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1722




 何だかんだと言ってイデアの淹れた紅茶を飲んで落ち着いた蓮。そんな蓮を見つつ皆と話す。そろそろ北伊勢の戦に俺達は要らないんじゃないかと。後はそれぞれの土地を任せた連中が支配していくだけだろう。


 支配というのは人聞きが悪いかもしれないが、新しく来た武士に従う村など無い。何度も足を運んでは従えと言い、時には脅して従えていくのが常である。何処かのゲームみたいに土地を手に入れたら村々があっさり従うなんて事は無い。


 村だって税なんぞ払いたくもないし、従う謂れなど無いと言わんばかりに噛み付く。結局、従わせるのにすら長い時が掛かるのが普通だ。今の尾張なら、従わなければ塩の供給を止めるとでも言えば従うとは思うけどね。


 尾張に従うメリットと言えば、間違いなくダンジョンから手に入る産物だろう。そしてそれを生かした加工品。その中でも、この時代において特に重要な意味を持つのが塩だ。戦略物資と言っても過言じゃないほど重要だし、味噌などを作るのにも塩は絶対に要る。


 北伊勢でも絶対に作らせるだろうし、増産に次ぐ増産だろう。その為に海沿いを取っていったんだろうし、海沿いはちゃんとした武士に任せてある筈だ。後はひたすら塩を作らせるだけ。知多半島の塩だけじゃ足りないだろうしなー。


 そもそも今の時点でさえ足りているのか謎だけど……いや、本当。尾張中の塩、美濃に売る塩とあり、これからは北伊勢で売る塩も要る。本当に大丈夫か? と言いたくなるくらい塩を大量に作るしかないな。その分儲かるという事でもあるけど。


 そんな話をしつつ部屋を片付け、食堂に移動して大銅貨14枚を支払う。朝食を待っていると王女組も来て注文していた。運ばれてきた朝食を食べて、終わったらいつも通り港へ。


 女性陣は遅れてきた王女組に訓練、俺は子供達と遊んでいると、信秀さんと林さんが来て俺達を呼ぶ。なんだろうと思ったら、俺に金貨2枚、女性陣と王女組には1人金貨3枚ずつを渡す。何でも今回の報酬だそうだ。



 「ようやく北伊勢平定の目途が完全に立ったのでな。これで仕事は終わりとしてもらって良い。今回は本当に長かったが、思っていた以上に都の方から賊が流入しておった。どうも尾張は裕福だという噂が流れておるらしい」


 「とはいえ結局はこの辺りで悪さをするばかり。もちろん尾張まで来ぬ方が良いのだが、それにしてもな。この辺りは勝手に攻めてきて崩壊したからもあり、賊が居座るには都合が良かったのだろう。その所為もあって酷かったのだ」


 「ここまで賊に好き勝手にされておるとは思わなんだわ。北畠も六角も手を出さん筈よ。尾張に賊を片付けさせる魂胆だったのだろうが、こちらもそう甘くはない。今の内に塩を増産して、尾張が統治するのが一番良いのだと教えてやろうぞ」



 そんな事を言って、信秀さんと林さんはクワナの町に戻っていった。どうやら騙されたっぽい感情を持ったようだが、そればっかりは仕方ない。きちんと調べなかった所為か、それともコウカか伊賀の連中が嘘を吐いたか。


 嘘を吐いたというより、北畠や六角の命令を聞いたという方が正しいのかね? コウカは近江だし、伊賀は北畠と六角の影響力がある国だ。どっちからも嘘というか、北畠や六角に都合の良い情報が齎されてもおかしくはない。


 それが尾張を使って北伊勢の賊を潰させるという事だった可能性は十分にある。となると、次は北畠と六角の連合で、北伊勢を尾張から取り戻すという戦かな? 信秀さんと林さんも、それを危惧してるんだろうな。


 海沿いは死守するという感じだろう。地面に木の枝で地図を描きながら話していると、子供達が暇そうにしていたので木像を出す。地面の地図を消し、木像に乗ってカニガワの港へ行かせる。俺は宿のキャンセルだ。


 2匹を連れてクワナの宿にキャンセルと返金不要を言い、2匹を抱えて【水歩】を使い走ってカニガワの港へ。着いたら皆が居たので木像をアイテムバッグに回収し、温泉地へと走って行く。


 自宅の門を跳び越えて中に入り、閂を外して皆を中へ。閂をしたら自宅の台所へと戻り、まずは汚れや埃を【浄化】で綺麗にする。そこまで長く空けていた訳でもないので、然程汚れていた訳でもないが一応綺麗にしていく。


 家全体を綺麗にし終わったら丁度昼だったので、全粒粉を練ってうどんを作る。出汁は乾燥椎茸と冷凍松茸に鰹節だ。具はかす肉と蒲鉾の野菜炒めを上からドバっと掛けたシンプルな物。どちらかと言うと<ちゃんぽん>みたいな感じだ。


 ささっと作って終わらせる筈が、23人と2匹分は大変だった。それでも手伝ってもらっているので、そこの部分はマシではある。ようやく終わったので俺も食べよう。それじゃあ、いただきます。



 「うん、普通に美味しいな。野菜多めだから食べ応えもあるし、出汁が良い味を出してて美味い。後でツシマかアツタに野菜や麦を買いに行ってこないとな。流石に殆ど残ってない。それとダンジョンに行って銅と錫を採ってこよう」


 「銅と錫って青銅を作るのかい? ………ああ、大銅貨が殆ど残ってないのか。まあ、一番使う貨幣だから仕方ないんだろうけどね。それに、1回の食事で14枚使うんじゃ一気に減りもするか」


 「そうですね。お金はありますけど、大銅貨に換金するのも微妙ですしね。これがガイアルムなら換金すれば済むんですけど、ヤシマの国では貨幣が足りていません。唯でさえ庶民が使う貨幣を多く持つのは……」


 「ま、旦那様のように出来るなら、作ってバラ撒くのが一番ではあるの。これが安定しておる国なら問題だが、貨幣が足りぬ乱世の国ともなれば話は変わろう。庶民の為にも作った方が良い。旦那様しか出来ぬ荒技ではあるが……」


 「本当にね。私はアルドが出ている間、子供達と遊ぶか勉強ね。偶には字の練習もしておかないと。せっかくあそこまで上手くなったのに、下手になっていると困るし」


 「そうだね。私も子供達の字の練習に付き合うかな。どこかの愚妹も参加させて、それなりに見られる字を書けるようにしておかないと」


 「えっ!?」



 そんな晴天の霹靂みたいな顔をされても、絶対にアルメアは逃がしたりしないぞ? 大人しく諦めるしか道はないと思うが……言わんこっちゃない。そりゃ関節技を喰らうわ。大人しく諦めればいいのに抵抗するからだ。


 さて、俺はどっちに行こうかな。偶にはアツタで買い物するか。そう思った俺はアツタまで走って行き、小麦と大麦を銀貨3枚ずつ、野菜を大銀貨1枚分購入。他に買う物は……無いな。女性陣の酒がどれだけ残っているかは知らないし。


 ダンジョン前まで戻り、並んで順番を待つ。ダンジョンに入ったら、地形は変わってなかったので真っ直ぐ転移紋へ。17層まで一気に進んで山の地形。牛の多い所だが、無視して金属を探す。


 銅と錫をゲットしつつ進んで行き、20層までを総浚いしたらさっさと帰る。温泉地へと戻った俺は、手に入れてきた銅と錫と鉛を配合し、大銅貨を量産し続けた。途中、夕方になったので夕食を作り、食べたら量産を続ける。


 終わった時には大銅貨が281枚出来ていた。ヤレヤレ、そろそろ女性陣の下に行かないとキレるな。そう思って部屋に行くと、子供達がまだ起きていた。という事で、女性陣も焦れてはいなかったようだ。


 子供達はミニゴーレム相撲で遊んでおり、遊びながらイカを食べていた。ああ、アレの所為か。物を咀嚼していると眠気が覚めるっていうしな。まあ、俺としては女性陣が怒ってなきゃ何でもいい。


 遊んでいる子供達を見てゆっくりしていると、ダリアとフヨウが来たのでブラッシングしてやる。ダリアはすぐにダラーンとして完全に弛緩状態だが、俺は気にせずブラッシングして毛を綺麗に整えていく。


 何処から見ても美猫になったら布団に寝かせてやり、次はフヨウを撫でる。あっさり寝たようだが何度も続け、完全に力が抜けた状態になったら布団に寝かせた。その頃には子供達もウトウトしていたのでブラッシングして布団へ。


 【昏睡】を使ったら女性陣に連れて行かれたので、今日も満足するまで付き合った。少し時間が空くとコレだなぁ、ウチの女性陣は。そんな事を考えつつも寝かせていき、部屋と体を綺麗にしていく。


 勾玉で邪気を吸引して【浄化】したら、おやすみなさい。……王女組も早く寝ろよ。



 ▽▽▽▽▽


 1722終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2059枚

 大銀貨1659枚

 銀貨2563枚

 大銅貨426枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神銀の錫杖

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 神銅の数珠2個

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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