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0213




 邪生を持って皆の所に戻り、2つの心臓を半分にしてディルに食べさせる。残りは7等分して皆で分けるのだが、そこまでの効果は出なかったらしい。悔しがるのはどうなんだ?。


 ディルの体は完全回復を果たしているので、体が頑強になったのと魔力や闘気が増えている。それと、顔の紋様が首の所にまで到達しているので念力も増えたらしい。


 俺は少し離れた場所に焼き場と焼き網とカマクラを作り邪生を解体する。硬パンはまだまだあり、野菜もある程度は残っている。後2度3度なら食事が作れるだろう。


 俺はいつも通りのスープを作ると、香辛料を出して焼肉をする。適当に自分で焼きながら好きに食べる方法は、皆に合っていたらしく今回も好評だ。内臓は2匹が貪り食っている。


 ゆっくり食事をしながら、もう一度【神聖八重浄化】を主戦場に掛けておく。死臭や血の臭いはもうしないが、食事時に嫌な臭いを嗅ぎたくないので念入りにやる。



 「今日は1日大変だったねぇ……本当に。斥候を2人潰したまでは良かったんだけど、急にアルドが来て撤退するって言われるとは思わなかったよ」


 「最初は急にどうしたんだろう、としか思わなかったですからね。それが私達の後ろから敵軍300が、奇襲を仕掛けて攻めて来ていたなんて……」


 「あれは危なかったわ。もしアルドが来てくれるのが少しでも遅かったら……流石に逃げ切れなかったでしょうし、殺されていたかもしれないわ」


 「幾ら私達でも多勢に無勢だ。捌ける人数にも限度というものがあるし、逃げられる数にも限度がある。一気に攻められると逃げるのは難しいよ」


 「その為にも、広範囲の気配を察知出来るようにならないといけないな。あの時も、もっと広範囲が分かれば事前に察知出来た筈なんだ」


 「反省するのは良いけど、引き摺られないようにな。修行は必要だが簡単に身に付く程、技というものは甘くない。ゆっくり少しずつ上達するしか方法は無いんだ」


 「皆が無事だったんだから、そこは素直に喜べば良いのさ! それよりも、アレは明日で片付きそうかい?」


 「さてな。主戦場だけで、両軍合わせて600人は死んだみたいだからな。……と言っても450人程は帝国軍だからなんとも言えない」


 「それぐらい死体があったという事ですか……。最初の一報で聞いた、輜重隊合わせて2000人という数字は大体合っていたんですかね?」


 「規模や死体の数を聞く限りだと、そんなものだろう。主戦場で450人、奇襲部隊で300人、合わせて750人。半数近くは討ち取られているから、帝国の大敗北と言って良いさ」


 「僅か1日で750人も……。戦争って本当に碌でもないわね。それだけの人達が居れば、どれだけの作物が作れると思っているのかしら」


 「そういう事を考えられる者は、そもそも戦争をしようとは思わないんじゃないか? 今回の戦争は愚かな貴族を使い潰す為だろう? そんな理由で起きたものだしな」



 まぁ、ディルの言う事が正しいだろうな。国内のバカの粛清の為に、隣国に攻めたのが真相だと思う。バカだけが死ぬなら良いんだが、巻き込まれた雑兵は堪ったものじゃないな。


 皆は戦争が終わったので、少しだけだが酒を飲むらしい。ダラダラと酒を飲んでいる横で、俺は身包み剥いで置いていた武具を精錬する。鉄と銅と錫、そしてそれ以外に分ける。


 不純物が多いのは鉄製の武具、即ち王国の兵士の物だ。青銅の武具は、やっぱり質が良い物が多いな。これだけの量の武具だからな、全員のアイテムバッグに入れるには減らさないと。


 素材に戻して嵩を減らしても、全てを1度で運ぶのは無理かもしれない。不純物の大半はゴミだから、穴を掘って捨ててしまえば済むのだが、それでも結構な量になる。


 それに青銅に使われている、亜鉛や鉛などは別に分けて置いておかなくちゃいけない。……うん? ニッケルがあるぞ? 集めたらそれなりの量になるな。


 流石にそろそろ寝る時間だな。カマクラに入って端に寝転ぶと、2匹が両脇に陣取った。いつもの事だが、自分の居場所はガッチリとキープするなぁ。皆がその近くに寝転がる。


 今日はカマクラを閉じる事に決めた。ガッチリ閉じるのではなく、【変形】で小さな空気穴を開けて寝る形だ。これなら塞いでも窒息する事はないので、全員で寝ていられる。


 流石に壊そうと攻撃されれば目が覚めるし、土のカマクラとはいえ簡単に壊れるような物じゃない。だから安心して眠れるんだけど、2匹が寝たら中央に連れて行くってさぁ……。


 【房中術】と【精気】で繰り返し撃沈させ、全員を満足させた。その後、皆を浄化してやっと眠れる。今日も1日お疲れ様でした。




 <異世界103日目>



 おはようございます。まさかカマクラ内で襲われるとは思いませんでした。そんなに溜まってたのか、我慢が出来なかったのか。……どっちも同じか。戦争が終わったからだろうな。


 我慢していた分が爆発した感じか………おかしな方向への爆発じゃなかったから、そこまで問題があった訳でも無い。一応念入りに浄化しておけば大丈夫だろう。……ん? 起きたか。



 「おはよう。ダリア、カエデ」


 「ニャー」 「グルゥ」



 2匹の相手をしながら、カマクラ内を強力に浄化する。2匹は嬉しそうだが、そこまで騒がない。今日はそういう気分なんだろうか? マッタリした雰囲気で浄化を続ける。


 内側からも念入りに、何度も何度も執拗に浄化した。終わったので、【変形】で出入り口を作って外へと出たら、朝食の用意を始める。……と言っても昨日と同じスープ作りだ。


 昨日と全く同じではなく、今日はフォレストベアの骨を使ったスープになる。今日はスマッシュボーアとフォレストベアの肉を両方食べよう。昨日はスマッシュボーアのみだったのだが、流石に連続は飽きる。


 野菜もまだあるので何とか凌げているが、正直に言うと肉に飽き始めているんだ。店の料理なら大丈夫だろうが、野外ではそこまでの料理なんて作れない。それに今日の夜は宿で眠りたいし。



 「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャ」 「ガゥ」


 「今日も死体の片付けか……。朝っぱらから、向こうの方は見たくないね。さっさと終わらせて、今日は宿でゆっくりしたいよ」


 「今日で確実に終わるんですから、我慢しましょう。とはいえ、私もそろそろ宿で眠りたいのは同じですよ。どうしても熟睡出来ないんですよね……昨日は熟睡できましたけど」


 「最近、気絶するように眠る事が多いから、普通に寝ようとすると眠りが浅いのよね。やっぱり、満足して幸せなまま眠りたいわ」


 「昨日はそうだったけどね。昨夜は、やっぱり溜まってたんだと実感したよ。私も主様に抱かれるようになって、随分変わったみたいだ。1人で寝るのが当然だった筈なんだけどね」


 「そういえば、そうだな。1人で寝るのが当たり前だったのに、気付いたら抱いてもらわないと寝付き難くなっている。そうなった自分に悪い気はしないが……」


 「今では普通になったって事じゃないか? 1人で寝ると言うか、何もなく寝る方が普通じゃなくなったんだろうな」



 それはそれで、どうなんだ? ……という気がしないでもないが。日常になってしまっている以上は仕方がない。急に変わると寝付けないというのは良くある事だしな。枕とか明るさとか。


 朝食を食べた後は、昨日と同じく戦場の後片付けだ。穴を掘って身包み剥いだ死体を放り込み【浄炎】で燃やす。灰や骨は【粉砕】して溜まったら、土を入れて穴を埋める。


 それを繰り返し、昼前には全て終了した。皆が身体強化を正しく使えないと、これ程早く終わらせる事は出来なかっただろう。休むように、ゆっくり昼食作りを始めよう。


 折角なので、残っている肉を【破砕】したら塩と胡椒モドキを混ぜて捏ねる。硬パンを【粉砕】してパン粉にしたら、混ぜてハンバーグを作っていく。タネが出来たら後は焼くだけだ。


 2匹には生肉とハンバーグを出して、昼食の開始だ。2匹は何故かハンバーグを舐めているが、味を確かめているんだろうか? その後ガッつくように食べている。


 皆の方は大丈夫だろうか? 食べ応えが無いとか言われなきゃ良いが……。



 ▽▽▽▽▽


 0213終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 大金貨17枚

 金貨70枚

 大銀貨92枚

 銀貨66枚

 大銅貨236枚

 銅貨2枚


 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 二角の角の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


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