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0274




 随分と部屋が涼しいな。体感温度で18度くらいだろうか? 俺にとっては何の問題も無く、女性陣にとっても寒い温度ではないらしい。これぐらいが1番良いとまで言われた。


 まあ、窓を開けて外気を入れれば調節は幾らでも出来る。なので冷えすぎても良いんだが、丁度良いぐらいを維持できるなら、それに越した事は無い。


 部屋を一気に冷やすには、冷房に凍る寸前の水を入れるのは正解らしい。正確には乾燥機に入れるのだが、乾燥機として使う事は無いだろうなぁ……2つともくっ付けてるし。


 強制的に冷たい水を乾燥させて空気を冷やし、凝水機で湿気を集めて水に戻す。以下、魔力が続く限り無限ループという魔道具だが、俺の予想以上に成功だったと自信を持って言える。



 「この魔道具がある御蔭で、暑い時期を楽に過ごせるよ。アタシは本当に暑いのが苦手でね。寒いのは何枚も重ね着すれば済むんだけど、暑いのは裸以上にはなれないからさ」


 「まあ、そうですね。後は水浴びしたり、【風魔法】を使って涼んだり。水浴びはともかく、【風魔法】は眠っている間は使えませんし……」


 「アルドが作ってくれた送風機は、眠っている間も風を起こし続けてくれるもの。アレだけでも、今までよりは随分楽だし涼しいわ」


 「確かに、アレだけでも十分だとは思うけど……。冷房の涼しさを知ったら戻れる気がしないね。これだけ涼しく快適に過ごせた火の季節は、今まで無かったんじゃないかな」


 「そもそも火の季節は暑いものだし、その事は今も変わってはいない。当たり前の事だが、夜も暑いのは耐え難いからな。特に暑くて眠れないのが1番辛い」


 「体力が回復しないうえ寝不足になるから、次の日のコンディションは最悪なんだよな。日中はもっと暑くて寝られる訳が無いし、次の日も熱帯夜だと悪夢だ」



 エアコンが壊れた日の地獄は本当に洒落にならない。筆舌に尽くし難いとは正にあの事だろう。そんな経験が無いと言う人は幸運な人だと思う。その幸運に感謝した方が良い。


 遊んでやっていた2匹が眠って直ぐ、俺はベッドへと連れて行かれた。【房中術】と【鋭覚】を使い、丁寧に優しく満足させておく。撃沈した皆を浄化して綺麗にしたら、寝転がる。


 目を瞑り意識を集中して【空間把握】を使うと、ある部屋からララが連れ出されるのが見えた。……アイツ、また男の娘が居る部屋に行ってたのかよ。いい加減、金が無くなるぞ?。


 ララを連れ去って行った奴等は、とある民家へと入っていった。ララは薬か何かで眠らされたらしい。俺は隠密の3つの技を使って追跡しているが、相手に発見されてはいない。



 「この女が標的のチームメンバーか……。愚かなほどに隙だらけな奴だな。それともお前の外面が優秀なだけか?」


 「外面という言い方は失礼ですね。……こう見えても、お前より上の幹部なんだがな? 口の利き方には気をつけろよ、下っ端?」


 「「「!!!」」」



 男の娘エルフが殺気と殺意を出したが、随分とショボイな。この程度の実力しかない奴が幹部なのか? こいつら多分<黒蛇>の奴等なんだろうけど、大した組織じゃなさそうだ。



 「申し訳ありません。この者どもには後で体に叩き込んでおきます。この女を使って誘き出す計画ですが、北の分岐路の辺りでいかがでしょうか?」


 「良いんじゃないの? それにしても、我等が本拠地で内紛とはね。大神殿長の座がそこまで欲しいのか、それとも好き勝手にしたいだけなのか……」


 「どちらであろうとも我等に関係はありません。我等は誰が上に立とうと、仕事を粛々と熟すだけでございます。今回は神官長より、領都の神殿の切り崩しをせよとの事ですので……」


 「ああ、それは分かってるさ。とはいえ、ボスは腹立たしいだろうと思ってね。ボスは子供の頃に散々”可愛がられた”からねぇ、あのクソに。縊り殺してやりたいだろうさ」


 「それは存じておりますが、ボスは私情を挟まない方でございます。だからこそ、先代様が喜んで後を託されたのですから」


 「それは当然分かっている。だが、感情というのはままならないものだよ? ボスは良く抑えている。僕ならとっくに殺しているね」


 「神官長は目に余るほど酷い者ですからね……。とはいえ、我等に殺害命令が下らぬ以上はどうする事もできません。大神殿長もご存知の筈ですが、あの方は我等を1度も……」


 「僕達なんて使われない方が良いんだよ。<黒蛇>を使わない大神殿長は、むしろ真っ当で正しい方さ。孤児院出身の僕達が始めた裏の組織……いつか要らなくなる時が来る筈だ」


 「出来得るなら、我々が生きている間に来てほしいものですが……。難しいのでしょうね。我等<黒蛇>が出来たのが、今から30年ほど前でしたか?」


 「そうだよ。あの頃は先代も僕も若くてね、色々な連中から”可愛いがられて”いたよ。まあ、殆どの奴等は僕達が殺してやったけどね。残りは他の奴に殺されたよ」


 「このまま話をお聞きしていたいのですが、我等はそろそろこの女を連れていきます。分岐路の近くの森に身を隠せそうな洞窟がありましたので」


 「成る程。ああ、最後に1つ。この村には不老長寿が6人居る。その連中はこの女のチームメンバーと懇意だ。もし見つかったら、ほぼ間違いなく殺される。だから絶対に見つかるな」


 「「「「ハッ!」」」」



 俺はその瞬間【衝気】を全力で使い、中の5人を気絶させる。その後、雑魚と思われる3人を始末してアイテムバッグに収納したら、男の娘エルフと隊長っぽい奴に手枷と足枷を嵌める。


 ララを担いで宿に向かい、アレ用の部屋にララを突っ込む。その後、引き返して男の娘エルフと隊長っぽい奴を担いで村を出る。分岐路まで行ったら【空間把握】で洞窟を探す。


 直ぐに見つかったので、その中に入り2人を地面に放り捨てたら蹴り起こす。【光球】を使い辺りを照らした後、穴を掘り始末した奴等を捨てて【浄炎】で燃やして【粉砕】する。


 自分達の末路を理解したのだろう、何とかして逃げようと目がキョロキョロ動いている。視線を彷徨わせている内に、男の娘エルフは俺が誰なのか気付いたらしい。諦めた表情になった。



 「無駄だ、逃げられない。さっき言った不老長寿の1人がコイツだ。何が起こったのか分からないけど、既に相手に命を握られてる」


 「何を言われるんですか!? 我等の掟は最後まで諦めないことでしょう! それを先代である初代様と、貴方がたで決めた筈だ。なら私は最後まで抗って見せる!」



 何か目の前で犯罪者がコントをやってるな? 何を勘違いしてるのか知らないが、所詮お前等はどこまでいっても犯罪者でしかない。正義のヒーロー気取りか? バカバカしい。


 俺は隊長っぽい奴の右足の指を全て切り落とし、【浄炎】で切り口を焼いた。ギャーギャー五月蝿いが知った事ではない。右足の指を穴に放り込んだら、【浄炎】で燃やす。



 「おいおい、コイツは何を気絶しているんだ? 最後まで抗って見せるんだろうに。もっと頑張れよ、”犯罪者”。自分達が正義か何かだと勘違いでもしてたのか? ん?」



 俺はあまりの痛みで気絶した、隊長っぽい奴を蹴り起こして喋りかける。自分の右足の指が無いのを理解したのか、急に泣き始めたので呆れ返ってしまった。何なんだコイツは?。


 男の娘エルフと隊長っぽい奴に【白痴】を使い、嘘が吐けないようにしておく。右足の指を斬り落としてやったので流石に観念しただろう。してなきゃ殺せばいいな。



 「お前等は死ぬ覚悟も無く、犯罪を犯してるのか? さっきも何を勘違いしているのか、正義のヒーロー気取りだったしな。<黒蛇>というのはヒーローごっこの組織なのか?」


 「………ふぅ。そう言われても仕方がないんだろうね。貴方が言う通り、やっている事はただの犯罪だ。<黒蛇>は、身内と言える孤児院出身者で構成されているんだよ」


 「さっきお前等が一軒家の中で話していた事は全て聞いていた。おっと、どうやってとかは聞くなよ。ついついポロッと口から漏れたら、お前等も殺す事になるからな」



 2人は怯えた表情でコクコクと頷いた。



 ▽▽▽▽▽


 0274終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 大金貨18枚

 金貨67枚

 大銀貨120枚

 銀貨53枚

 大銅貨149枚

 銅貨2枚


 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 二角の角の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


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