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 食堂に移動し大銅貨15枚を支払って夕食を注文する。今日は酒作りをしてないが、別に明日からでも良いらしい。夜の内にある程度は終わらせておかないと、明日に回すと面倒そうだ。


 夕食を待ちながら皆で雑談をしていると、王太子との間でリヴィの扱いが問題になったそうだ。問題といっても嫌がってるんじゃなくて、会わなくて良いのか? という事らしい。


 リヴィは即座に拒否したが、リンデも分かっていたみたいだ。なので、リヴィが望んでいないという事で断ったらしい。物凄く助かったという顔をしてるが、王族でも面倒なのか?。


 怒り出すくらいには面倒らしい。王族といえども”放っといてくれ!”と言いたい事はよくあるそうだ。横で激しくウンウン頷いてるリンデを見ると、王族も大変だとしか思わないな。


 世の中には王族に憧れを持つ者も居るんだろうが、現実には平民が真っ青になる程に過酷でもある。子供の頃からそれが普通でないと、耐えられないくらいには過酷なんだろう。


 心の底からそう思うし、絶対になりたくないとも思う。王族に生まれるなんて完全な罰ゲームだとしか思えない。過酷なうえに、負けると真っ先に差し出される首なんだぜ?。


 どう考えても、やってられないだろう? 平民が1番楽で良い。余計な責任なんぞ御免被る。そんな事を考えながら、俺は夕食を食べていた。夕食後、部屋へと戻ったら酒作りだ。


 部屋に戻って酒を作る……それは良いんだが、全員の分を一気に作るのは無理だぞ。どれだけの大樽が必要になると思ってるんだ? そんな大樽はこの場には無いし部屋に置けない。


 3人分を一度に作るのが限度だ。まずは3人分ずつな。とりあえず、俺はワインとエールから水分と危険物質を【抽出】して、ブランデーとウイスキー作りを始める。……これ何度目だろうな?


 終わったら【熟成】を使って完成させる。次は【熟成】させたワインと果実酒か。ワインはともかく果実はマンゴーレベルの大きさのビワだ。これはまだ収穫できるんだなぁ……。


 何でも今年の分はこれで終わりらしい。季節の最後に取れたやつなのか……別に良いんだけど、これを浸けるんだな? 了解だ。この果物はビレンと言うらしいんだが、直ぐに忘れそうだ。


 季節の最後に収穫された物なら来年まで見ないだろうし、忘れるのも仕方がないね。そんな言い訳をしながら作っていき、それなりに時間が掛かったが完成した。次の3人分を作ろう。


 リヴィは初めて見るからか、目が点になってしまっているなー。いつものメンバーは慣れたもので、酒作りの横で残っている酒を飲んでいる。酒作りを酒の肴にされても困るんだが……。



 「それにしても滅茶苦茶だよ。いや、聞いたから分かるんだよ? 神様に関わりのある方だって事は分かるんだけど、それでも色々おかしくないかな? 常識をブチ破らないでほしい」


 「まあまあ……。リヴィはこれからもっと驚く事になりますから、この程度で騒いではいけませんよ。アルドさんは色んな意味で滅茶苦茶なんですけど、それを思い知る事になるでしょう」


 「えー……。悲しい事にリンデも常識を壊されたんだね。大丈夫、私が治してあげるよ。流石に常識をブチ破った事を当たり前だと思っちゃいけない。世の中はそんなにおかしくないよ」


 「あー……言いたい事は分かりますが、そもそも私達の装備からして常識をブチ破っていますよ? 竜の素材で作って頂いた物ばかりですし、そう言えば私も常識を破ってますね?」


 「………」



 あーあー、言わなくてもいい事を……。仕方なくリヴィの装備を聞いたものの、一国の王女としてはマシらしい装備だった。俺達からしたら貧相極まりないが、これは仕方がない。


 後、アイテムバッグは持っていたらしいんだが、王族の権力で手に入れた物だったらしく城に置いてきた様だ。仕方がないので余っていた小型のアイテムバッグをリヴィに貸してやった。


 どうも、もともと持っていたアイテムバッグも小型だったらしく、「アイテムバッグが余っているなんて、おかしいよ!」と絶叫された。そんなに大きな声を出すと他の客に迷惑だぞー。


 何故かプンスカ怒っているが気にしない事にする。リヴィの装備は、魔銅のショートソードと丸盾に革鎧と剣帯とブーツだけだった。もともとの装備も置いてくる羽目になったそうだ。


 王族の権力で手に入れた物というか、支給された物も多かったので仕方がないと笑っている。今の装備は、予備として自分でお金を稼いで買っていたものらしい。今は我慢してもらおう。


 そんな話をして過ごしていると遅くなってきたので、リンデはアイテムバッグに酒を詰め込んで部屋に戻って行った。リヴィも酒を少し飲んでいたが、一口か二口だけで酔っ払ってたな。


 3匹は……と見たら既に眠っていて、現在ベッドに連れて行かれてます。【房中術】のみで優しく撃沈させておき、椅子に座って聖水を飲んでいる。部屋の中と皆を綺麗に浄化するか。


 【浄化】の権能も随分使い熟せるようになったと思う。もちろん、浄神からすれば話にならない程度でしかないだろうが、それでも下界に下りたばかりの頃とは比べ物にならない程だ。


 自分でもそれがよく分かるんだよ。それほどに最古の神殿を破壊した時の感覚は大きかった。結局、自分で到達した訳じゃないのが、ちょっとだけ悔しかったりするんだけどね。


 【空間把握】でジャン達の部屋を確認すると眠っていたので、部屋ごと綺麗に浄化しておいた。次にリンデの部屋だ……あれ? 昨日と違ってリンデ”が”襲ってるぞ? ……放っとくか。


 何かアレだ。リヴィがリンデの新しい扉を開いたんじゃなかろうか? ……下らん事を考えてないで、もう寝よう。今日も一日お疲れ様でした。



 <異世界169日目>



 おはようございます。どうやら今日も雨みたいです。と言うか、結構な土砂降りらしく音で分かる。……今日はリヴィに身体強化の基本を教えるか。そうしないと移動に困りそうだしな。


 遅い奴に合わせるのはストレスが溜まって仕方がないからなぁ。ルーデル村に帰る前に、身体強化ぐらいは使えるように仕込んでおくか。ついでにダンジョンアタックもさせようっと。



 「おはよう。ダリア、カエデ、マートル」


 「ニャ」 「ガォ」 「ワン」



 3匹に聖水を入れてやると美味しそうに飲んでいる。昨日は酒を貰って飲んでたみたいだし、水分が足りてなかったんだろう。そういえば3匹は自分達で勝手に用を足しに行く。


 勝手というか分かっているので、適当に宿の庭なんかで穴を掘って用を足した後に浄化して埋めている。俺がゴミを捨てたりするのを見ていたからか、普通に穴を掘って埋められるんだ。


 いつも通り器用過ぎる3匹だが、流石に【魔術】や【錬金術】や【練成術】は使えない。魔法陣が出る物は覚えられるみたいだが、技術の極みは簡単には真似できないらしい。


 まあ簡単に真似できたら、神界での苦労はいったい何だったんだ? という事になるので、俺的には止めて貰いたい。3匹の排泄事情は横に置いておくとして、それよりもリヴィの身体強化の訓練だ。


 本人の素質と現在の能力、更に間違って覚えているであろう身体強化モドキ。どうやって覚え直させるかを考えると大変だが、何とか教え込むしかないな。【集中】を使うか。



 「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャー」 「グル」 「ワン」


 「今日も雨みたいだけど、どうするんだい? と言っても、やる事は限られるけどね。部屋で修行するか、遊ぶか、お酒を飲むか……。雨の日は出来る事が少なくて困るよ」


 「仕方がありませんよ、誰だってそうです。私は姉上と一緒に修行ですかね? 少しずつでも続けないと、【神聖八重浄化】に辿り着けませんから」


 「私は九つの同時展開が出来る様になったばかりよ。全く制御できないからあまり意味は無いのだけれど……。それでも八個の同時展開は、ほぼ制御できるようになったわね」



 何だかんだと、皆も頑張っている様だ。



 ▽▽▽▽▽


 0397終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨8枚

 大金貨36枚

 金貨89枚

 大銀貨170枚

 銀貨130枚

 大銅貨267枚

 銅貨39枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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