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0355




 夕食後、さっさと宿の部屋に戻って送風機と冷房に魔石をセットして起動する。キンキンに冷えた聖水を入れた後、椅子に座ってゆっくりと休む。


 ディルとフォルは結構疲れたみたいだ。布団に横になって、既にウトウトしている。他のメンバーは酒を飲んだりしているし、今日は3匹も酒を貰ったらしく飲んでいるようだ。


 俺は聖水を飲みながら、今日一日の事を振り返った。


 何で最奥に竜が居なかったんだろうな? いつもなら居るし、マールのダンジョンにも居た。だから普通なら竜が居る筈なんだよ。今回居なかったという事には、何か理由があると思う。



 「どうしたんだい? ……もしかして、竜の事を考えてる? ああ、やっぱりそうか。アタシも疑問だったけどね、アレは多分……浄化し過ぎたんじゃないかと思うよ?」


 「浄化のやり過ぎ……ですか? ああ、つまり邪気が溜まると竜が最奥に出現するという事ですね? 二度も倒しているし、アルドはダンジョン内を浄化しながら進みますし」


 「綺麗になるのは悪い事では無いけれど、綺麗にしすぎると竜が出てこなくなるという事ね。……もしかしたら、溜まった邪気が多いほど竜は強くなるのかもしれないわ」


 「ここのダンジョンに居た竜は王角竜で、普通のとは比べられない程に大きくて強かったって言ってたね。となると、それだけ邪気が溜まって強化されてたって事か……」


 「アルドが言うには、ダンジョンは周囲の邪気を吸い込んで綺麗にしてくれてるんだろう? 逆に言えば、それだけ周囲が邪気で汚染されていたって言えるんじゃないかい?」


 「アルドも前に言っていましたが、王都の一部は汚物と言って差し支え無い程に穢れていましたよ。アレを知っていれば竜が強化されるのは仕方がないと思えますね」



 仮にダナの予想が本当なら、邪気が溜まるまでは別のダンジョンに行った方が良いのかもしれないな。そうやって多くのダンジョンを巡って綺麗にしていけば下界の掃除になるし。


 次に行くとしたら聖王国かな? その後に傭兵国家へ行く形が良いか……。となると、明日は休みにするから、明後日から北進する事になるな。ゆっくりと行けば良いし、焦らずに行くか。


 3匹は既に寝たらしく、ベッドへ連れて行かれたが【房中術】のみで撃沈してやった。椅子に座って【光魔法】を書き記していたが。直ぐに眠たくなってきたので寝る事にする。


 布団に横になり目を瞑ると、睡魔が一気に襲ってきた。どうやら俺も、それなりには疲れていたらしい。今日も一日お疲れ様でした。



 <異世界151日目>



 おはようございます。今日は一日お休みの日です。昨日は疲れたが、特にジャン達が相当疲れている筈なので休養にする。一日ゆっくり休んでくれればいいが、お猿さんは止めてくれよ。


 起きてから黙々と【光魔法】を記していたんだが、3匹が起きてくるまでに終わりそうだ。このまま集中して書いていこう。何とか起きてくるまでには書き終えて、アイテムバッグに仕舞う。



 「おはよう。ダリア、カエデ、マートル」


 「ニャー」 「ガゥ」 「ワン」



 3匹が起きて来たので、冷やした聖水を水皿に入れて飲ませていると皆が起き始めた。今日は3匹がちょっと遅かったので、皆の起きる時間と重なってしまったんだろう。



 「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャ」 「グル」 「ワフ」


 「アルド、今日はどうするんだい? まあ、アルドの事だから、昨日のジャン達の状況を見て休みにするんだろうけど。それよりも、あの子達は本当に大丈夫かねぇ?」


 「あそこまで体力と気力が削られたのは初めてでしょうから、今日一日はダウンしたままじゃないですか? 慣れないと体を動かす事さえ難しいですからね。仕方がないでしょう」


 「体力も気力も無いけど動かなければ死ぬ。そんな状況は体験しないと動けないわ。昨日の経験も、あの子達の糧になるでしょうから悪い結果ではないわね」


 「今日一日はゆっくりと休めばいいと思うんだけど、若いからね。また情事に耽るんじゃないかと思う。気力は回復しそうだけど、体力は回復するのかな?」


 「あの者達なら、情事に耽りすぎてダウンしそうな気はするがな。結局疲れたままになるのか、気絶して気付いたら回復しているのか。果たしてどっちになるんだろうな……」


 「案外、そんな気力も無くて大人しく寝てるかもしれないよ? 昨日だって気力も無さそうだったしね。2人のヤる気があっても、ジャンのモノが役に立たなきゃ駄目だからさ」



 しっかし、朝っぱらからする会話かね? 久々に朝から猥談っぽい会話を聞いたな。ちょっと懐かしい気がするのは何故だろうか。……考えるのは止めて、朝食を食べに行こう。


 食堂に行って大銅貨10枚を支払い朝食を注文する。10枚しか払わないのは、ジャン達が起きてくるかどうか分からないからだ。テーブル席に座って、ダラダラとしながら朝食を待つ。


 朝食が終わってもジャン達は現れなかったので、本格的にダウンしているらしい。宿に戻って【空間把握】で調べたが、ジャン達もリンデもよく寝ていた。このままそっとしておこう。


 俺達は部屋へと戻り、ゆっくりと過ごす。途中、井戸に行って水を入れて聖水に変えたりなど、様々な雑事をしながら過ごした。昼になったので、昼食を食べようと全員揃って部屋を出る。


 すると、丁度ジャン達とリンデが部屋を出てきた。一緒に食堂へと行き、大銅貨14枚を支払って昼食にする。長時間眠っていたからか、未だにキチンと脳が覚醒していない様だ。


 ウトウトしているような、焦点が定まっていないような目をしながら昼食をとっている。流石に昼食が終わる少し前には完全に覚醒したが、疲れはそれなりに残っているらしい。


 宿に戻る前に、ジャン達に解体所に行くからついてくるように言って宿に戻る。部屋に戻ってアイテムバッグを持ったら、ディルとフォルとリンデとジャン達とで解体所へ歩いて行く。


 解体所に着いたので、アイテムバッグからドンドンと獲物を出していくと解体士から驚かれた。リザードマンはともかく、斑蠍や毒水ラクダや闇コウモリは王都では珍しいかららしい。


 全部で大銀貨120枚になった。リザードマンは多少安値になっていたが、今は珍しくないからだそうだ。ダンジョン内の状況によって買い取り額は結構左右されるらしい。


 一人あたり大銀貨20枚を受け取ったら傭兵ギルドへ行く。少なくともシャローはランクアップするだろうから、行って手続きをしておいた方がいい。ランク6までは上げさせるしな。


 傭兵ギルドに着き、手続きをしてもらうとジャン達はランク5になり、シャローはランク2になった。1つずつしかランクは上がらない為、頻繁に来て欲しいと言われたが聞き流す。


 どうも今回の解体所の結果では、本来ならシャローはランク4ぐらいまでは上がるらしい。だから頻繁に来いという事なのだろうが、1回のダンジョンアタックで得た成果だからなぁ……。


 頻繁も何も1度で得た成果である以上は、1つしかランクは上げられないので意味は無い。全ての手続きを終え、傭兵ギルドを後にする。ジャン達は宿に戻って寝るらしい。


 まあ、回復の為には寝るのが一番だから大人しく寝ると良い。宿まで一応護衛してやって部屋に戻るのを確認したら、俺も部屋に戻る。今日しなきゃいけない用事ってあったっけ……?。


 何も無いならゆっくりするんだが……ん~、何も無かったよな? 思い出せないって事は、大した事じゃ無いんだろう。俺は3匹の毛を梳きながら、ゆっくりとスキンシップをとる。


 3匹も嬉しいのか「グルグル」や「ゴロゴロ」と言った声が漏れている。ディルとフォルも混ざってきたので、交代しながら梳いてやると滑らかな指通りになった。


 浄化しているので常に綺麗だが、指通りは別だからなー。



 ▽▽▽▽▽


 0355終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨4枚

 大金貨19枚

 金貨68枚

 大銀貨138枚

 銀貨47枚

 大銅貨407枚

 銅貨2枚


 神鉄の太刀

 オリハルコンの掩月刀

 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 オリハルコンのピヌティ

 アダマンタイトの剣

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 大海竜の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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