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0304




 「リンデか……。陛下はどうであった? そなたの母は何の問題も無かったであろうが、陛下が最近しつこくてな。妹2人が嫁いで居ないからか、余計にそなたに会いたいようなのだ」


 「王子殿下も深い溜息を吐いておられました。あれが我が国の王なのかと……せめてもう少し立派な姿を見せてもらいたい。そう嘆いておられましたね」


 「弟の言い分も最もだ。娘を愛するのは構わぬが、恋しがるのは違うであろうに。更に言えば、最近その態度を隠そうともせぬ。我が国の王だという自覚を、今一度持って頂きたい」



 大変なんだなぁ……。とはいえ、王が腑抜けになっても王太子が隠居を迫らないという事は、優秀な王だという証明になるだろうな。もしかしたらワザとそんな態度をとっているのか?。


 こんなところで、しかも鍛冶師が居るのに話している。そのうえ、誰も苦言を呈したり止めようとしていない。ワザと情報を流すって事なのか、それとも別に何かあるのか。


 玉座で漏らしても優秀な王に変わりはないか……。まあ、色々大変なんだろうな。俺達には関わりの無い事だし、関わる気も無い事だ。仕事も終わったし、そろそろ帰りたいんだが……。


 そう思っていると、ライブルが今日の仕事の代金として大金貨1枚を持って来た。大金貨貰うような仕事じゃないが、貰えるものは貰っとく。どうせ引っ込められないだろうし。


 その後、俺達は来た時と同じ様に馬車に乗り、宿まで送られた。宿の前で降りた後、食堂に行き大銅貨11枚を支払って注文をする。テーブル席に座り浄水を飲みながら話す。


 ダナ達は王城の中で、第二王妃を始めとした女性達との会談だったらしい。その中で何度も美容に関する質問が飛んできたので、「不老長寿だから」で誤魔化してきたそうだ。


 大変だったろう。女性の美への執念は恐ろし過ぎるからな。リンデは若さをアピールする事で凌いだらしい。ダナ、シュラ、アルメア、リンデは疲れ切った顔をしている。


 それでも漏らさなかった事には、本当にお疲れ様としか言い様がない。ゆっくり昼食を食べた後は昼寝でもするといい。今日は休みだし、誰も文句は言わないからさ。


 昼食後、宿の部屋に戻り送風機と冷房に魔石をセットして起動する。残っていた水飴と生姜で、<冷やしあめ>を作ったら小樽に詰めてテーブルの上に置く。


 皆に好きに飲むように言い、冷やしてコップに入れたら椅子に座ってゆっくり休む。


 今日のアレは、アホの鍛冶師を炙り出す事も含まれていたな。となると、まだ掃除は完了してないのか?。


 この国に長きに渡って浸透してきた連中だ。そう簡単には全てを掃除する事は出来ないだろうし、地下に潜られると追えなくなる可能性もある。面倒極まりない、クソみたいな奴等だな。


 そんな事を考えていると、ダナ達3人は寝るらしくベッドに寝転んだ。なので、寝る前に【至天】を使ったディープキスでキメておいた。さーて、俺は午後から何をしようかな?。


 考えているとメル、ディル、フォルの3人から、宿の中庭で練習するので見ていてほしいと頼まれた。暇だったので了承し、皆で中庭に行こうと1階に下りると丁度ジャン達が居た。


 何でも、今から昼食を食べに隣の食堂に行くらしい。呆れながら見送った後、中庭に出て練習を開始する。俺は3人の指導をしながら、【心静】と【集中】を3人に使う。


 30分ほどで、3人は自分の練習に集中できるようになったので解除する。その後は、細かい指導をしたり宿を浄化したりして過ごした。夕方になったので、練習を終えて部屋へと戻る。


 ベッドに居た3人は既に起きていて、椅子に座って雑談をしていた。<冷やしあめ>の小樽は既に空になっていたので、浄化してアイテムバッグに仕舞っておく。


 3人に隣の食堂に行く事を話して皆で部屋を出ると、4人の傭兵が宿の入り口でラーファンさんと押し問答をして……もう1人後ろに居るが、アイツは新しいギルマスじゃないか!?。


 4人の傭兵と後ろに居るギルドマスターを見ていると、4人の傭兵が俺を指差し「アイツが人殺しだ!」と叫んだ。何言ってんだ、コイツ等?。



 「俺を人殺しと言うお前達はいったい何だ? なぜ勝手に人を犯罪者扱いしている?」


 「ウルサイ! お前が<ゴールドフラッグ>のリーダーを殺害して逃げたという事は分かっている! 朝方に逃げるお前を俺達4人は見たんだ、大人しくしろ!」


 「そうだ!! ここにはギルドマスターも居るんだ! オマエはもう逃げられないぞ、人殺しの罪で処刑される!」


 「「そうだ! お前なんぞ死ね!!」」


 「アホがいちいち五月蝿いが、そこに居るギルドマスターとやらも同じか? 俺が良く知らん奴を殺したと、そう思っているんだな?」


 「この者達が見たと言っている! ならば事実だろう。この者達は<ゴールドフラッグ>のメンバーだった者達だからな!」


 「お前達にもう1度だけ聞いてやる。本当に俺を犯罪者扱いするんだな?」


 「例え不老長寿と言えど、犯罪は犯罪だ! ギルドマスターには犯罪を犯した傭兵を捕縛し、裁く権利がある!!」


 「「「「そうだ!! そうだ!!」」」」


 「俺は今日の朝から、王太子殿下と近衛騎士団長からの依頼で近衛の本部まで行っていたんだよ。つまり、朝から王太子殿下と一緒に居た訳だ。……どういう事か分かるな?」


 「「「「「………」」」」」


 「お前等の事は王太子殿下と近衛騎士団長に言っておこう。特に傭兵ギルドのギルドマスターは2代続けて嘘吐きのクズだとな。良かったな、お前らの御蔭でギルドの名は地に堕ちる」


 「「「「「!?!?!?」」」」」



 その瞬間4人の傭兵は脱兎の如く逃げ出した。ギルドマスターの女は呆然としているが、今さら無かった事になど出来る筈が無い。だからこそ、俺は更なる追撃を行う。それは……。



 「また王都のギルドは不祥事か? お前も帝国の間者なのか? 違うなら違うと証明しないといけないよなぁ……何が言いたいか分かるな?」


 「ば、賠償……ですか? そ、それとも……私の、く……首ですか?」


 「あのゴミどもを指名手配して処分するんだよ!!! そんな事も分からないのか、クズが!! さっさとギルドに帰ってやれ!!!」


 「は、は! はいっ!!!」



 新しいギルドマスターは慌てて走り去って行った。皆は怒りよりも、あんなクズどもの言い分を鵜呑みにした事に呆れている。クズは口だけは得意だから、同じレベルの奴は騙せるんだ。


 そう言うと、皆は激しく頷いて納得していた。そういうアホは何処にでも居るし、まるで不快な虫のように際限なく湧いてくる。その言葉にも激しく頷いているなー……ラーファンさんも。


 食堂に行く筈だったんだが、あんなアホどもに邪魔された所為で余計な時間を消費した。さっさと食堂に移動しようと思ったら、部屋からリンデが出てきたので一緒に連れて行く。


 食堂に行き大銅貨11枚を支払って夕食を注文したら、テーブル席に座る。浄水の小樽を出して冷やしたら、コップに入れて飲みながら先程の出来事をリンデに話す。


 リンデも皆と同じ様に呆れていた。俺が朝から王太子と一緒だった事を知っていれば呆れるのは当然の事だろう。夕食を待っているとジャンとミレイアが食堂にやってきた。


 大銅貨2枚を支払い2人の分の夕食も注文する。2人には明日ダンジョンに行く事を伝えると、洞窟の攻略は今は無理ですと言ってきた。なので、明日は全員で攻略だと説明しておく。


 夕食を食べながら、今日は早めに休むように言っておいた。リンデはともかく、お猿さん達が話を聞く可能性は高くない。しかし言っておいた以上、明日は無理矢理にでも連れて行く。


 夕食後、部屋に戻ってゆっくりとする。3匹を撫でたり、ブラシを掛けたり、浄化したりしていると逆らう事なく3匹はあっさりと寝てしまった。


 昨夜が無かった3人が猛烈な勢いで襲い掛かってきたが、【房中術】と【喜昇】で撃沈させる。その後、残る2人も撃沈させてから、椅子に座って浄水を飲む。


 部屋の浄化も済ませてゆっくり休んでいると、俺も眠たくなってきたのでそろそろ寝よう。それじゃあ、おやすみなさい。



 ▽▽▽▽▽


 0304終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨2枚

 大金貨19枚

 金貨71枚

 大銀貨153枚

 銀貨49枚

 大銅貨181枚

 銅貨2枚


 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 二角の角の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


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