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0402




 「まあ、実際にはアルメアが言うほどの【水魔法】は要らないんだ。アレは俺が面倒臭いから上級を使ってるだけなんだよ。近くの海産物なら中級でも十分に採れる。遠くが無理なだけさ」


 「遠くじゃないと美味しい物が採れないんじゃないのかい? アルドがわざわざ上級魔法を使うくらいなんだから、そんなトコだろうと思うんだけどねぇ」


 「まあ、間違ってない。海老はともかく、蟹は水深の浅い所には居ないからなぁ。それよりもダンジョン内の海なのに、結構な深さがある事には驚いたけどね」


 「へぇ~。そんなに深い所があるんですか。まあ一部なんだとは思いますが、100メートルというのは思っているよりも深いですね」


 「そういえばダンジョンの空って、何処まであるのかしら? 案外高さも100メートルくらいあったりして……。まあ、結局計れないから分からないんだけれど」



 そんな話をしながら昼食を食べ、食休みをしている間にリヴィに【生命活性】を使っておく。多少の休憩にはなっただろうけど、とても回復したとは言えない。なので回復しておく。


 使われて驚いたみたいだが、体力が回復して疲れが取れたからか物凄い喜んでるな。何のリスクも無く回復する技じゃないんだが……。そう言うとギョッとした顔をこっちに向けてきた。


 【生命活性】は生命力を使用して、体力を回復したり疲れを取ったりする技だ。強めれば傷だって回復できる。【黄泉帰り】を併用すれば、極短時間で傷を治す事も可能だ。


 前に兵務卿にやったのはコレになる。どちらにしても生命力を消費するんだが、その生命力は自然回復に任せるしかない。使い過ぎると、体が悪くなり死ぬ事も十分にあり得る。


 思ったより危険な技だと自覚したのか、少し青い顔をしているが、適度なら何の問題も無い事は言っておく。むしろ体を鍛えたり、ダイエットするには優秀な技なんだよな。


 それを言うと物凄く喰いついてきた。どうも今まで、第一王女として厳しく制限してきたらしい。何でもリヴィは太りやすい体質らしく、制限しないと直ぐに太ってしまうらしい。


 聞いていても仕方ないし、邪生の心臓を食べて肉体が頑強になれば問題は無くなる。なので話を断ち切って、そろそろ進む事にした。そんなに睨まなくても良いだろうに……。


 今は西の端に居るので、どっちに行くか迷っているとリンデが笹穂槍から手を離した。倒れた方向は北の方だったので、リンデが北に行く事を提案したら全員が了承した。丁度良いか……。


 俺は北西に転移紋があるのを既に発見している。だから、恐らく北に行きながら見つけるだろう。ジャン達は北に向かって進んで行くので、俺達も後ろから付いて行く。


 この層の端だからか魔物が殆ど出ないな。まぁ、魔物が出たところで9層だから高値で売れる魔物も出ないし、強さも大した事は無い奴ばかりなんだがな。それにしても居ない。


 おっと、そろそろ転移紋の近くなんだがジャン達は発見できるのかね? 実はちょっと小高い丘みたいになってる場所に転移紋があるんだ。気付かないと素通りする事になるんだが……。



 「ん!? 向こうに人が数人居たんだけど気配が消えた……。もしかして、向こうに転移紋があるのかもしれない。あそこ、丘みたいになってる所だよ!」



 タイミング良く、次の層へ進む傭兵が居たか……。その所為でジャンが気付き発見してしまった。出来れば自分達で気付いてほしかったが仕方がない。次に進めたんだから良しとするか。


 北西の転移紋から10層へと進む。再び北西へと進み、転移紋から11層へ。11層は平原だった。3層と同じく北へ行くのだが、ジャンは東寄りに転移紋があると予想したみたいだ。


 おそらく北東方向だろうと言い、そちらの方へと進む事にした。この平原ではブラウンゴートなどが出現しているが儲かる魔物でもないので、ジャン達やリンデ達はスルーしている。


 北東に転移紋を発見し、12層へと進む。12層も北東へと進み転移紋から13層へ。13層は森だったが5層と同じく南で、そこから時計回りにズレる南西だと予想し進んで行く。


 森ではあるのだが出てくる魔物はフォレストベアとかでしかなく、そこまで儲かる魔物でもないし素材として優秀な魔物でもない。ジャン達もリンデ達も森では戦いたくない様でスルーしていく。


 南西の転移紋から14層へと進み、14層も南西の転移紋から15層へと進む。15層は山だった。7層の海と同じ東で、時計回りにズレた南東だと予想し進んで行く。


 その途中、ソードグリズリーが現れたのでリヴィ1人で戦わせる。いきなり言われて慌てた挙句「装備が悪くて勝てない」と言い出したので、【念動】でソードグリズリーの前に出して無理矢理にでも戦わせる事にした。


 リヴィが持ってる魔銅のショートソードはそれなりに優秀ではある。なので、身体強化をしながら戦えば十分に勝てる相手でしかない。ソードグリズリー相手にビビリ過ぎだ。ジャンでも勝ったぞ?。



 「とにかく、さっさと戦え。ジャンは今のリヴィより装備は悪かったが、戦って勝っている。それに、正しい身体強化を使えば十分に勝てるんだ。気合い入れて戦え!!」



 ギャーギャー文句を言っているが、ソードグリズリーが咆哮した後は必死の形相で戦っている……というか逃げてる? へっぴり腰で回避してるだけで、身体強化も使ってないじゃないか!?。


 皆も大きな声でアドバイスしているが、本人は聞こえていないらしい。仕方なく【心静】を使って強制的に落ち着かせる。段々と落ち着いてきたのか冷静になって慌てなくなった。


 ソードグリズリーの腕の振りを回避して、懐に潜り斬りつけるものの碌なダメージになっていない。武器強化をしていないのもあるが、ちゃんと踏み込めていないので斬れない。これは長期戦かな?。


 その後も何度か斬りつけるものの、大した傷になる筈もなく膠着している。「顔を狙え目を突き刺せ」と言っているのだが、怖いのかそこまで踏み込めない様だ。いつまで続ける気だよ。


 俺がそう思ったからという訳じゃないだろうが、立ち上がって威嚇した後の隙を狙って目に突き込んだ。上手く入ったからか大きなダメージとなり、ソードグリズリーは絶叫を挙げて暴れまわる。


 暴れている間は回避に専念し、体力が無くなったのを確認して素早く目に突き込む。両目が見えなくなったソードグリズリーは碌な体力も残っておらず、リヴィに首を突き刺されて死亡した。



 「ハァ……ハァ……ハァ。少しくらい……ハァ、手を貸してく……れても良いだろう。ハァーッ……何で私1人でソードグリズリーと戦わなきゃいけないんだ!? 私を殺す気かい!?」


 「戦いの前にも言ったが、ジャンはもっと貧弱な装備でソードグリズリーに勝っている。状況は今のリヴィと何も変わらないし、あの時のジャンは素人と殆ど変わらなかった」


 「簡単に言うと、登録したての新人だったのさ。アンタみたいに5年もの間、傭兵稼業をしてきた訳でもない新人がだよ? というか、敵の前でオタオタすんじゃないよ。ランク12だろ!」


 「まったくですね。アナタはいったい何を経験してきたのですか? 身体強化も使わず武器強化もせずに、へっぴり腰でワタワタしているだけ。アナタは本当に傭兵ですか?」


 「流石に酷いと言わざるを得ないわ。危険な部分は仲間がやってくれていたのか、それとも危険からは徹底的に逃げていたのかは知らないけれど、経験が足りないんじゃないかしら?」


 「うん、私もそう思うね。5年も先に活動しておきながら、ジャンやリンデ以下なのは流石に無いよ。2人も最初は慌てていたけど、直ぐに冷静になって戦ってたからね」


 「私など初めてソードグリズリーと戦わされた時には、防具は一切無かったぞ? どうせ当たれば死ぬと言われてな。それよりはマシだし、良い剣を持っているだろうに……」


 「僕は何とも言えないなぁ……。初めてソードグリズリーと戦った時はアルドの矛を借りてたから。とはいえ、リヴィみたいに動けないって事は無かったけども……」



 まぁ及第点は与えられるが、ギリギリだなぁ……。それよりも、素材にして何か作るか。



 ▽▽▽▽▽


 0402終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨8枚

 大金貨36枚

 金貨89枚

 大銀貨170枚

 銀貨127枚

 大銅貨186枚

 銅貨39枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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