表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
350/1948

0349




 食堂に来て大銅貨14枚を支払い、今は朝食を待っている。テーブル席でゆっくり話しているとジャン達とリンデがやってきた。2組とも席に着くと、今日の予定などを話し合う。


 俺は王都の外に出て邪生を探してくる事を伝えた。邪生の心臓を食べさせて多少の強化はしておかないといけない。ダンジョンに挑戦させるが、安全なんて事は絶対に無いんだ。


 だからこそ、少しでも強化しておく事は悪い事でも卑怯な事でもない。使えるものは何でも使えば良い。「遠慮して死ぬのは阿呆の極みだぞ」と言うと、全員納得したみたいだ。



 「アタシはどうしようかねぇ……? アルドには悪いけど、この暑い中で外に出たくはないんだよ。……今日も部屋の中で修行に励むとしようかね」


 「そうですね。今が一番暑い時期ですから、外に出るのも嫌になるのはしょうがないですよ。私だってダンジョンでなければ外に出ようとは思いませんしね」


 「この時期は傭兵でさえも外には出ないのよね。暑過ぎて倒れる者も居たりするから仕方がないんだけれど、”魔物が増える原因”だと昔から言われてるわ」


 「確かにそういう言葉は昔からあるけど、本当だとは思えない。戦う人が少なくなる時期だからそう言われてるだけで、根拠がある訳じゃないんだ」


 「魔物がいつ交尾をして増えているかなんて、誰も分かっていないだろう。調べた者が居るとも思えないし、そんな事をしていたら殺されてしまうしな。結局は”分からない”が答えだ」


 「まあ、そうだろうね。理由があって言われている事も在れば、適当な事を言ったのがいつの間にか広がった。そんな事もあるだろうし、正確なところは分からないよ」


 「話を戻しますが、僕達は部屋で魔法の練習をします。浄化魔法や風魔法なら物を壊す事もありませんし、午後からは明日の準備の為に色々な店を回ろうと考えています」


 「少しでも魔法が使えれば、あの毒コウモリの大群も突破できたかもしれない。そう思うと、真面目に練習しなければな。それに、魔法が上手くなれば様々な事に応用できる」


 「実際にアルドさんほど魔法を自由自在に使うのは無理ですよ? あれほど使い熟せるのは世界中探してもいないかもしれません。<赤の大魔法士>でも多分無理でしょう」


 「<赤の大魔法士>といえど、下界の者である以上は勝つ事は不可能でしょう。名が轟いている者ではありますけど、それでもレベルが全く違う事に変わりはありませんよ?」


 「また知らない名前が出てきたな。<赤の大魔法士>って何者なんだ? 名が轟いてるって事は有名なんだろうとは思うが、俺は聞いた事も無いな」



 <赤の大魔法士>と言うのは、本名をバッカス・グラントと言うそうだ。酒臭そうな名前だなーと思ったら、”赤の”という部分は年中酔っ払って顔が真っ赤だったから付いたらしい。


 無類の酒好きであり、酒を飲む金を稼ぐ為に、世界で初めて魔道具を作った人物なんだそうな。そこまでして酒が飲みたかったのかよ。魔法士としても優秀で多くの逸話もあるみたいだ。


 そんな人物だが、酒を飲み過ぎて大病を患った後も酒を飲んで治そうとしたらしく、27歳という若さで亡くなっている。流石にちょっと若過ぎないか? どれだけ酒を飲んだんだよ。


 アルメアいわく、自分が生まれるより前に亡くなった人物なんだそうだ。650年以上前の人物なのか……27年の人生で沢山の逸話があるって、物凄い濃い人生を送ってるなー。


 本人的に幸せだったのなら、それで良いんじゃないかと思う。他人がアレコレ言うべき事じゃないが、周りの人は随分苦労したんじゃないかな? 酒飲みは面倒臭いから大変なんだよ。


 朝食後、皆は宿の部屋で修行したり休んだりするらしい。俺は邪生を探しに行くので王都の入り口へと向かう。すると3匹は俺に付いてくるみたいで、途中から俺の前を歩いている。


 王都の入り口で登録証を見せて外に出た。とりあえず、行った事がない東へ行ってみよう。【空間把握】と身体強化を使いながら東へと走って行く。途中に森があったので入ってみる。


 普通の森らしく、そこまで魔物が濃い訳で……居たな。コボルトの邪生だ。【空間把握】で周囲を確認するも他には誰も居ないので、【浄化】の権能をフルに使って一気に浄化してしまう。


 直ぐにコボルトの邪生は倒れたので、血抜きをした後に収納して先に進む。ウロウロしてみたが、どうやらこの森にはコボルトの邪生しかいなかった様だ。しっかし幸先が良くて助かる。


 出会わなかったらどうしようと思っていたが、杞憂だったか。その後、東に進んで行くも邪生と出会う事は無くイーストアルムに辿り着いた。中に入り浄化をしながらウロウロする。


 食料店を確認したが、やはり香辛料は少なかった。浄化をさっさと終わらせてイーストアルムを出ると、今度は北に行ってみる。○○アルムは環状線のように全ての道が繋がっている。


 その為、ここからノースアルムまでの道も繋がっているのだが、さっき食料店で盗賊の話を聞いたんだ。イーストとノースの間の道に、盗賊が何度も出没して困ってるという話だった。


 領軍なり王軍なりが出て行って掃除をするんだが、北東に広がる森の方へと直ぐに逃げていくらしい。商人だけでなく傭兵までも狙われるそうで、殺されているのを目撃した様だ。


 道を進んでいると隠れている奴等を発見した。そのまま通り過ぎたが、隠れている奴等は俺に手出しをして来る事は無かったな。仕方なく、隠密の4つの技を使って隠れている奴等に近付く。



 「さっきの奴はいったい何だ? 足が速いうえに妙な魔物を連れてやがった。ああいう訳の分からねぇ奴には関わらない方が良い。ダンジョンに行った奴等も失敗したらしいしな」


 「魔鉄を奪おうとしてた連中か? あんな危険な事しやがって……諜報の者がやる事じゃないぜ。結局素性がバレたらしく、余計に祖国の状況が悪くなっただけだ」



 ふ~ん……。話の感じだとコイツ等は帝国の連中か。まーた王国内でくだらん事をしているらしいが、ここで見つかったのが運の尽きってヤツだ。俺は【衝気】で昏倒させ、枷を嵌める。


 【白痴】を使ってから起こし、さっさと全てを吐かせた。どうやらコイツ等は北東にある森の中に拠点を作ったらしい。戦争の時と同じで天然の洞窟を流用した物らしく、数は20人ほど。


 気配の分かる魔道具を含め、魔道具は持っていないそうだ。王国側に2度も奪われたので持たせなくなったらしく、現場ではバカと一緒にするなという不満が随分大きいらしい。


 お前等もバカだと思うのは、俺だけじゃないと思うぞ?。


 聞き出したら始末し、身包み剥いだら穴を掘って放り込む。持ち物を調べると金以外要らなかったので、穴に放り込んで【浄炎】で燃やす。【粉砕】して穴を埋めたら、後始末は完了だ。


 さて、残りのゴミどもを始末するんだが、責任者は捕らえたいところだな。まずは洞窟の場所を確認しに行くんだが、一塊でいられると面倒臭いんで外に散らばっていると助かるんだが。


 おっと監視している奴等が4人居るな。近付いて……今だ! 俺は纏まってる4人に対して【衝気】を使い気絶させる。枷を嵌め【白痴】を使って情報を聞きだしていく。


 責任者について聞くと、洞窟の中に引き篭もってるらしい。なので、そいつ以外ブッ殺しても良さそうだ。俺は4人をさっさと始末し、死体を処理したら洞窟の在る場所へと進む。


 途中10人を殺害する事になったがバレてはいない筈だ。洞窟の入り口に着いたので【空間把握】で調べると、奥に1人居て、手前の方にある小部屋に3人が居る。


 1番奥に居る奴が、情報にあった責任者で伯爵家の長女か……。帝国内の裏組織と関わりが深いらしく、その辺りを使って諜報関係の仕事で成果を出してきたらしい。


 かなり怖れられているらしく、【白痴】を使っているのに恐怖で怯えていた。洞窟に入ったら、まずは手前の3人を気絶させるか。



 ▽▽▽▽▽


 0349終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨3枚

 大金貨19枚

 金貨66枚

 大銀貨134枚

 銀貨47枚

 大銅貨473枚

 銅貨2枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 オリハルコンのピヌティ

 アダマンタイトの剣

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 大海竜の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ