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0366




 夕方になり続々と皆が帰ってきたので、食堂に行き夕食をとる事にした。大銅貨14枚を支払い夕食を注文したら、ダラダラと皆で雑談をする。買い物をしたり冷やかしたりしていた様だ。


 皆もそうだが観光は既にしたので、後は店を見て回るくらいしか無い。王国も商業国家もそうだが、観光する所も然程なく、王都といえども品揃えが豊富という訳でもない。


 こんな時代だから仕方がないのは分かるんだが、特色というなら地方の方があるんだよ。王都は色々な物が集まるが全てじゃないし、特色のある物は売れないのか運ばれない。


 結果的に、王都の方が特徴の無い平凡な品揃えになってしまっている。もちろん種類は多いのだが、冒険するというか挑戦したような品物が無いと言うべきか……。無難な物ばかりなんだ。


 身につけるなら良いんだろうが、見ていて楽しい物ではない。そんな事を皆は言っている。結構な辛口コメントだが良いのかね? そう思って周りを見ても、怒っている人は居ないな。


 という事は、王都に住んでいる人達も似たような気持ちは持っているって事か……。失政と言うべきなのか、民間の努力が足りないと言うべきなのか、難しいところだとは思う。



 「こんなところで我が国を悪し様に言うのは止めてもらいたいんだけどね? ……まあ我が国だけじゃなく、ガイアルムもマールも変わらないようだけど。何処の国も苦労してるね」


 「リヴィアーテですか……いったい何をしにきたんです? 今日仮眠をとって話し合いだったのでしょうし、こんなに直ぐ結論が出るものでも無いでしょう。貴女が来た理由が分かりませんね」


 「私が来たのは話し合いの内容の説明と、隣国の姫のお相手をする為だよ。我が国としても、幾ら傭兵とはいえ隣国の姫を蔑ろにするというのは非常にマズいんだ」


 「それは当然だろうさ。隣国の姫の顔も分からず、あわや犯罪者に仕立て上げるところだったんだ。どんな時代であっても、戦争が勃発する理由にしかならないね」


 「まあ、それはもういいですから……。それよりも、リヴィアーテ様のお話とはいったい何でしょう? シュライア様も仰いましたが、今日一日で決まる事など殆ど無い筈ですが……」


 「簡単に言えば”我が国として第一王女が出てお相手しましたよ”という事にしたいんだ。内容については、当然ながら決まった事なんて殆ど無いよ」


 「そうでしょうね。国家の動きがそんなに速い筈がないわ。そんなに速く動けるなら、もっと多くの事が解決する筈よ。熟慮をしなければいけない以上、動きは鈍くて当然でしょう」


 「そう言って貰えると助かるよ。今日決まった事は、クズ騎士7人は必ず殺すと決まったくらいさ。後は賠償額で揉めてるね。少なくても多くても反発する者が居るから……」


 「それは仕方のない事ですよ。我が国にもそのような者は居りますので、何処の国にも居るのでしょう。その仰られようだと、簡単には決まりそうもありませんね……」


 「簡単に決まらないなら、俺達は東のダンジョンにでも行って時間を潰すか。明日は王都のダンジョンに行って、明後日から東のダンジョンに出発する事になるかな?」


 「そうだね、それで良いと思うよ。ダンジョンの次の日になるけど、移動だけならそこまで疲れないしね。それに、話し合いが終わるまで待たされるのもね……」


 「確かにそうだな。相手の所為でこちらが苦労するのはおかしな話だ。王都に居てもやる事は無さそうだし、唯一の見所は壊れてしまっているし、居ても仕方がない」


 「今日見に行ったら綺麗に壊れてたよ。隣のあばら家が残ってるのに、最古の神殿だけが壊れて粉々になってた。何と言うか凄く綺麗に、根元から壊された感じだね」


 「僕も見ました。言われた通り、根元から崩されたような感じでした。でも変なんですよね。高い建物でもなかったのに、何故か破片とか無くて全部粉々でした」


 「私もジャンとシャローと一緒に見たが、おかしな事に神殿だけが綺麗に粉々だった。あそこまでの事が下界の者に出来るのか、少々疑問があるがな……」


 「本当にそうですよねー。仮に犯人が居るなら、世界最古の神殿だけを狙って粉々にしたって事になります。流石にそれは無理でしょう。出来るような人なんて、聞いた事がありません」


 「私もそうですね。王国でもそんな力のある者の噂もありませんし、リヴィアーテ様には申し訳ないのですが、<神罰>という言葉が一番しっくりくるかと……」


 「あー……。リンデリア殿もそう思うかい? 実はウチの大臣達も同じ事を言っててね。と言うのも、昔からあの”あばら家”を撤去しろという申し入れは、神殿側にずっとしてるんだよ」


 「その言い方だと、神殿側が無視し続けていたという事ですね? この国の神殿も碌な事をしない連中ですか……。何処に居ても、神官がゴミなのは変わらない事なんでしょう」


 「王国だと、小さな子供に性的虐待をしていたり、暴力から殺害とかしてたからねぇ……。まあ、そいつは帝国からの工作員だったけども、多くの子供が犠牲になったんだよ」


 「それは酷い……。周りの神官連中は何を……って、その様子だと見て見ぬ振りとかしてたんだろう。本当に碌でもないね。我が国でも小さいながら、昔似た事があったらしいけど……」



 雰囲気が悪くなってしまったし、もう話す事も無かったので解散となり部屋に戻ってきた。部屋は涼しく快適な室温だったので暑くは無いが、食堂はそれなりに暑かったな。


 それでもマールに比べたらマシだろうか……? 体感温度で言えば、そこまで大きな違いがあるとは思えないんだがな。ちょっと聞いてみるか、皆の方がよく知ってるだろう。


 皆に聞いてみた結果、涼しいのは聖王国の北端に近い所らしい。その北部は海に面しているらしいのだが、アルメアいわく西から流入している内海なんだそうだ。結構広いらしい。


 詳しく調べた者なんて居ないので、どれぐらい広いかは分からないみたいだ。まあ、海にも普通に魔物が居るし、木造船なら簡単に沈められるだろう。海にも竜が居るし。


 そう考えると、ダンジョンの海の方が危険は少ないのかもしれない。そんな事を話ししていると、既に3匹は眠っていたのかベッドに引っ張り込まれてしまった。


 久しぶりに、本気で【房中術】を丹念に精密に緻密に使って相手をした。全員が嬉しそうに撃沈したので、今は聖水を飲みながらゆっくりしている。……明日はダンジョン攻略かー。


 一気に行って攻略出来れば良いが、30層を超えてると一日じゃとても無理だ。その場合王都に留まる事になるが、それはちょっと遠慮したい。壊れた神殿から遠ざかりたいんだよね。


 眠たくなってきたので、布団に横になり目を閉じて【空間把握】を使う。ジャン達やリンデを浄化しようと思ったんだが、どっちも無理だったので寝よう。おやすみー。



 <異世界156日目>



 おはようございます。今日はダンジョン攻略の日ですが、果たして上手くいくでしょうか? とにかく全力で攻略するしかない。時間が掛かる地形は止めてほしいが、どうなるのやら……。



 「おはよう。ダリア、カエデ、マートル」


 「ニャ」 「グル」 「ワン」



 3匹の水皿に聖水を注いでやり、俺もコップに入れる。ゆっくりと飲みながら、ふと思い出したので【空間把握】を使いジャン達とリンデを浄化する。昨夜は無理だったからな。


 丹念に浄化していると、3匹がジッとこちらを見ていた。ジャン達とリンデの浄化が終わったので、3匹を丁寧に浄化してやると凄く喜んでいる。ちょっとテンション高すぎませんかね。


 3匹の高いテンションの所為で、どうやら皆が起きてしまったらしい。どうやら起こされたものの機嫌は悪くない様だ。良かった、良かった。



 「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャー」 「ガゥ」 「ワフ!」



 皆も起きたし、雑談した後で食堂に行くか。



 ▽▽▽▽▽


 0366終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨4枚

 大金貨19枚

 金貨66枚

 大銀貨136枚

 銀貨45枚

 大銅貨199枚

 銅貨2枚


 神鉄の太刀

 オリハルコンの掩月刀

 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 オリハルコンのピヌティ

 アダマンタイトの剣

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 大海竜の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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