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0302




 <異世界128日目>



 おはようございます。今日は武器の作り方講座の日です。……微妙に違うか。まあ、鍛冶師どもが学べるかどうかは分からないが、こっちは教えるだけでいい。それ以上は仕事じゃない。



 「おはよう、アルメア」


 「おはようございます。主様」



 アルメアは周りを見渡した後、恭しく俺に挨拶しディープキスをしてきた。なので、俺からは【極幸】を使ったディープキスをお返ししておいた。ベッドに倒れたが大丈夫だろう。


 幸せにキマって帰ってこないアルメアは放っておいて、浄水を冷やして飲んでいると3匹が起きてきた。挨拶した後、水皿に冷やした浄水を入れてやると直ぐに飲み始める。


 美味しそうに浄水を飲む3匹を見ながら、朝のゆったりした時間を過ごす。3匹は浄水を飲み終わった後に引っ張ってくるので、床に座った途端に甘えてきた。


 体を擦り付けてきたり、胡坐の中に無理矢理入ってきたり。やりたい放題をしてくれているが、甘える気持ちを持て余しているように見える。色々悩んだが、浄化して技を使う事にした。


 俺は【楽豊】を3匹に使いながら、撫でてやったり抱き締めてやったりする。どうやら3匹の持て余していた感情はかなり満足してきたらしい。それでも楽しいのか甘え続けている。



 「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャ~ン」 「ガルゥ~」 「ウォフ」


 「何だか3匹とも、嬉しそうで楽しそうな感じだね? ……アルド、まさか技を使ったんじゃないだろうね? 3匹には強烈過ぎると思うんだけど」


 「とはいえ、3匹とも感情を持て余していてなぁ……。皆に分かりやすく言うと、ずっと解消されないモヤモヤが続くと思えばいい。大変なのが分かるだろう?」


 「それは……大変ですね。抱いてもらえる私達でさえ持て余すことはあるんです。前にメルが言っていましたね、私達の方がマシだと」


 「そうよ。その私達でも大変なんだから、技を使ってでも解消してあげるべきだと思うわ。3匹には”同族”のオスは居ないのだし、3匹が抱かれたいと思うオスが居るのかしら?」


 「………」 「………」 「………」


 「3匹も悩んで困ってるね。極めて頭が良くて賢くなっている3匹だから、かつての種族のオスは獣にしか見えないのかもしれない。責任を持って、最後まで一緒に生きてあげよう」


 「そうだな。3匹も元々の生き方なんて出来ないだろう。3匹をこうした責任はアルドにあるし、止めなかった私達にもあると思う。一緒に生きていくのが1番だ」


 「僕もそう思うよ。今さら離れ離れにされても辛いだけだろうしね。皆と一緒に居れば寂しくないし、3匹も離れる気なんて欠片も無さそうだよ」


 「ニャ!」 「ガウ!」 「ワン!」



 まあ、3匹が居たいだけ居ればいいと思うし、何か違うと思ったら離れればいいだけだ。そこは強制しないし自由にしていいと思う。俺は3匹の意思を尊重するし、束縛する気は無い。


 朝からする話でも無かったな。俺達は部屋を出て1階に下りる。リンデは既に居たが、お猿さん達が居ない。仕方なく食堂に行くと、ジャンとミレイアは既に朝食を食べていた。


 大銅貨11枚を支払い朝食を頼んでから、テーブル席に座る。朝食が来たので食べ終わった2人の話しを聞く。何でも、【房中術】をミレイアも少し使えるようになったらしい。


 その為、気絶しては起きてヤり、気絶しては起きてヤる。そんな事を繰り返していたら朝になり、昨日夕食を食べていなかった事を思い出した。それで朝早くに食べに来たらしい。


 ジャンとミレイア以外の皆が、この2人をお猿さん認定した瞬間だった。2人に今日の予定を伝え、好きにしていいと伝えると部屋に戻ると言い出す。……もちろんミレイアが、だ。


 ただ、そんなミレイアに結局は付き合ってるジャンは、十分に同じ穴の狢だと思うぞ? 俺達からすれば、同じお猿さんにしか見えない。お前本当にミレイアを止めてるのか? って事だ。


 まあ、言っても仕方がないので、あの2人は放っておこう。<割れ鍋に閉じ蓋>って言うし。決定的な一線は多分超えないだろう。俺達は宿に戻り、1階のテーブル席で待つ事にした。


 30分ほどすると宿の前に2台の馬車が止まり、それぞれの中から第二王妃とライブルが出てきた。リンデ、ダナ、シュラ、アルメアは第二王妃の馬車に乗る。


 こちらは俺、メル、ディル、フォル、3匹が乗った。ジャンとミレイアが居ないからか、前回のすし詰めに比べればマシだ。前は仕方がないとは言え、本当に酷かったからな。


 ライブルが妙な顔をしているので見ると、足元でマートルが遊んでいる。何で妙な顔をしているのかと思ったら、ライブルの足に乗って遊んでいるらしい。足を玩具にされてる感じか。


 一応謝罪したが、ライブルも別に嫌がっている訳ではない様だ。聞いてみると、昔から生き物に好かれる事は多くなかったらしく戸惑っているらしい。まあ、分からなくもないな。


 俺も生き物に好かれるタイプじゃなかった。そんな事を話していると無事に近衛の本部に到着したようだ。武器を作ったりするので、直ぐに取り押さえられる場所にする必要がある。


 その為、近衛の本部に決まったらしい。「当たり前の事なので、気にしていない」とハッキリ言っておく。刃物の事を王城内で行う訳がない、そんな事は当たり前の事だ。


 訓練場には幾つもの木箱が見える。あの中に鉄が入っているのかな? インゴットで入っているとは思えないんだが……まさか鉄鉱石のままで入っているのか? 後で確認しとこう。



 「どうしたの? なんだか木箱をジッと見てるけど……。あの木箱に何かあるようには、僕には見えないよ」


 「いや、特に何かあると言う訳じゃないんだ。あの木箱の中に鉄が入ってるんだろうけど、どういう形で入っているのか気になってな」


 「どういう形って……。どういう形で入っているのかしら? アルドが作るインゴットとかいう形? それとも鉄鉱石のまま? それによっては変わってくるんじゃ……」


 「ああ、メルの言う通りだ。俺はどういう風に鉄が精錬されているかを知らないんだよな。炉と言っても様々な炉がある。<たたら>があれば<反射炉>もあるし<高炉>もある」


 「炉というのは金属を溶かす物だった筈だが、それ1つとっても種類が沢山あるんだな。ただ、アルドのやり方は【錬金魔法】や【練成魔法】を使うのだが、問題ないのだろうか……」



 周りに人が沢山居て、その中にはこちらを興味深そうに見ている者も居る。流石に前回の帝国の間者のように喧嘩を売ってくる者はいない。それでも妙な視線は感じるが……。


 王太子が現れて、これから俺が剣などを作る事を説明する。俺が王太子に呼ばれて前に出ると、近衛の数人が重そうに木箱を運んできた。木箱が開くと、形が歪な塊が複数見える。



 「その鉄で作ってもらうのだが大丈夫かな? 木は今運んで来ているので少し待ってくれ。他に必要な物があれば申し出てほしい」


 「他に必要な物ねぇ……。炭が要るんだが、それは持って来ている。他には……特に無いと思う。それよりもグラディウス以外に何を作ればいいのか、種類ぐらいは決めておいてくれ」



 まずは質の良くない鉄の塊から、鉄を【抽出】して設置されたテーブルの上に乗せていく。どんどんと純鉄に限りなく近い鉄を量産していき、ある程度の鉄を【融合】で1つにする。



 「それは何をしているのだ? 鉄が小さな塊になっていき、それを一纏めにしている様だが……」


 「この用意された鉄なんだが、ハッキリ言って質が悪い。不純物も多いし碌な物じゃない。こんな鉄で武具を作るから質の悪い武器しか出来ないんだ。だから鉄の純度を上げている」


 「鉄の質が悪い……と。つまり鉄鉱石から鉄にするのが上手くいっていないと、そういう事ですかな?」


 「どんな炉を使っているかとか詳しい事は知らないので何ともいえないし、そこは隠さなきゃいけない部分だろうから口は出さない。ただ、鉄の純度を上げる必要はある」



 そうやって喋りながらも次々に鉄を精錬していく。5キロのインゴットを作っていき、最終的に23本出来た。不純物の中にはニッケルとか色々あったんだが……どうしよう?。



 ▽▽▽▽▽


 0302終了時点


 大白金貨3枚

 白金貨2枚

 大金貨18枚

 金貨71枚

 大銀貨153枚

 銀貨49枚

 大銅貨205枚

 銅貨2枚


 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 二角の角の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


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