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0179




 帰り道を順調に帰って行く。すると何やら妙な連中が目の前を塞いだ。場所は丁度キャンプ地の前なんだが、椅子に座るでもなく、野営の準備をするでもない。


 強いて言えば、俺達を待っていたように思うんだが……どうやら、気の所為じゃないみたいだな。しかし、こいつら一体何者なんだ? 妙な体の使い方してるが、素人っぽい感じだ。


 何と言えば適切だろうか? 素人にそれっぽい動きを教えたと言うか、それっぽい戦い方を教えたと言うか。とにかく、素人よりちょっとマシなレベルの奴等だ。


 その程度のクソザコが12人居て、目の前を塞いでいる。殺してほしいのか、コイツ等? 【悪意感知】に反応が強く出てるし、【敵意察知】にも強い反応が出てるんだよ。


 それに殺気や殺意も撒き散らしてるが、素人臭さが凄いんだよな。プロならそもそも出さない。殺気や殺意が弱すぎて威圧にもなっていないから、全く意味が無い。むしろ警戒されるだけ。


 全部含めたら、”それっぽい素人”がファイナルアンサーだ。恐らく間違ってはいないだろう。



 「「「「「………」」」」」


 「へぇ? 問答無用ってワケかい。アタシ達に勝てるつもりなのかね、コイツ等?」


 「私達が誰なのかを理解していないのか、それとも勝算があるのか。一体どっちでしょうね?」


 「暗殺者っぽい感じだけど、随分弱そうね? こんなんじゃ私達を殺すのは無理だけれど、正気かしら?」


 「正気だと思うよ。頭の悪い奴は、あり得ない事を正気でやるからね。だからこそ狂っていると言えるんだけど」


 「お前達! ……何故お前達がここに居る。もしかして私を殺しにきたのか!?」


 「どうやら、そうみたいだぞ? ディルに問われた瞬間、心臓が強く反応した。それも全員の心臓がな。皆! なるべく残して置いてくれ、いつも通りの拷問にかける」


 「「「「了解」」」」 「ニャー!」 「ガウッ!」


 「分かった!」



 暗殺者モドキが連携して攻めて来るが、物凄く雑だ。連携っぽいと言うか、協力っぽいと言うか。何なんだよ、コイツ等! 全部それっぽいだけじゃないか。意味が分からん。


 ムカついたんで、身体強化で一気に近付きアキレス腱を斬っていく。動けないように、歩けないようにしていき、あっと言う間に戦闘が終わった。毒も持っていたが使わせる気は無い。


 こいつらの持つ毒は全て回収しておいた。漫画やアニメ、映画やドラマでよくある奥歯に隠した毒は持っていなかった。最後まで期待を裏切る奴等だな、本気で腹がたってきたぞ。



 「ん? 何でアルドは怒ってるんだい? 襲われたからとかじゃないだろ?」


 「そういえばコイツ等を纏めたり、毒を奪っている最中に段々怒り始めましたよね?」


 「何か理由があるとは思うんだけど……」


 「今までのことを思い出すと、かなり下らない事のような気がするんだけどね」


 「そうなのか?」


 「あー……。コイツ等さ、口の中に自決用の毒を持ってないんだよ。俺が知っている暗殺者は、捕まった時に口を割らない為に、自決用の毒を奥歯の所に仕込むんだ」


 「それは立派で優秀なタイプの暗殺者だね。王の暗部なんかがそういう暗殺者なんだけど、誰にでも雇われるような奴等は暗殺者モドキのゴロツキさ」


 「成る程なー。暗殺者というより単なる破壊工作員か。もしくは唯の捨て駒か……。まぁ、何でもいいな。ディル、これから拷問を始めるが、情報を知っていそうな奴は居るか?」


 「………こいつだ! こいつは叔父の息子で、私をよく見下していた嫌味な奴だ。……ちょっと待て、こっちに弟も居る。何故こいつ等は兄弟でここへ来たんだ?」


 「さてな。そういった部分も纏めて拷問で聞き出せばいい。俺の拷問は絶対に口を割るからな」



 俺は未だにこちらに殺気と殺意を向けてくる、バカ2人の拷問を開始する。まずは兄の方からだが、指先を斬り落として少しずつ削いでいく。絶叫とともに失禁しているが、弱過ぎだ。


 俺は何を喋ろうが無視して、右手の指を全て削ぎ落とす。既にグッタリしているが、蹴り飛ばして起こした後【白痴】を使い聞き出していく。内容は呆れるようなものだった。


 俺達の予想よりも酷く、前の里長であるディルの父親を殺害したのは今の里長だった。つまり、ディルにとっては父親が叔父に殺された事になる。そして、叔父が里を牛耳る筈だった。


 そこに待ったを掛けたのは、傭兵ギルドの先代総長だ。そもそもディルの父の死に疑問を持っていた先代総長は、ディルの父親なら当たり前に出来た仕事を叔父にやらせる。当然、叔父は失敗した。


 このままではマズいと思った叔父は、ディルに毒を使わせ標的を暗殺させる。それが上手くいった為、先代総長は叔父を認めざるを得なかった様だ。傭兵ギルドも里の内部の事までは、簡単に口を挟めない。


 だが、叔父はディルにやらせた事も、危険な毒を使わせた事も報告していなかった。それどころか、里を牛耳る為に先代の娘であるディルの事も知らせていなかった。


 本来なら、オリハルコンの短剣はディルが継ぐべき物なのだが、不当に奪われた事になる。叔父はディルの父親を暗殺してまで里を牛耳ったが、その際に側近も一緒に殺害している。


 これが大失敗だったようで、碌な教育者が居なくなってしまったらしい。簡単に言えば指導や教育のノウハウや、多くの暗殺技術と知識を持つ全員を始末してしまったワケだ。


 その所為で無理矢理にでも殺すしかなくなり、暗殺者集団というより無法者の集団になりつつあるらしい。内部の統制も殆ど取れていないそうで、今の里長に従う者など殆ど居なくなっている。


 結局は自業自得という言葉で終わる話ではあるのだが、今の里はディルが居なければやっていけない程レベルが低い。その為、ディルの裏切りに神経を尖らせていて、監視が付いていたようだ。


 監視と言っても、大した実力も無いコイツ等の事なんだが……。コイツ等はサングの町に居たらしいが、いつまで経ってもサングの町にディルが戻らないので慌てて村に来たらしい。


 その結果、ディルの素性がバレた事を知ったコイツ等は、殺す事を決めて俺達を襲ってきた。……やっと全部聞き出せたぞ、無駄に自慢気に話をしやがって。面倒臭いんだよ!。


 聞き終わったので、両手両足を斬り落として放置する。次に弟に話を聞こうとするも泣き叫ぶだけだった。蹴り飛ばして黙らせ【白痴】を使うも、大した情報を持っていなかった。


 こいつも四肢を斬り落として放置する。順番に全員に同じ事をして始末した後は、穴を掘って死体を投入し【浄炎】で燃やす。その後は灰と骨を【粉砕】して埋めれば終了だ。



 「いやー、やっと終わったな。バカの話は無駄に長くて、無意味に自慢気で困る」


 「全くだね。1を伝えるのに10を使ってる感じだったよ」


 「そのうえ9は自慢話みたいなものでしたからね」


 「いちいち面倒な話だったわ。無駄な部分が多過ぎて聞く気が無くなってくるのよね」


 「情報を渡さない方法としては、ある意味優秀なのかもしれないね。もちろん、そこまで考えていないのは分かるけど」


 「それにしても、まさか叔父が父を手に掛けていたとは……。疎まれているのは分かっていたが、身寄りのなくなった私を育てているからだと思っていた」


 「裏で不幸に追い込んでおいて、表で助けてやる。そうすると簡単に騙されて従うようになってしまう。一種の洗脳方法だな」


 「洗脳……」


 「碌でもない奴が判明したけど、どうするんだい?」


 「どうする……とは?」


 「復讐するのか? って事ですよ。まぁ、復讐と言っても方法は様々ですけどね」


 「確かに色々あるわね。シンプルなのは里まで行って暗殺かしら?」


 「シュライアが手紙で、傭兵ギルドの総長に暴露した方が早いと思うけどね」


 「確かにな。それならどうなろうが傭兵ギルドの責任だ。総長とやらにも見逃していた責任はあるしなぁ……」


 「今の総長に責任は無いと思うが……?」


 「そんな事はないさ。里の者を暗殺者として使いながら、碌に監視も管理もしていませんは罷り通らない。使う側の責任というのも、キチンと存在するよ」



 だから、責任は取らせないとな。



 ▽▽▽▽▽


 0179終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 大金貨14枚

 金貨68枚

 大銀貨92枚

 銀貨54枚

 大銅貨109枚

 銅貨5枚


 ヒヒイロカネの矛

 ヒヒイロカネの小太刀

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 二角の角の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


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