表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
315/1948

0314




 書き記した物を全てアイテムバッグへ入れると、送風機と冷房の魔石を抜いて部屋を出る。1階には3人が既に居たので、皆で食堂へと行く。大銅貨13枚を払い朝食を注文した。


 テーブル席の椅子に座り雑談をしていると、朝食が運ばれてきたので食べる。朝食後、貴族街の門と王城への門を抜けて近衛の本部へ。訓練場に入ると、熱心な者は自主練をしていた。


 続々と近衛が集まってくるなか、王太子とライブルが来たので話しに行く。王太子に俺が知る浄化魔法の全てを書き記した紙を渡し写本を頼むと、2人は急いで王城へと戻っていった。


 2人は放っておいて、俺達は近衛への指導を始める。昨日に続き、まずはラジオ体操第一だ。それが終わったら、魔力と闘気を感じて動かす。それが出来るなら微弱な身体強化をさせる。


 やはり微弱な身体強化は難しいらしく、多くの者が上手くいかない。とはいえ、センスがある者というのも居るもので、数人が出来るようになると誰も文句も言わなくなる。


 ある程度は他者の魔力や闘気を感じ取れるようになったのか、出来ている以上は文句も言えない。後は焦らず少しずつ上達していけば、気付いた時には上手くなっているだろう。日々の努力を続けていく事が重要だ。


 俺は間違っている箇所を指摘しながら励ましていく。ここに居る者達はそもそもエリートだし、第五騎士団以外は実力を認められている。そこまでセンスが悪かったりはしない。


 昼になったので、訓練を止めて食堂に行くように言っておく。俺達は訓練場の隅に行き、昨日と同じ竜の肉だ。焼き場を作り魔鉄の焼き網を出したら、肉を出して【熟成】する。


 3匹の餌皿に生肉を入れてやると、一心不乱に貪っている。硬パンを出して柔らかくしたら好きに食べるように言い、俺は竜肉のサンドイッチを作る。上手く出来たら良いんだが……。


 硬パンを半分に切って野菜を挟んだら、魚醤を聖水で薄めて竜の肉を浸けたら焼いていく。ある程度焼いたら、薄めた魚醤に浸けてまた焼く。それを繰り返して焼き鳥のようにする。


 十分に焼けたら、パンに挟んで豪快にかぶりつく。……うん、美味い。魚醤の味より竜肉の旨味の方が遥かに強いのが、何とも言えないけど。流石は竜の肉と言うしかないなぁ……。



 「やっぱり竜の肉は美味しいね! 昨日も食べたけど、まったく飽きる気がしないよ。本当に美味しい。いつかは無くなってしまうと思うと、結構辛いものがあるけど……」


 「確かに。食べれば無くなる。当たり前の事とはいえ、いつかは無くなるんですよね……。十分に堪能しておかないといけません。次に食べられるのは、いつになるか分かりませんから」


 「この世に竜の肉よりも美味しい肉なんて、多分無いでしょう。食べられる内に堪能しておかないと、後悔した時には既に遅いわ。たっぷりと噛み締めておかないと……」



 皆で堪能していると、王太子とライブルがやって来た。何をしてたのか聞いてみると、文官と一緒になって必死に書き写していたらしい。手と指が痛いと言われたが、全員がスルーした。


 そんなこと言われても困るし、頼んできたのは王太子だ。俺の所為じゃない。そう言いながら王太子とライブルには、俺が食べたのと同じサンドイッチを作って出しておいた。


 2人とも魚醤は問題ないらしく、美味しそうに食べている。昼食後、2人は再び戻って写す作業の続きらしい。何でも今日中に終わらせて、後はゆっくりと増やしていくそうだ。


 午後からも午前と同じ様に、近衛に魔力と闘気の練習をさせる。段々と微弱な身体強化の練習をする者が増えていき、夕方には全体の3分の2が身体強化の練習をしていた。


 今日の指導も終え、食堂に行って夕食を食べる。大銅貨13枚を支払って夕食を注文したら、テーブル席の椅子に座り聖水の樽を出す。3匹の水皿に入れて飲ませてやり、自分も飲む。


 皆も欲しがったので、好きに飲むように言っておく。夕食後、部屋に戻って送風機と冷房に魔石をセットして起動し、昨日と同じ様にキンキンに冷やした聖水を冷房に入れた。やる事も無いので、少しゆっくりしよう。


 何も考えないで居ると、3匹が構って欲しそうに足に甘えてくる。なので、3匹に【楽豊】を使いながらボールで遊ぶ。途中からディルとフォルが加わって、楽しく遊んだ3匹は電池が切れてしまった。


 今日は【鋭覚】と【精気】で十二分に満足させておく。少しすると俺もウトウトしてきたので、逆らわずにさっさと寝よう。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界133日目>



 おはようございます。今日が近衛の指導をする最後の日です。結局ミレイアほどの才能のある奴は居なかったな。元第五騎士団で落ちこぼれだが、才能は非常に大きかったという事だ。


 置かれていた環境が悪かっただけで、伸ばしてやれば簡単に伸びていくほど優秀なんだよ。それが落ちこぼれとして埋もれていたっていうのも、どう受け止めるべきか少々困るところだ。



 「おはよう。ダリア、カエデ、マートル」


 「ニャン」 「ガルッ」 「ワン」



 3匹に聖水を出した後、何も考えずボーッとする。結構贅沢な時間の過ごし方だ。ある意味で時間の無駄使いだが、どうせ俺に寿命は無いんだから無駄に時間を使っても問題にはならない。



 「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャー」 「グルゥ」 「ワン!」


 「今日で指導も終わりだね。それなりに上手くなった奴も僅かだけど居るよ。ただ、当たり前の事だけど、指導が終わってからどれだけ真面目に練習するのかね?」


 「私達の仕事は教えるまでで終わりですから、後をどうするかは私達の考える事ではありませんよ。練習する者はするでしょうし、しない者はしないでしょう。所詮そんなものです」



 送風機と冷房から魔石を抜いたら部屋を出る。1階には3人が既に居てなにやら雑談をしていたので、声を掛けてから食堂へ行く。大銅貨13枚を支払い、朝食を食べたら店を出る。


 食料店に行き、大銀貨1枚分の硬パンと銀貨1枚分の野菜を購入した。その後、店を出て近衛の本部へと歩く。貴族街の門を抜け、王城への門を抜けたら訓練場へ入っていく。


 昨日と同じく自主練する者達は居たので少し指導をしておこう、暇だし。全員が集まる頃に王太子とライブルが来て、昨日渡した浄化魔法の書かれた紙を全て返してきた。どうやら終わった様だ。


 紙をアイテムバッグに入れて、ラジオ体操第一から始める。十分に体が解れたら、訓練と指導を行っていく。ほぼ全員が微弱な身体強化を頑張っているが、4日でここまで来れたら十分だろう。


 一部の奴は出来ないのでは無く、やる気が無いので放っておくが、残りの連中は真面目に練習をしている。集中して指導を続けていたら昼食の時間になっていたので、一旦解散にして昼食だ。


 今日の昼で竜の肉は完全に終了した。大海竜と海蛇竜は相当大きかった筈なんだが、これだけの人数で食べると無くなるのも早い。仕方がない事だが、皆がガッカリしているのが分かる。


 昼からも指導を続け、夕方になったので終わりとなった。王太子から白金貨1枚を受け取り、ライブルと共に傭兵ギルドへと行く。傭兵ギルドでライブルが依頼をし、俺達が請ける。


 報酬は金貨1枚だった。マールに行って噂などを聞いてくるだけで金貨か……。香辛料の問題は簡単には解決しないと見ているのかもしれないな。ライブルとはギルドで別れ食堂へと行く。


 大銅貨13枚を支払い夕食を食べたら宿へと戻る。明日はルーデル村へと戻る事をジャンとミレイアとリンデに伝えておき、ラーファンさんには明日、宿を出る事を説明しておいた。


 返金は1日分だけだから要らないと言って部屋に戻る。送風機と冷房に魔石を入れて起動したら、井戸から水を汲んで部屋に戻り聖水にしておく。3匹を撫でたりしながらゆっくりしよう。


 【心静】を使うと、3匹は直ぐに電池が切れてしまった。急かされる様に連れて行かれたので、【精気】のみで皆の気が済むまで相手をし続けた結果、大満足して全員が撃沈している。


 明日からはルーデル村への移動だ。そろそろ寝ておくか。今日も1日お疲れ様でした。



 ▽▽▽▽▽


 0314終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨3枚

 大金貨19枚

 金貨68枚

 大銀貨148枚

 銀貨52枚

 大銅貨247枚

 銅貨2枚


 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 大海竜の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 強打猪の革のズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ