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 昼食を食べたら具教は帰って行った。どうこうと言っていたが、実は顔見せでもあったのかね? 北畠といえども、これから近くの有力者になるかもしれない以上は敵情視察くらいするか。それでも北畠家の御曹司が堂々とするか? とは思うが。


 それはともかく、昼から暇になった俺達は再び釣りをしている。これが一番暇を潰せるのと、蓮が蛸を釣りたくてしょうがないらしい。自分で釣って食べたいという気持ちは分かるけど、そこまでか?。


 今日既に一匹食べてるんだから、明日でも良いような気もするが……蓮にとっては駄目なんだろうなぁ。あそこまで真剣だと何とも言えないな。魚の流れが変わったのか何も釣れなくなってるし。上手くいかない時ってあんなもんか。


 釣りをしている蓮を見ながら、俺とイデアは適当にリバーシをしている。早々に釣りに飽きたからだが、港を見張っているのは変わらない。まあ、聖人ばかりなのでそこまで大きな問題にはならないし、尾張の物資に手をつける奴もいない。


 武士が見張ってるし、見張りを命じられている武士も、奪われたとなれば出世が遠のくからな。必死で見張ってる。荷降ろしの連中まで聖人化していないが、そこまでする必要は無いだろう。そこまでやり始めたら聖人の町になる。


 それはそれで危険な気もするんだよな。他の所から来た奴等に食い物にされかねない。こういう時代だから荒くれた奴も必要だ。そんな事をイデアと話しつつ、俺は時間を潰した。


 結局、蛸が釣れなかった蓮を連れて町に戻り、食堂へ行って大銅貨5枚を支払い夕食にする。運ばれてきた夕食を食べていると、近くに座った町の人が大きな声で話を始めた。



 「おい、聞いたか? 何でも大陸の女集団が賊をブッ殺しまくってるんだと。北伊勢の武士だった連中が紛れてるらしいんだが、容赦なく皆殺しにしてるらしい。物凄い勢いで進んでるんだってさ」


 「今日聞いたよ。何でも海沿いの賊どもをブッ殺したら、次は西の方へ進んでるんだと。何て言うか、舐めるように丁寧に皆殺しにしてるらしいな? それで賊が逃げ出したりしているそうだ。それでも追い駆けて殺してるらしいけど」


 「俺も聞いた! とんでもねえ強さの女達らしいな。何でも去年、京の都の京八流に勝った女達らしい。信じられねえ強さしてて、武士どもでさえあっさり首を飛ばされてるんだと。おっそろしい女達だぜ」


 「元々いた武士どももそれぐらい強けりゃ良かったのによ。あいつら本当に口だけで、バカみたいに弱い連中だったからなぁ。そのうえ賊どもと結託してやがったし。何なんだよあいつらは、武士ですらないだろ」


 「確かにな。京の都の方から賊が来てるらしいし、嫌なもんだぜ。途中のコウカは賊が来たら追い掛け回して叩き出してるそうだが、その所為で流れてきてるんだもんなー。向こうで始末してくれりゃいいものを」


 「それは言ってやるなよ。奴等だって京の都の方から来てる連中に辟易してるだろ。流石にそれは可愛そうだぜ。奴等も賊の被害を受けてるんだからさ。おれたちと一緒だって言えるだろ」


 「まあな。とはいえ、こうも賊が多かったって聞いたら、いい加減ウンザリしてくるぜ。凄い強い女の集団がブッ殺してくれて助かるけどよ。でも、そいつらが賊になったりしないよな?」


 「それは無いだろ。確かその女どもって尾張の紅衆に雇われてる筈だ。だから終わったら尾張に帰るんだと思うぜ? そういや男がいる女の集団もあるって聞いたなあ。そっちもかなり強いらしいが……」


 「もしかして大陸って女が滅茶苦茶強い所なのか? いや、大陸なんて知らねえけどさ。そんなに女に倒されまくってるなら、そういう事なんじゃねえの?」


 「確かにな。……おれ、ヤシマの生まれで本当に良かったぜ。そんな所で生まれてたら、とっくに女に殺されてるぞ。生意気な口きいたってだけで、首を落とされるかもしれねえからな」


 「「「「大陸って怖いなー……」」」



 何だかおかしなイメージを持たれたみたいだが、面倒なので訂正とかはしない。そもそもコイツらがどういうイメージを持とうが、俺には一切関わり無い事だしな。


 夕食後、さっさと宿に戻ると子供達に勉強を教える。今日はそろばんだが、前回と同じく暗算だ。子供達にはそろばんの問題3問と、暗算3問を交互にさせている。意外にコレが頭には良かったらしく四苦八苦しながらも楽しそうだ。


 子供達が疲れて舟を漕ぐまで問題を出し、その後は敷いていた布団に寝かせる。2匹も横に寝たので、部屋と体を綺麗にしたら、おやすみなさい。



 <異世界882日目>



 おはようございます。今日で北伊勢での戦も12日目に突入します。今までの戦の中で一番長いな。まあ、今までは簡単に終わる戦ばかりというか、簡単に終わらせてきたというのが正しい。


 敵を倒せば終わりとか、城を攻めれば終わりとか、そういうのばっかりだったからなあ。今回は掃討戦だ、当然それだけの時間が掛かる。それ自体は仕方ないんだが、何と言うか、思っている以上に時間が掛かっている印象だ。


 ウチの女性陣まで動員したが、それでも時間が掛かるのは内陸まで平定しているからだろう。朝の日課も終わったし、そろそろ緑茶を淹れてゆっくりしよう。今日も少し寒くなってきているし。


 子供達が起きてきたので2匹も起こし、部屋を片付けた後で食堂へ。大銅貨5枚を支払い朝食を待っていると、ポツポツと雨が降ってきた。これはそれなりに降るだろうなと思っていると「ザー」という音がし始める。


 これはどうしたもんかと思いつつ朝食を食べていると、林さんが駆け込んで来て、今日の見張りもお願いしたいと言われた。何でもこういう日こそ危ないんだそうだ。見張りもやる気にならないからだそうだが……。


 仕方なく了承し、港に行く事にした。朝食後、食堂の中で子供達に熊のきぐるみを着させ、一気に走って港へ。そこでカマクラを作り中へと退避する。こうすれば雨の中でも監視は十分できるだろう。そう思いながらトランプで子供達と遊ぶ。


 そうしていると近くに3人の気配がした。そいつらは港の舟に近付いている為、仕方なく外に出て後ろから【衝気】を使い気絶させる。カマクラの近くに屋根とテーブルと椅子を作ったら男達を運び、そこで枷を着けてから話を聞く。


 すると中伊勢の独立勢力の一部だった。とはいえ尾張に戦を仕掛けるというよりは、ただの嫌がらせをしにきたらしい。5日ほど前からクワナに来ていて、ずっと隙を窺っていたそうだ。ご苦労さん。


 そう思いながら聖人にしたら解放する。どのみち連中は未遂なので何とも言えないところだ。それにこいつらを帰しても、多分だけど損は無いと思う。精々失敗したといって戻るだけになるだろうが、聖人になっているので後が大変だろう。


 敵の首を獲るのが武士にも関わらず、ラブ&ピースを言い出すんだからな。それが当主だと大変だろうさ。……そう、さっきの3人は当主なんだよ。小さい家でしかないからか、わざわざ当主本人がこんな事をしてる。


 下っ端に命じる事も出来なかったのか、それとも自分の手柄にする為に自分の手でやろうと思ったのか。どちらかは知らないが、当主が変えられた以上は悪さはしないだろう。そう言うと2人と2匹からジト目を向けられた。


 それでも殺してないだけマシだろうに。その一言で納得したのかジト目は止めてくれたが、本当に死んで無いだけマシだと思うんだけどな。生まれ変わった程度で済むんだからさ。そう言いつつ昼食の料理を始める。


 外は未だ雨が降っているとはいえ、屋根の下なら問題無く料理は出来る。闇蠍の肉と貝類を入れた炊き込みご飯を炊きつつ、かす肉と野菜のスープを子供達に作ってもらう。その横で玉子焼きを作ろう。


 子供達も随分料理が上達したなぁ……そう思っていたら、味見と称してつまみ食いを始めた。そういう事は上手くならなくていいよ。



 ▽▽▽▽▽


 1717終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2057枚

 大銀貨1660枚

 銀貨2569枚

 大銅貨198枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神銀の錫杖

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 神銅の数珠2個

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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