表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
331/1948

0330




 夕食後はそれぞれの部屋に戻ってゆっくりする。俺達も部屋に戻ってゆっくりと過ごすのだが、俺は3匹の相手をしていた。スキンシップが足りてないのか、凄く絡んでくるんだよ。


 魔法陣を記すのを諦めて、現在3匹の御機嫌とりをしている。【楽豊】を使っているからか、とても楽しそうに3匹も遊んでいる様だ。恐らくだが、ストレスは緩和されているだろう。


 3匹が納得するまで遊んでやると、電池が切れて眠ってしまった。3匹を浄化して綺麗にしていると、いつも通りにベッドへ連れて行かれたので、【房中術】のみで全員を満足させる。


 椅子に座って一息吐くと、聖水を飲みながら朝の続きである魔法陣を記していく。朝は中途半端な終わり方をしたので、完成間近の物の続きから書き記す。部屋にはペンで書く音が響く。


 ある程度書くと今日は眠たくなってきたので、逆らわずに寝る。時間は幾らでもあるんだから、焦る必要は無い。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界141日目>



 おはようございます。今日は南にあるヴェゴ村に寄った後、東にある王都マルドーに行きます。草ダンジョンが目的だけど、香辛料狙いの傭兵が多そうなんだよな。絡まれそうだ……。


 どうにでもなる相手でしかないだろうが、3人の場合は万が一の可能性がある。暗殺組織みたいに、こっちに手を出してくるなら潰せばいいか。椅子に座って聖水の樽を取り出す。


 冷やした後、コップに入れてゆっくり飲む。いつもの浄化を終わらせたら、昨夜の続きである【水魔法】の魔法陣を記していく。そろそろ終わりそうなんだが、朝の内に終わるかな?。


 いつも通りに、身体強化をしながら黙々と書いていく。魔法陣を書き、注意事項を書き、コツを書き記す。高位魔法ほど、コツと言えるものは少なくなっていき地力が問われる。



 「おはよう。ダリア、カエデ、マートル」


 「ニャー」 「グル」 「ワン」



 3匹に冷やした聖水を出した後も、ひたすら黙々と書き記した。その御蔭か、皆が起きてくる前に【水魔法】を全て書く事が出来た。やれやれ、これで3つ目が終わったな……。


 【錬金魔法】や【練成魔法】の事を考えると先は長いが、とりあえず基本の魔法は全て書いてしまおう。つまり【属性魔法】と【浄化魔法】だ。其処から先は終わってから考えよう。



 「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャ~」 「ガゥ」 「ウォフ」


 「……ん? これで水魔法は終わりかい? ……ふんふん、成る程ね。アタシが知らない魔法が多いって事は、世の中に水魔法はあんまり知られてないって事かねぇ……」


 「確かにアルドが書いた水魔法を読んでいると、思っているよりも自分が知ってる魔法が少ないと感じますね。誰かは知っているのか、誰も知らないのかは分かりませんが……」


 「私も知らない水魔法があるわ。祖母はそれなりの魔法を隠していて、私達血縁のある者には教えてくれたのよ。でも、祖母から学んでいない魔法も沢山書かれているわね」


 「これだけの魔法陣とコツが世界に広がったら、大魔法使いも生まれるかもしれないね。……よくよく考えたら、私達はそんな連中よりも圧倒的な魔力を持ってるんだった……」


 「邪生の心臓をあれだけ食べたのだから、大魔法使いなど遥かに凌ぐだけの魔力を持っていてもおかしくないな。それに、闘気の量も比べ物にならないだろう」


 「そう考えると、僕達こそ魔法を学ばないといけないね。アルドが書き記してくれた物を読んで、使えるように修行しないと……。いや、使い熟せるようにならないと駄目だ」


 「ルーデル村に帰ったら、修行をさせるつもりだ。それまでは、ゆっくりしていても良いし、紙を読んで訓練していても良い。どこかの時点で集中して訓練はさせるよ」



 使えるだけでも全く違うからな。とある魔法が使えたというだけで生き残れる場合もあるんだ。魔法を覚える事は、当たり前だが無駄じゃない。使い熟せるかは別だが、使えるようにはする。


 魔法に関しては、ジャン、ミレイア、リンデの3人にも覚えさせる。あの3人も邪生の心臓を食べさせているので、並の魔力ではなくなっているからな。だからこそ、キッチリ教え込む。


 生活に魔法を取り入れるようになれば、自然と魔法を使い熟せるようになると思っている。高位魔法は地力が問われるが、その地力は初期魔法でも培う事は十分に可能だ。


 結局のところ、殆どの魔法にとって重要なのは魔力の使い方だ。つまり、魔力の直接行使であり、その極みに【魔術】がある。【魔法】を極めていくと、最後には【魔術】に行き着く。


 これが魔神に教わった、魔力というものの真理だ。ちなみに、【魔術】と同じ領域に【錬金術】と【練成術】がある。3つとも、魔力の直接行使で望む現象を起こす事に変わりは無い。


 そんな事を皆に教えているのだが、目が点になっている。何故そんなリアクションなのか聞いてみると、そこまで難しい事を俺がやっているとは思わなかったらしい。なんでだ……?。


 詳しく聞くと、俺が簡単そうにポンポンやっているので、まさか極みのような技術だと思わなかったそうだ。……俺ってそんなに簡単そうにやってたか? まあ、ポンポンと使ってたか。


 話を続けていてもしょうがないので、そろそろ食堂に行こう。送風機と冷房の魔石を抜いてアイテムバッグに収納する。最後に部屋を綺麗に浄化したら、ドアを閉めて食堂へと行く。


 食堂に行くと、ジャン達もリンデも起きてきていなかったので、ゆっくりと待つ事にした。聖水の樽を出し冷やして飲んでいると、ジャン達とリンデが同時に部屋から出てきた。


 俺はジャンとリンデが魔道具を回収してきたか【空間把握】を使って確認する。どうやら部屋には何も残っていない様だ。ついでに遠隔浄化しておき、大銅貨13枚を払って朝食にしよう。


 今日の予定を全員に話し、朝食を終えたら出発する。町を出て多少進んだら、全員が身体強化を使って一気に進む。ヴェゴの村にはあっさり着いたので、村の中に対して遠隔浄化を行う。


 村の酒場に寄り、ある程度の種類の保存食を大銀貨1枚分購入したら、東に向けて進んで行く。ヴェゴの村から王都への距離は遠くはないが時間が掛かるらしい。理由は間にある森だ。


 森の中を蛇行するように進んでいかねばならず、その所為で時間が掛かるらしい。こんな道があるのは、かつての古い時代において東の王都は別の国の領土だったんだそうな。


 商業国家マールの元々の都はギィズの町であり、マルドーではなかった。随分昔に東の国からマルドーの辺りを奪い、香辛料を占有した事で豊かな国になったという歴史がある。


 東の国バロッサは、元々マルドーの辺りを持っていた国の後継を主張し、今でもマルドーの辺りは自国の領地だと言い張っているらしい。後継だと言い張っているだけかよ、下らないな。



 「国同士の言い合いなんてそんなもんさ。自分達にとって都合が良いなら何でも言うよ。何故なら、奴等には恥という言葉が無いからね」


 「全くですね。そのうえマールが王都周辺を手に入れたのが250年ほど前で、バロッサという国ができたのが100年ほど前なんです。しかも、前の国を滅ぼして出来た国ですよ?」


 「前に在った国を否定しておいて後継を名乗るなんて、本当に恥を知らない国ね。村の酒場でさえ<蛮族国家>と言う筈よ。あまりにも意地汚い国だわ」


 「かつて様々な国を攻めて、多くの物や者を奪っていった国も<蛮族国家>と言われていたけどね。その国も言い掛かりをつけては、他国に略奪に行ってたんだよ」


 「という事は、場合によっては宣戦布告をして攻めてくる可能性がある訳か……。私達が居る間に無ければいいが、こればっかりは何とも言えないな」


 「バロッサという国が攻めてきたらどうするか、先に考えておいた方が良いかもしれないね。そうすれば、対応するのは楽だと思うし、心構えも出来ると思うんだ」


 「そうだな。……と言っても、攻めてきたら逃げるだけなんだよな。この国の為に戦ってやる義理も無いし、助けてやる気も無い。そもそも国のやる事であって、俺達のやる事じゃない」



 まあ、極々当たり前の事だ。



 ▽▽▽▽▽


 0330終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨3枚

 大金貨19枚

 金貨68枚

 大銀貨141枚

 銀貨49枚

 大銅貨386枚

 銅貨2枚


 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 大海竜の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ