0371
最前線のダンジョンの第1層に到着した。目の前には草原が広がっており、多くの新人傭兵っぽいのが居る。ビッグアントや大蟷螂などと死闘を繰り広げているみたいだ。……大変だなぁ。
俺は【空間把握】を使って転移紋の位置を探ると、東にある事が分かったので皆に話して進む。多くの新人傭兵が戦っているので、俺達が戦闘をする必要も無く転移紋に到着した。
乗って2層へと進むと草原だった。【空間把握】で調べると、転移紋は東南東にある事が分かったので皆に話す。この時点で、何となく皆もダンジョンの構造が分かった様だ。
転移紋から3層へ進むと、そこは草原だった。【空間把握】で調べてみると予想通り南東に転移紋があった。皆に説明するも、このダンジョンのパターンは皆も大体分かったみたいだ。
南東の転移紋から4層へ進む。光が止むと、草原だった。4層連続かぁ……。【空間把握】で調べて、予想通り南東南にある事を確認したら、皆に話して進んで行く。……新人傭兵多いな。
転移紋から5層へ進むと、そこは草原だった。……南へ進むか。予想した方角へ進みながら【空間把握】を使うが、やはり予想通り南に転移紋があった。このダンジョンは何なんだ?。
転移紋から6層へと進むと、森だった。……ん~? このダンジョンは5層毎に地形が変わるのか。このパターンは初めてだな。【空間把握】で一応確認すると、転移紋は北だった。
あっぶねぇー。5層毎にパターンも変わるとは……やってくれる! こんなパターンは初めてだが、おかしなパターンのダンジョンだなぁ……。皆に説明し北へと進んで行く。
流石に森の地形だけあって、新人傭兵はかなり減った。森では奇襲を受ける可能性が高く危険だ。そのうえ、このダンジョンには虫系の魔物ばかりが出てくる。厄介極まりない所だな。
【気配察知】で分かるものの、他の魔物に比べれば音が少なかったり、呼吸音がしなかったりする。その所為で奇襲されやすく、他のダンジョンよりも新人の死亡確率は高いと思う。
俺達にとっては大した問題では無いのでさっさと進み、北の転移紋から7層へ。7層も森なのは予想通りだが転移紋は……。成る程、転移紋は北東北か。このダンジョン厄介だなー。
皆に説明し北東北の転移紋から8層へ。8層は北東へと進むが、フォレストゴブリンを発見したので始末して処理したら収納する。結局、転移紋までに4体狩り9層へと進んで行く。
9層は東北東へと進み、10層は東へと進んで11層へ。光が止むと、そこは洞窟だった。このダンジョン厄介過ぎないか? 【空間把握】で調べるも転移紋が見つからない。
多分範囲外に転移紋がある所為だろう。とりあえず西へ進む事を提案して進んで行く。コウモリ系の魔物が一切居らず、代わりに蜘蛛の魔物や蟻の魔物などが襲ってくる。
虫の魔物を蹴散らしながら西へと進むと、【空間把握】で転移紋を発見した。転移紋は真西だったので、次の層では北にズレるか南にズレるか分からない。このダンジョン面倒臭いな……。
12層も西へと進んで行くと直ぐに転移紋を発見した。しかし、もっと西から回り込んで行かなきゃいけないらしい。方角は西北西だった。直ぐそこに見えてるのに面倒な……。
結局、真西の突き当たりから回り込むように戻ってきて、やっと転移紋に辿り着いた。皆にも説明したからか、このダンジョンの厭らしさが分かったらしい。皆も怒っている。
そう言えば、洞窟の地形から傭兵を全く見なくなったな。ここまで面倒だと攻略する気も無くなるか……。転移紋から13層へと進む。13層は北西だが、ここは真っ直ぐ行く事が出来た。
転移紋から14層へ。この層は北西北だが、どっちからだ? どうやら北側から回り込む様だ。12層ほど回り込む必要が無くて良かった。転移紋から15層へと進む。
この層が洞窟の最後だ。そう思って北へと進んで行く。洞窟の地形が5層も続くと、流石に全員が疲労している。特に精神的な疲労がキツい。北に行った後、西へ行き回り込んで進む。
そうしないと転移紋に辿り着けなかった。ようやく転移紋に辿り着いたので16層へと進む。光が止むと、そこは砂漠だった。……このダンジョン、マジでいい加減にしろよ!。
周りを見渡しても傭兵なんて居ないので、ここで無理矢理にでも昼食にする。ゴブリンしか食う物が無いが、普通の肉として食えるだけマシだ。砂を【融合】して石にして焼き場を作る。
焼き網を乗せて準備完了だ。ゴブリンを【念動】で浮かせながら解体し、肉を念入りに浄化する。その御蔭もあって、焼いている肉からは全く悪臭はしない。しかし、砂漠でステーキか。
「この砂漠の真っ只中で、ゴブリン肉を焼いて食べる事になるとはね! 仕方がないけど、本当に腹立たしいダンジョンさ! こんな悪意に満ちたダンジョンは初めてだよ」
「本当ですね。最初が草原、次は森、その後は洞窟で、今は砂漠です。森以降では、満足に食事をとる事もできない地形ですからね。確かに、ここまでの悪意は初めてですよ」
「暑いけれど、食事をしないと力が出ないし……でも暑い。虫の魔物ばっかりで碌に食べられそうな魔物も出てこないし、このダンジョンは昼食を持って入らなきゃいけなかったのね」
「それが分かっただけでも良かった。……と言いたいところだけど、ここまで強い悪意だと1度で攻略したいところだね。2度、3度と洞窟を抜ける気にはならないよ」
「あの洞窟は面倒だったな。一々回り込まないと先に進めないとか……どこまでの悪意を持って創れば、あんな面倒なものを思いつくんだ? 今までのダンジョンより遥かに面倒だ」
「流石に疲れたよー。あんな鬱陶しい場所があるなんて考えた事も無かったけど、実際にあるんだから困ったものだよね。このダンジョンっていろんな意味で”美味しくない”」
「皆さんの言われる通りだと思います。虫の魔物も食べますけど、別に好んで食べる訳じゃないですからね。幾らなんでも虫ばっかりで嫌気が差してきますよ」
「本っ当にな。心の底から虫には飽きた。首を落としても動くし、カサカサカサカサ鬱陶しいし、いい加減にしてほしい。嫌がらせとしてはトップレベルの難易度だろうな」
「虫の魔物って本当に面倒ですね。こんなダンジョン祖国に無かったので、ここまで面倒だとは思いもしませんでした。正直言えば二度と入りたくありません」
「私も皆さんと同じです。このダンジョンは今回だけで結構ですし、もう二度と来たくありません。こんな面倒なダンジョンが我が国に無くて、本っ当に良かったと思います」
「気持ちは良く分かるんだが、蛇蝎の如く嫌われる”ダンジョン”って言うのも初めてだな。ここまで面倒で鬱陶しく殺意が高いのは、もしかしたら浄化が足りてないのかもしれない」
この暑い砂漠で何とか遅い昼食を終え、南に向かって出発する。常に時計回りで来たし、残っている方角は南西の方角だけだ。南へと進んで行くと【空間把握】で転移紋を見つけた。
砂漠の層で出てくる魔物は、斑蠍や大蠍などの蠍系の魔物ばかりだった。面倒なので【浄炎】で燃やすだけにしているが、誰も何も言わないのが答えだろう。もう、疲れた……。
このダンジョン殺意が高いうえに、精神をゴリゴリ削ってくるんだ。持って帰らないのは勿体ないけど、そんな気力も湧かない。さっさと先に進んで、このダンジョンを終わらせたい。
南の転移紋から17層へと進む。17層は南西南、18層は南西、19層は西南西へと進み、転移紋から20層へと進んだ。次が砂漠のラストだ。そう思い、無理矢理気合いを入れる。
光が止むと、そこは火山だった。……おい、もしかして竜か? こんな所で竜と戦うのか? 周りを見渡しながら【空間把握】で調べると、一頭の竜が居る事が分かった。
ただし、皆は何処に竜が居るか分かっていないらしい。まずは皆に注意を促すのが先か。
▽▽▽▽▽
0371終了時点
大白金貨3枚
白金貨4枚
大金貨19枚
金貨66枚
大銀貨136枚
銀貨43枚
大銅貨101枚
銅貨2枚
神鉄の太刀
ヒヒイロカネの矛
アダマンタイトのサバイバルナイフ
氷擲竜の棒手裏剣
アダマンタイトの十手
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




