表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
344/1948

0343




 自分が話す事は何も無いと理解したからかシャローは落ち着いた。夕食後、部屋に戻って【土魔法】の続きを書く。身体強化をしながら書いていると、ダナが横から話しかけてきた。



 「悪いんだけどね、あのリバーシをもう1個作ってくれないかい? 3匹が楽しそうにしていて、アタシ達が出来そうにないんだ。書いてるトコ済まないんだけど、頼むよ」



 確かに1個じゃ足りないか。俺は残っている硬木を確認するが、十二分に余っていたのでリバーシを2つ作って渡した。何気に海蛇竜の骨が、あの中で1番価値が高かったりする。


 妙なリバーシだと作った俺でも思うが気にしない事にした。ドアが開く音がしたので顔を上げると、リンデが部屋に来たらしい。寂しくて、一緒に酒でも飲みに来たんだろう。


 前にもそんな事があったなと思いながら【土魔法】を書いていると、悔しそうな声が聞こえてきた。顔を上げて見てみると、どうやらリンデがダリアと勝負して負けたらしい。


 何故かダリアの表情がドヤ顔に見えるのは気の所為か? ……まぁ、楽しそうだからいいか。この調子だと集中出来そうに無いな。【集中】を使う程でも無いし、もうゆっくりとするか。


 俺は【土魔法】を記していた紙をアイテムバッグに仕舞い、冷えた聖水を飲みながら楽しそうな皆を見ているとマートルがこちらに来た。折角なので、久しぶりに梳いてやる事にする。


 梳き始めて直ぐに、気持ち良いのか蕩けている。浄化しながら梳いてやると、綺麗な銀毛がキラキラと輝いていた。そういえば、白いオーガの心臓でキラキラが追加されたんだっけ……?。


 キラキラが追加されてから近くで確認するのは初めてなので、ちょっと驚いている。梳く度に毛がキラキラ輝くのは、本当に不思議な光景だと思う。ダリアもキラキラなんだけどね。


 色が違うと印象も変わるから、新鮮な感じを受けるんだ。そのダリアもこっちに来たので梳いてやる。マートルは既に眠ってしまっているので、ダリアに集中してやれる。


 とはいえ、ダリアはそれを確認してからこっちに来た気がする。チラチラとこっちを見てたし、ちょっと羨ましそうにマートルを見ていた。今はリンデと対局中のカエデが見ているが……。


 ダリアが眠ると対局を終えたカエデがこっちに来たので梳いてやる。カエデも浄化しながら梳いてやると、早くも蕩けて眠る寸前になってしまう。君達は本当に、このコンボに弱いな。



 「浄化しながらって部分が重要なんじゃないかねぇ……? この子達は最初の頃アルドが浄化すると矢鱈に喜んでたし、今でもそれは変わらないみたいだよ」


 「そうですね。何が琴線に触れるのか未だに分かりませんが、アルドの浄化に何かがあるのは間違い無いでしょう。権能のどれかに強く惹かれてるのかもしれません」



 権能のどれかか……。【精神浄化】辺りの気がするが、詳細は分からないんで考える必要も無いかな? ウチのメンバーは全員1日1回は浄化してるから、同じだと言えるんだが……。


 3匹みたいに過剰な反応は当然の事ながら無い。魔物だけかとも思うが、単に人間種が鈍感なだけかもしれないしな。結局のところは言葉が交わせないので、不明という結論にしかならない。


 今日はリンデが酒に呑まれて寝ているし、他の酒飲みメンバーも眠っている。なので、夜の方はディルだけだ。【止音】と【幽体】を使い、【房中術】と【極幸】で幸せにキメておいた。


 恐らくリンデにはバレてないと思うが、バレたところで特に問題も無いと思い直す。そもそも俺達の部屋に来たんだし、邪魔してるのはリンデの方だからなぁ。俺も布団に横になるか……。


 部屋の中や皆を浄化したタイミングでウトウトしてきたので、逆らわずに寝よう。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界145日目>



 おはようございます。今日は王太子に報告する日ですが、時間がいつになるかは分かりません。どうせ馬車か何かが来るだろうから、それまでゆっくりと待っていればいいだけだ。


 朝から来ないならシャローに身体強化の訓練をさせ、朝から来たら帰ってきてから訓練だ。どのみち、ある程度の身体強化が出来るようになるまでは、王都に留まる事になるだろう。


 ダンジョンもあるし、シャローがちゃんと身体強化が使えるようになればリベンジしてもいい。素材を流用して盾を作っておいた方が良いだろうか……? 魔女族だし作っておくか。


 硬木を使いカイトシールドの基礎部分を作る。真っ黒な剣とフレイルを素材に戻し、基礎部分の上に被覆する。端の部分を盛り上げて作り、後は革のベルトを付ければ完成だ。


 革が無いので、【気配消失】【誤認】【幽体】【霧我】を使って王都の外に出た。丁度手頃なオークが居たので直ぐに始末し、解体して皮をゲットしたら、他は適当に放置して帰る。


 浄化して綺麗にしたし、肉なんかは他の生き物が食べるだろう。宿の部屋に戻って皮を革に変えたら、カイトシールドに取り付けて完成だ。しかし剣もフレイルも1度も使ってないな。


 折角なので余っているアダマンタイトを使い、剣だけ同じ物を作っておいた。白山吉光に似せた剣は、アダマンタイトで作ると黒い素材より美しいな。


 とはいえ、当然と言えば当然か。ただの真っ黒な剣だったしな。


 鞘だけは残しているので、真っ黒な鞘にアダマンタイトの剣を納刀している状態だが、これはこれで良いんじゃないかと思っている。俺の色石は黒だし。



 「「「「「「チュッ! おはよう、アルド」」」」」」


 「おはよう、皆」


 「すっごく珍しいね。まさか3匹がアタシ達より遅いなんて思わなかったよ。昨日遅くまで遊んでいたし、移動で疲れていたんだろう。ゆっくり寝かせてやりたいけど、難しいかな?」


 「朝から来るかもしれませんから、どうでしょうか……。しかし、3匹の寝顔を初めて見ましたが、なかなか可愛いですね。予想以上に無防備だからでしょうか?」


 「そうね、この子達のあどけない顔と言ったら良いのかしら。……あら? 盾が置いてあるけれど、あれはいったい……。アルドが使う事は無いでしょうし、誰に使わせるの?」


 「あのカイトシールドはシャローに使わせようと思ってね。ダンジョンにリベンジするにしても盾役が居なくて苦戦した部分もあったから、持たせて練習をさせようと思ったんだよ」


 「ダンジョン攻略に失敗してそれっきりになってたんだっけ、すっかり忘れてたよ。それを言えば、ジャン達はもう少し真剣に修行に励むかもしれないね」


 「おはよう。ダリア、カエデ、マートル」


 「「「「「「おはよう」」」」」」


 「ニャー」 「ガウ」 「ワン」



 3匹が起きたのでいつも通り水皿に冷やした聖水を入れて飲ませてやる。3匹は喉が渇いていたのか結構な勢いで水を飲む。横では、シュラが盾を持って殴るポーズを繰り返している。


 仕方がないのでメリケンサックをアダマンタイトで作って渡しておく。持ち運びがしやすいし、小さいので素材を大量に使わないからだ。シュラは早速着けて感触を確かめている。


 鉄甲と呼ばれるDの形をした武器を作っても良かったのだが、メリケンサックの方が持ち運びが楽なのでそっちにした。シャドーボクシングをしているが、誰かを殴りたいんだろうか?。


 と言っても、魔物と殴り合いをさせる訳にもいかないし、盗賊や賞金首の仕事なんてそうそう無いしなぁ……。その内、ダンジョンで魔物相手に殴り合いをしそうではあるけど。


 人が増えて戦う割合が減ったからか、相応にストレスを溜め込んでるのか?。そう思ったが、本人が言うには殴りたいだけらしい。それはそれで、どうなんだろうな?。


 殴りたいだけって、普通に考えれば危険人物の言葉だよ。アレはもう放っておいて、食堂に行って朝食を食べよう。ラーファンさんの宿なので、魔道具をそのまま置いて部屋を出る。


 皆で移動しているとジャン達が部屋から出てきたので一緒に食堂へ行く。大銅貨14枚を支払って席に着いたら、雑談でもしながらゆっくり待つ事にした。



 ▽▽▽▽▽


 0343終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨3枚

 大金貨19枚

 金貨63枚

 大銀貨140枚

 銀貨49枚

 大銅貨141枚

 銅貨2枚


 神鉄の太刀

 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 オリハルコンのピヌティ

 アダマンタイトの剣

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 大海竜の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ