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 雨の中ゆっくり昼食を食べている。雨足は弱まっているものの降っている事に変わりは無く、今日は一日これが続くだろうと思われる。俺達は問題無いが、女性陣や王女組は大丈夫だろうか? 場所によってはズブ濡れだろう。


 風邪をひかなきゃいいが、仮にひいても戻ってきたら治してやればいいか。肺炎などを併発しても、生きていれば神薬を飲ませれば済む。とりあえず生きている間には帰ってくるだろう。


 ま、邪生や呪いの心臓を食べている以上、簡単には病気に罹らない。なので安心していられる。そんな事を考えつつも、子供達と楽しい話をしつつ昼食をとった。熊のきぐるみを着ているので子供達は寒くはなく、特に体調が悪い様子も無い。


 昼食後も港を見張りつつ子供達と遊ぶ。結果的には朝の3人以外、港を襲う者は現れなかった。それでも毎日見張っていたからの成果な訳で、暇ではあるが正しく仕事は出来ている。


 夕方になったので町に戻り、食堂に行って大銅貨5枚を支払い夕食を頼む。今日は雨だからか客も五月蝿くなく、静かに食事をしているらしい。俺達も静かに食事をしたら、さっさと宿の部屋に戻った。


 子供達が熊のきぐるみを脱いだので、綺麗に【浄化】してから収納させる。きぐるみが重かったのだろう、脱いだ後はホッと息を吐いてダラダラし始めた。布団の上に寝転がったり、神水を飲みながらボーッとしていたりと好きに過ごしている。


 俺も適当に過ごしつつ勾玉で吸引と【浄化】を行う。いきなりだったからだろう、ダリアが怒って足をペシペシしてくる。少量とはいえ、いきなり邪気が自分の方に来たら驚くか。


 「悪い、悪い」と言いつつワシャワシャしてやると、ダラーンとして受けいれる態勢になった。なので【念動】で宙に浮かせた後ワシャワシャをしてやる。地面にいないから踏ん張りが効かず、為されるがままだ。


 一頻りワシャワシャをしてやってから下ろすと、何故かグッタリしている。今までと違い宙に浮かせていた所為かと思うも、グッタリしているならば、そのまま放っておこうと布団に寝かせる。


 神獣の毛のブラシで梳いてやると、あっと言う間に撃沈して眠った。フヨウも撫でて寝かせた後、蓮とイデアも梳いてやって寝かせる。部屋と体を綺麗にしたら、おやすみなさい。



 <異世界883日目>



 おはようございます。今日で北伊勢の戦は13日目です。明日で2週間か。戦としたらそれでも早い方なのかね? 俺にはよく分からないが、女性陣と王女組が出陣して5日。そろそろ何がしかの報告があってもいい筈なんだが……。


 まあ、その辺りはゆっくり待つしかないだろう。<果報は寝て待て>というし、それぐらいゆっくり構えていても良い筈だ。朝の日課を終わらせて緑茶を淹れて飲んでいると、珍しくフヨウが1番最初に起きた。


 水皿に神水を入れるといつも通りに吸い上げ、首に登ってきて力を抜く。そのままフヨウと一緒に静かな時間を過ごしていると、次に起きたのはダリアだった。トコトコ俺の方に来るも、既にフヨウが起きていたので足をペシペシ叩いてくる。


 その後は入れてやった神水を飲み、胡坐の中に入って丸まった。眠る訳じゃないが、この位置が1番落ち着くんだろう。ダリアはこれを好むんだよな。2匹と一緒に静かにしていると蓮が起きてトイレに行った。


 そのすぐ後にイデアも起きてトイレに行ったので、静かな時間はこれで終わりらしい。2匹の方が静かな時間を楽しむ風情を理解しているのはどうなんだろう? そんな気もする。


 部屋を片付けた後ゆっくりと過ごし、完全に覚醒したら食堂へ。大銅貨5枚を支払って朝食を注文すると、席に座って雑談をしながら待つ。子供達の話を聞いていると、近くの町人の会話が聞こえてきた。



 「ちょっと前に尾張が雇った女の雇われ兵、夜中に襲撃されたらしいぞ。何でも北伊勢の武士の残党が賊を嗾けたんだそうだ。犯させようとしたのか殺させようとしたのかは知らないけどよ、賊も武士も皆殺しにされたんだと」


 「俺も聞いた。その女どもは真っ暗な中でも見える技っつうのを持ってるらしく、真っ暗闇の中で的確に殺していったらしい。そんなバケモノだとは知らなかった賊どもは次々に殺されて、武士の数人が腕と足を刎ねられて捨てられたそうだ」


 「それ、おれも聞いたぜ! 何でも暗くてよく見えなかったからだと言ったらしく、一緒にいた尾張の武士が呆れてたんだと。その女ども、ワザと手足刎ねて放置した癖に、悪びれもせずにシレっと言ったらしい」


 「大陸の女って強いし怖いよなぁ、本当ウチの嫁さんの方がマシだわ。雷落とされる事はあっても、手足を刎ねられたりしないからなー。流石にそれは勘弁してほしいぜ」


 「いやいや。幾らなんでも大陸の女だって、敵に対してやってるんであって、誰に対してもそんな事する訳じゃねえだろ。そんな事言ってたのが耳に入ったら、それこそ何をされるか分からんぜ?」


 「おい! お前告げ口する気だろ!?」


 「「「「「ははははは………」」」」」



 俺からすれば笑い話じゃすまないんだけどなー。皆が戻ってきた際の愚痴が酷そうだ。その覚悟だけはしておくか。そう思い食事の終わった食堂を出る。子供達も既に終えてゆっくりしてたから問題は無い。


 港に行き、いつも通りにダラダラと過ごしていると昼になったので、食事を作ろうと準備していると王女組が帰ってきた。どうやら誰も死んではいないようだ。良かった、良かった。……え? お前さん達も食うの? いや、いいけどさ。


 仕方なく献立を変え、麦飯を炊きながらサラダとドレッシングを作る。子供達にはダークチキンの唐揚げだ。子供達がやりたがったので任せた。それでも横でしっかり看つつ、危ない事は注意する。使っているのは熱した脂だからな。気をつけてもらわないと。


 少々ハラハラしながらも大量の唐揚げを揚げていく子供達。俺はスープに取り掛かるが、今日のは野菜のみのスープにしよう。それでも乾燥椎茸と冷凍松茸を使っているので良い匂いがしてきている。


 完成した唐揚げを大皿で出し、炊けた麦飯とスープを入れて、いただきます。魚醤とか適当に出しているので、好き勝手に味付けしてもらおう。



 「あひゅ! ……あふ……美味しい! やっぱり唐揚げは美味しいね。外の竜の脂がガツンってきた後、中の鶏の脂がね、じゅわっと出てくるの! 2度も美味しい脂が口に入ってきて凄く美味しい!!」


 「まあ、ダークチキンだからね。夜の地形が無ければ出てこないって聞くし、貴重な魔物というかモンスターだよ。魔力も豊富だから美味しいよね。それでも熟成させないと美味しくならないけど」


 「やっぱり美味しいですね。賊などを倒しに行っている際には尾張軍の食料を頂きましたけど、正直に言って美味しくなかったです。まあ、当然なんですけど、干し肉を作ってもらっていて本当に良かったですよ」


 「本当にね。マズくはないんだけど、美味しくないって感じかな。保存食になるのは仕方ないんだけどさ、粥になるのは諦めるしかないんだろう。とはいえ、殆ど噛まないからか食べた気にならないんだよね」


 「多少は他にも入ってますけど、メインは糒という物を煮込んだ物でしたね。お米を炊いて乾燥させた物と聞いてビックリしましたけど。それでもパンに比べてお腹に溜まるのは事実ですから、軍の食料としては正しいのでしょう」


 「まあ、そうだろうな。軍の食料など、なるべく軽く腹に溜まる物と決まっているそうだからな。輜重は何処の国も頭を悩ませるものだし、それ1つで勝敗が決しかねんと聞いている。そう考えれば優秀と言えるのだろうな。あの糠味噌玉というのも」



 成る程、常温で1年は保つっていわれる糠味噌を持って行ったのか。結局、戦にはアレを持って行かざるを得ないんだろうなあ。普段は豆味噌の食事でも、戦では糠味噌玉で味噌粥を作るぐらいしか無理か。


 日本の戦だって、おそらくそんな感じだったんだろう。



 ▽▽▽▽▽


 1718終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2057枚

 大銀貨1660枚

 銀貨2569枚

 大銅貨188枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神銀の錫杖

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 神銅の数珠2個

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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