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0219




 まぁ、下手な宣伝工作の事はもういいや。それよりも「私達の相手をしろ!」と怒ってる2匹の相手をする方が大事だ。俺は2匹を撫でながら、浄化を掛けていき落ち着かせる。


 2匹は直ぐに落ち着いて、今は目を閉じて浄化を受けるのに集中している様だ。相変わらずだが、浄化が好きなところは本当に変わらない。カエデは分かるんだがなぁ……。


 ダリアが自分で自分を浄化するところを、俺は一度も見た事が無い。面倒臭いのか、【浄化】の権能との違いを理解してるのか。どっちかは分からないが、完全に俺任せなんだよね。


 浄化するのは構わないんだが、2匹が野生に戻るのは無理そうだな。そんな事を考えながら撫でていると、2匹は眠ってしまった。……当然の如くベッドに連行するのはどうなんだ?。


 【房中術】【喜昇】【至天】のコンボでさっさと撃沈させておく。浄化を念入りにしたら、俺もとっとと寝よう。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界105日目>



 おはようございます。どうやら今日は晴れているようです。やっと移動出来るな。早めに一度ルーデル村に戻りたいんだよ。宿の宿泊費が切れそうだから、追加で払っておかないと。


 流石に今日中は難しいだろうけど、明日には村に戻りたい。王都に金を貰いに行くのは、その後になるだろう。まぁ、どうせ金を貰うには時間が掛かるだろうし、村でゆっくりしよう。



 「おはよう。ダリア、カエデ」


 「ニャ!」 「グル!」



 2匹に浄水を出してやり、俺も椅子に座って飲む。2匹は飲み終わった後、俺の近くで静かに遊んでいるだけだ。心境の変化があったのか、落ち着いてきただけなのか。


 2匹がコロコロ転がったりするのを見ながら、部屋や皆を浄化する。今日で領都を離れるが、別に全力で綺麗にしようと思わない宿なので、適度にやるだけに抑えておいた。



 「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャッ」 「ガウッ」


 「今日はどうするんだい? そろそろ領都を出るんだろうけど、王都に行くのか、それとも村に帰るのか。アタシはどっちでも良いよ」


 「一旦ルーデル村に戻るよ。宿の宿泊費を支払っておかないといけないからな。それに、王都に行っても直ぐに支払われる訳でもないだろう?」


 「そうでしょうね。それに、難癖を付けて支払いを減らすなんて事は、昔からよくある事です。焦って受け取りに行かずとも、構わないと思いますよ」


 「まぁ、支払いをキチンとしないなら、王太子の武功が嘘だったとバラしてやれば良いだけさ。奇襲を察知したのも、侯爵を討ち取ったのも主様なんだ」



 どこまでやるかは、その時に決めればいいだけだ。ただ、国としては支払う金額が少ない程助かるのは事実だろうから、減らそうとはしてくるだろうな。交渉もしなきゃならないのか。


 相手が財務卿か下っ端かは知らないが、絶対面倒な事になるな。仕方がないとはいえ、鬱陶しい事に変わりは無い。どうするかなぁ……。やっぱり後だな、まずは村へ帰ろう。


 全員が荷物を持ったので食堂に行き大銅貨8枚を支払う。朝食を注文してゆっくり待っていると、商人達が戦争の噂をしていた。昨日の宣伝工作と違い、噂話とはいえ結構正確だ。


 こういうのは本当に馬鹿に出来ない。凄腕の斥候が王国軍に居て、そいつが奇襲を察知して敵の大将を倒したらしい……? 正確過ぎないか? これはこれで怪しい気がするが……。


 皆も同じ事を思ったらしく、商人の噂話をジッと聞いている。すると、やたらに凄腕の斥候を強調している様だった。その事から、恐らくこの商人達は帝国の息が掛かった奴等だろう。


 そもそも”凄腕の斥候”という言葉は、帝国の奴等しか使っていない。俺は身を隠して仕事をしていた訳じゃなく、隠密の3つの技を使っていただけだ。帝国は未だに探してるのか。


 引き抜きたいのか、暗殺したいのかは知らないが面倒な事だ。帝国にはいずれ行くと思うが、場合によってはほとぼりが冷めてからだな。騒がれている間は、難しいかもしれない。



 「さて、食事も終わってるし、そろそろ出発するか」


 「そうですね。これ以上ゆっくりしていると、到着が遅れそうです」


 「早めに出発して、距離を稼いでおきたいところだな」



 俺達は宿を出て領都の入り口に行き、登録証を門番に見せる。そして領都の外に出たら歩いて行く。やっぱり後ろから尾けて来ている奴等が居るな。さっきの商人どもか、鬱陶しい。



 「後ろから尾けて来ている奴等が居るね。恐らくはさっきの商人どもだと思うけど。アイツ等、話しをしながらチラチラこっちを窺ってたからね」


 「間違い無いでしょう。帝国はどうしても”凄腕の斥候”を探し出すか、始末したいようですね。これからの事を考えて、潰しておきたいのでしょう」


 「面倒な人達ね。見られている状況だと迂闊に身体強化も出来ないし、無駄に時間が掛かってしまうわ。それに、こちらが速度を緩めたら、馬車の速度を落としているし……」


 「あからさま過ぎて笑ってしまうね。ワザとなのか、分かって無いのか、どちらにしても間抜けなものだ。そろそろ森があるから、森に入って撒いてしまおうか」


 「そうだな、それが1番良いと思う。奴等は馬車だから森にまでは入れない。後は身体強化をして一気に進んでしまえば、奴等は追ってこれないだろう」



 近くには侯爵領の領都まで続いている森があったので、森に入り身体強化を使って一気に進んで行く。【空間把握】で商人どもを確認しているが、少しペースを上げたくらいだ。


 奴等は俺達を確認出来ていないようなので、俺達は一気に進んで行く。領都グリュウ、クレの町、ハウの村、領都ディムアストまで来た時点で昼だったので、領都で昼食を食べて行く。


 いつもの小さな宿に行き、大銅貨8枚を支払って昼食を頼む。【空間把握】を使っているが、あの商人どもは居ない。食事後、領都ディムアストを出たら、身体強化を使い進んで行く。


 ナイダの村、ロワの村、ゴードの町、シグの村まで進み宿をとる事にした。まだ夕方でもないものの、無理をして疲れきったら後が大変だ。宿に行き大銅貨7枚で6人部屋をとった。


 シグの村には6人部屋以上に大きな部屋は無かったので、俺は布団を敷いて寝る事にする。まぁ、布団を敷くと自動的に誰か2人が横で寝る事になるのだが……。


 結構暑くなってきたんだが、それでも俺の横で寝る事を止めないのか。これは、アレか? 涼しくする魔道具でも作った方が良いんだろうか? そこまで難しい物じゃないからなぁ。


 簡単に言えば、適度に【乾燥】させる魔道具と、扇風機のような魔道具を作ればいいだけなので、大した手間でもない。出来れば魔力金属が良いので、村で魔銅を買えば済む。


 宿の食堂で大銅貨8枚を支払い、夕食を注文する。食事後は部屋に戻り、浄水を飲みながらゆっくり休もう。今日も2匹と遊びながらディルに技を教えていると、皆もやり始めた。


 夜のちょっとした修行は2匹が眠るまで続き、2匹が寝た後は【鋭覚】と【精気】で何度も満足させた。念入りに浄化して綺麗にしたら、おやすみなさい。



 <異世界106日目>



 おはようございます。今日でルーデル村に到着しますが、宿の部屋は大丈夫でしょうか? まぁ、10日経ってない状態で、余分に10日分払ってるから大丈夫だと思うけど……。



 「おはよう。ダリア、カエデ」


 「ニャー」 「グルー」



 今日は服に顔を押し付ける日の様だ。今日はカエデがグイグイ来るので、顔を抱き締めてワシャワシャしてやると、テンション爆上がりで凄く喜んでる。はい、落ち着いてー。


 あんまりテンション上げて、また嬉ションされても困るんで少し落ち着こうか。そうそう、そうやってゆっくり喜んでいるのが1番いいぞー。ダリアは邪魔しない。分かってるから。


 次はダリアなー。……って、お前もテンション上がんのかい!? テンション上がり過ぎじゃないか、少しおち……あーあー今回はダリアだな。カエデは優しいな、ちゃんとスルーして。


 とにかく嬉ションを【浄化】の権能で綺麗にしてと、はいはい、誰しも1つや2つ失敗はあるもんだ。気にしなくていい。



 ▽▽▽▽▽


 0219終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 大金貨18枚

 金貨70枚

 大銀貨92枚

 銀貨66枚

 大銅貨157枚

 銅貨2枚


 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 二角の角の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


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