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 昨日と同じく、防具を作るのはキャンプ地に戻ってからだ。なので、処理と収納を終えたら先へと進む。まだ昨日の場所まで辿り着けてはいない。それなりに戦闘もあるので……!?。



 「左前方からソードグリズリー2。右後方からレッドパンサー1。ソードグリズリーはミレイアとリンデ、レッドパンサーはディル。残りはサポート」


 「「「「「了解」」」」」 「ニャ~」 「ガゥ~」


 「「「了解」」」



 まあ、2匹はやる事が無いしな。返事が適当になってもしょうがない。今回のソードグリズリーで素材狩りは終わりだな。それと、ディルが狩るレッドパンサーで強制依頼のノルマは達成となるだろう。


 ……おいおい、無茶苦茶な事をするなぁ。ディルは接近する時に【念動】を使い、一瞬レッドパンサーの動きを止めた。その一瞬で首を斬り落として終わらせてしまった。上手くなったな、本当。


 ジャンはビックリして固まっている。傍から見れば一瞬でレッドパンサーが殺されたように見えるからだろう。種明かしをしてやる気は無いが、ああいう戦いもあるんだと理解出来ただろう。


 他人の戦いを見る事は決して無駄じゃない。見たものを自分に取り込めるかは別にして、見て学ぶ事は凄く大事な事だ。少しでも役に立てば良いんだが、身につくかは本人次第だからな。


 【念動】はともかく、足運びや体捌き、魔力や闘気の動かし方。他人の戦いには様々な情報が溢れている。それをどれだけ自分に取り込めるか……見るのも鍛錬の1つと言えるだろう。


 ミレイアとリンデは昨日も戦っているので慣れたものだ。ミレイアなんて身体強化と武器強化を使い一気に接近して、枝の部分をピッケルのように使って頭に振り下ろしていた。


 ソードグリズリーの頭蓋骨を貫通して脳にまで達した後に、引いて切り裂く事までしている。確実に息の根を止めておくのは大事な事だ。人間種に比べて生命力が格段に強いのが魔物だからな。


 リンデも身体強化と武器強化を使って一気に接近し、首から上を唐竹割りにしていた。笹穂槍なので斬る事はしやすい形だが、思っていたよりも上手く使い熟している。


 2人が倒したソードグリズリーの処理と収納を終わらせて先へと進む。昨日引き返した場所は直ぐ近くだ。そろそろ身体強化を止めてゆっくり歩いて行こう。そう言うと3人はホッとしていた。


 まだ身体強化をずっと続けられるほどの魔力と闘気が無いからだろう。スマッシュボーアの心臓はあるが、あれは昼飯だしな。早く食べても遅く食べても効果は多分変わらない。


 前に邪生が沢山出た所為で、ディルはお腹いっぱいになってしまったからな。新人の3人は、流石に満腹状態では戦わせられない。そんな状態では間違いなく殺されるだろう。



 「やっと、昨日の場所に到着かい。予想以上に昨日は進んでたんだね。ここからだと頂上まで行けるかもしれないけど……まあ、行く意味が無いか」


 「頂上まで行ったら、強力な邪生が居る。と言うならまだしも、行ったところでただの登頂ですからね。私達は山登りがしたい訳ではありません、邪生を探しに来たんです!」


 「なかなか見つからないけど、ここからかしらね? 流石に私達は邪生を沢山食べてきたからか、効果が少なくなってるわ。色は綺麗になってるから良いのだけれど……」


 「新人の強化の為に、多く食べさせてるからしょうがないよ。私達はいつでも食べられると言えるし、ここまで来たら急ぐ必要も減っているしね」


 「それよりも、増えた魔力と闘気と念力を使い熟せるようにならないと……。もしかしたら、使い熟せないから効果が殆ど無いのかもしれない」


 「ああ……。与えられた力を、自分の血肉として取り込めていないって事か。そういう事はあるのかもしれないな。どちらにしても、使い熟せるように鍛錬はさせるけどね」



 新人3人には周囲の警戒をさせている。【気配察知】は使えないが、目視での警戒は傭兵の基本らしいのでやらせておく。その内3人にも【気配察知】は教えるが、今はまだ早い。



 「右からゴブリン4、左からオーク3。ゴブリンはダリアとカエデ。オークはジャンとミレイアとリンデで1体ずつ。残りはサポート」


 「「「「「了解」」」」」 「ニャー!」 「グルゥ!」


 「「「了解」」」



 あーあー……。喜び勇んで2匹はゴブリンに突撃し、そして蹂躙し始めた。カエデは足を噛んで振り回し、他のゴブリンに叩き付けている。ダリアは相変わらず、目を切り裂いているな。


 あっと言う間にゴブリンが蹂躙されて遊び道具みたいになってるぞ。あれはちょっと可哀想過ぎる。2匹とも遊ばずに止めを刺してやりなさい、オモチャ扱いは流石にイジメと変わらないぞ?。


 ダリアもカエデも首を切り裂いて終わらせた。最初からそうしてほしかったんだが、ストレスが溜まってたのかな? 最近あまり遊んでやってないし、戦闘もさせてなかったな……。


 ゴブリンとオークを処理して収納したら先へと進む。2匹はさっきの戦闘の興奮が冷めないのか遊びながら進んでいるが、これで警戒も怠っていないのだから本当に優秀だよ。



 「左前方からオーク6。右からコボルト7、その後ろからイエローボアの邪生1。オークは3人に任せる。コボルトはダリアとカエデ。残りはサポート」


 「「「「「了解」」」」」 「ニャー!」 「ガアッ!」


 「「「了解」」」



 俺は遠隔でイエローボアの邪生を浄化する。既に範囲に入っているので動く必要すら無い。さっさと安らかに送ったら素早く取りに行く。イエローボアの死体を取って来たので処理を始めよう。


 血抜きをしながら2匹を見てみると、ダリアは目を切り裂いたコボルトの首を噛み千切っていた。カエデは爪で切り裂いて首を飛ばしている。血だらけなのに楽しそうだね、君達。


 3人の方は微妙に苦戦しているようだ。オーク6体の連携が結構上手く、攻撃をし始めるタイミングを上手く潰されている。特に木槍のオークが上手く、集団戦の難しさを感じているだろう。


 木槍のオークに潰された後、棍棒のオークが隙を狙って振り下ろしてくる。流石に帽子じゃ防げないし、オークの膂力は結構強い。直撃すれば頭をカチ割られてしまう。


 その所為で、迂闊には攻められない。3人は攻められる事に慣れていないので、この辺りでキチンと恐怖を克服してもらおう。相手も自分を殺しに来るという事を、しっかり学ばせないといけないし。


 3人はテンパっていて、相手の武器が木製だという事を理解していない。理解しているなら壊せばいいと気付く筈だ。誰が最初に気付くのか、それとも別の方法で突破するのかね?。


 ……うん? おいおい、アレはウィンドディアーの邪生か? 仕方ない、さっさと行って終わらせてこよう。俺は離れた場所に居るウィンドディアーに接近して、ギリギリの範囲で浄化を行う。ウィンドディアーは逃げるからな。


 逃がさないように遠距離から浄化を掛けて動けなくし、接近しながら安らかに送ってやる。処理と収納をして戻ってきたら、3人の戦闘も終わっていた。……まあ、いいか。


 コボルトとオークの処理と収納を終わらせると、皆と昼食をどうするか話し合う。この辺りは森の中に獣道があるような場所なので、昼食をとるのに適していない。



 「どうしようか……。時間は掛かるけど、頂上近くまで行って食べるかい? 頂上近くは木が無いから、開けていて見通しは良いんだよ」


 「それか、開けたところまで戻りますか? 頂上まで行っても、結局は帰る為に戻らないといけませんし……」



 皆の話し合いで戻る事になった。理由は、どうせ帰るんだから戻った方が良いとの事だ。昼は過ぎてしまうかもしれないが、そこまで遠くでもない。身体強化で一気に走って戻る。


 皆もお腹が空いているのか、結構な速度を出して急ぐ。この調子なら、早い速度に慣れさせても良いのかもしれないな。崖のようになっている場所に出たので、昼食の用意をする。


 ここは崖下で、崖から50メートルぐらいは木が無い。景色は良くないが、奇襲は崖上から以外は受けない場所だ。まあ、崖は15メートルくらいの高さなので、大丈夫だろう。


 焼き場と焼き網を【土魔法】で用意したら、邪生の心臓を食べよう。



 ▽▽▽▽▽


 0270終了時点


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 白金貨2枚

 大金貨18枚

 金貨65枚

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 銀貨54枚

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 銅貨2枚


 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 二角の角の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 真っ黒なブーツ

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