダリアはそういう感じじゃ無かったんだが……猫の本能とやらが残ってるのかね? そう思っていたら、カエデとマートルも身を寄せて来た。


 ああ、単にくっ付きたいだけか。やりたい事がわかったので3匹の好きにさせる。しかし、3匹からくっ付かれると冷房があってもそれなりに暑い。外はまだ涼しくはなってないしな。


 今日は土の季節13日だから、あと7日ぐらいか……とはいえ、急に涼しくなる訳でも無いし、段々と変わっていくものだからなぁ。簡単には涼しくならないだろうから、残暑は長そうだ。



 「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャー」 「グルゥ」 「ワォン」


 「今日は……確か七色竜を売りに行くんだっけ。古の英雄しか確認した事の無い竜だ、どれぐらいの値で買い取るのか見物だよ。安くても高くても駄目だからねぇ、こういうのは」


 「とはいえ、それなりの値は付けるでしょう。問題は竜だと認めず安く買い叩こうとする者ですかね? そういう愚か者は必ず出てくるでしょうから、席を立つのが良いと思いますよ?」


 「まあ、必ず王族の方に売らなければいけない訳でもないわ。駄目なら村に持って帰れば良いと思うし、案外あの子は買い取って飾るかもしれないわね。村に来る人が増えそうじゃない」


 「客寄せって事かい? まあ、無いとは言えないけど……そこまでのお金が、大森林の壁とはいえルーデル村にあるのかな? 小さいと言っても竜は竜だから、結構な値が付くと思うよ?」


 「竜の事は成るように成るだろう。それよりも、貴族に絡まれる可能性の方が問題だと思う。そちらの方の対処を考えておいた方が良いだろう。面倒な事の場合は、さっさと帰るべきだ」


 「そうだね。前にアルドが脅したから、バカな事をする貴族は多くはないと思いたいけど……貴族だからね。底抜けのバカは必ず居ると思って行動した方が良いと思う」



 送風機と冷房から魔石を抜いて、ジャン達とリンデ達に【覚醒】を使う。部屋を出て食堂に行き、大銅貨15枚を支払って朝食を注文したら席に座る。聖水を飲みながらゆっくりしよう。


 雑談しながら待っていると、ジャン達とリンデ達が来るのと同時に朝食が来た。今日は急がなくてもいいので、皆でゆっくりと食事をとる。朝食後、買い物に出掛ける事にした。


 リンデが王城に行っている間は暇なので、食料店などをウロウロする事にしたんだ。久しぶりに皆揃って買い物に出るんだが、ゾロゾロ連れ立って行っても大丈夫かね? ……ま、いいか。


 見ても意味は無いが武具屋とかも見て来よう。案外何かを作るヒントになるかもしれない。当たり前だが、ヒントになるかどうかだけでしかなく、俺達が買う物は何も無いんだがな。


 皆と連れ立ってゾロゾロと歩いて行く。最近ダンジョンとかばっかりだったので、たまにはこういう息抜きも良いと思えるな。村に帰ってからゆっくりしようと思っていたからなー……。


 食料店で買う物は何も無いな。ダンジョンも当分行かないし、硬パンもそんなに要らない。皆も酒は少し前に作ったので問題なく、酒のツマミを買っているくらいだ。おっ……干し肉か。


 ん~……美味しい干し肉を作っても良いんだけど、あれって日持ちしないんだよな……。確かソミュール液っていうのに漬け込むんだっけ? あんまり詳しく覚えて無いし、止めとこう。


 他に何かあるかな?。



 ▽▽▽▽▽


 0408終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨8枚

 大金貨36枚

 金貨89枚

 大銀貨170枚

 銀貨127枚

 大銅貨126枚

 銅貨39枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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