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 「僕も明日からで問題ありません。……今日は浄化魔法の練習をしていましたが中々上手くいかなくて、途中から集中できなくなってしまい雑談してました」


 「私も明日からで問題ない。今日はジャンが浄化魔法を練習していたので、それ以外の簡単な魔法の練習をしていたな。それなりに出来たが、後はジャンと話をしていた」


 「私もどちらでも構いません。今日は涼しい部屋で魔法の練習でしたが、途中で眠くなってしまいまして……。気付いたらアルドさんが部屋に帰ってきていました」



 寝てたと言っても直ぐに覚醒してたんで、そこまで長い時間寝てた訳じゃないんだろう。結局ダンジョンには明日から行く事に決まり、夕食を食べる為に皆で部屋を出て食堂に行く。


 大銅貨13枚を支払って夕食を注文したら、席に座ってゆっくりと待つ。3匹が聖水を欲しがったので、樽を出して冷やしたら入れてやる。ついでに聖水を飲んでいると夕食が来た。


 夕食はパンと肉とスープとサラダだった。……何で普通なんだよ? 昼食はカレーピザだったろ! あー……何か凄いモヤモヤする。色々おかしいし、凄くズレてると思うのは俺だけか?。


 これなら夕食にカレーピザを持ってきてほしかった。昼食のインパクトの方が強いってどうよ? 夕食があっさりし過ぎじゃないですかねぇ? ダメだ、ここは一旦冷静になろう。


 こんなところでイライラしてても仕方がないし、周りを見たところイライラしてるのは俺だけだ。料理は普通だな。香辛料もそこまで使ってなくて、万人向けの料理の味だ。


 夕食は宿でとる人が多いから普通の味にしてるんだろうか? 香辛料で元の味が分からないレベルにされても困るんで、これはこれで良いのかもしれないな。香辛料塗れもキツいし……。


 夕食後、部屋に戻って涼みながら3匹と遊んでいると、皆から質問された。様々な事を聞かれたが、その殆どはこの王都についての事だった。俺は1つ1つ丁寧に答えていく。



 「それにしても、この国では王都にスラムが集中してるっていうのが、何と言うか引っ掛かるねぇ……。そこから蜂起して王城を攻めるって可能性が捨てきれないんだよ」


 「スラムというのは誰が居るか分からず、身を隠すのには最適ですからね。そのうえ王都にだけ多いというのは確かに引っ掛かります。スラムの動向によっては逃げますか?」


 「少なくとも、その準備は常にしておいた方が良いのかもしれないわね。何も無かったというなら良いけれど、事が起こってからでは遅いわ」


 「特に皆の命がかかってるんだ、慎重に慎重を重ねるくらいで丁度良いよ。何かあってからじゃ遅すぎるからね。こういう時は事前に備えて対処するのが王道さ」


 「スラムの中にどれだけ入り込まれているか、どれだけ隣国と関わりのある者達が居るかで対処が変わる。とはいえ、私達の対処は逃げ一択だが……」


 「国と国との戦争なんて関わるべきじゃないよ。何より依頼されても困るし、請ける気にもならないしね。王国の戦争なら請けても良いけど、少し前に終わったから無いだろうし……」


 「この国に来たのは、他国を見聞する事と王太子からの依頼があったからだ。依頼の内容も、香辛料の事を聞き込む事であって、戦争に関われって事じゃないからなぁ……」



 当初からの目的通りに行動するのが1番良いだろう。途中で変えても意味が無いし、最悪逃げられなくなるかもしれない。なので、ダンジョン内はともかく、王都では慎重に行動しよう。


 3匹は魔豊蜂のミードを少し舐めていたら直ぐに寝てしまったようだ。その後、皆を【房中術】と【至天】でキメて帰ってこれなくした。今は椅子に座って【風魔法】を書き記している。


 身体強化をしながら書いているが、この世界では【風魔法】と【土魔法】は非常に使いやすい。その分威力が低かったり強力な魔法が無かったりするが、利便性と汎用性はとても高い。


 【風魔法】はどこでも一定の効果が出る為に扱いやすく、【土魔法】は土木工事や田畑を作るのに非常に便利だ。そもそもこの世界では、戦闘で魔法を使う事自体そこまで多くはない。


 通常は武器で戦い魔物を倒す。優秀な者は身体強化などを使って戦うのが一般的だ。魔法をメインにしてソロで戦う者が殆ど居ないのは、魔力が尽きれば殺されるだけなのが大きい。


 だからこそ、チームを組んで魔法を担当するか、魔法をサポートに使うかのどちらかだ。傭兵の中でもソロの者は極めて少ない、そのうえ魔法メインとなると自殺志願者だろう。


 下らない事をつらつらと考えながら書いていたら、眠たくなってきたな。明日の事もあるし、そろそろ寝るか。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界142日目>



 おはようございます。今日は草ダンジョンの攻略1日目です。案外、草ダンジョンも1日で踏破したりして……。それも良いかもしれないが、狙って出来るほどダンジョンは甘くないしな。


 とはいえ、浅い層は無視してドンドン進む事になるだろうから、案外攻略できてしまうかもしれない。香辛料を手に入れる為に、大量に傭兵が入っているみたいだし。……上手くいくか?。


 今日ダンジョンに行ってからだな。現地も見てないのに判断してもしょうがない。今は【風魔法】を書き記す時間だ。それから黙々と書き記していたら、3匹が起きる時間になった。



 「おはよう。ダリア、カエデ、マートル」


 「ニャ!」 「グルゥ!」 「ワン!」



 昨夜ミードを飲んでグッスリ寝たからか、今日は朝から元気いっぱいでテンション高いなー。足にジャレてくる3匹の前に水皿を置き、冷やした聖水を入れてやる。大人しく飲んでてくれ……。


 3匹は喉が渇いていたのか、結構急いで飲んでしまった。おかわりを催促する3匹の水皿に追加で入れてやると、皆が起きてきた。結局、3匹が起きてから殆ど進まなかったな。



 「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャー!」 「ガウッ!」 「ワン!」


 「何だか今日は朝から元気だね。……そういえば、昨日お酒飲んでから寝てたっけ。早めに寝たから元気いっぱいなのか、お酒飲んで寝たから元気いっぱいなのか……。どっちだろうね?」


 「どちらでも良いのでは? 偶々の可能性もありますし……それよりも、今日は風魔法なんですね。威力は低いですが、どこででも使えるという便利な魔法です……」


 「急に真剣な顔になったけど、何かあったの? ……成る程ね。私も知らなかったコツが書いてあるわね。ふ~ん……風魔法は使い方のコツが、他の魔法とはちょっと違うのね」


 「そうみたいだね。こういう小さくて細かい部分が私達とは違っていて、結果として主様との大きな差になってるんだろう。1つ1つ着実に覚えていくしかないよ」


 「それでも違いが分かるだけマシだろう。私なんて【念術】を学んでいるんだ。世の中に使える者が殆ど居ないから、手探りで1つずつ学んでいくしかない」


 「ある意味そっちの方がマシかもしれないよ? 既に使えると、知ってるだけに修正するのは大変だからね。魔力の直接操作も基本から学び直したけど、物凄く大変だったんだ」



 送風機と冷房の魔石を抜き、アイテムバッグに収納したら食堂へと行く。大銅貨13枚を支払って朝食を注文したら、テーブル席の椅子に座る。今日は直ぐにジャン達とリンデが来た。


 【空間把握】で調べても忘れ物は無し。朝食は……普通だ。という事は、昼食だけが香辛料の効いた料理だったらしいな。ずっと同じ様な料理が続いても飽きるだろうから、丁度良いか。


 朝食後、王都を出てダンジョンに向かう。南にある草ダンジョンだが、王都からは目と鼻の先にある。大体300メートルぐらいと言えば、その近さが分かってもらえると思う。


 入り口で登録証を見せ、石壁で囲まれた中に入る。既にそれなりの数の傭兵が居て、近くの店で準備を整えている者やら、今頃武器を確認して研いでもらっている者などが居る。


 ちゃんと準備してこいよ……。



 ▽▽▽▽▽


 0332終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨3枚

 大金貨19枚

 金貨66枚

 大銀貨141枚

 銀貨49枚

 大銅貨335枚

 銅貨2枚


 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 大海竜の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


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