表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1708/1948

1707




 「またもや土偶と埴輪だが、今のところ色違いは見当たらない! 特徴のある奴を発見したら教えるから、それまでは目の前の敵を倒せ!」


 「「「「「「「「「了解!」」」」」」」」」


 「分かった!」 「分かりました!」


 「ニャー!!」 「………」


 「「「「「「「了解」」」」」」」


 「「「「はい!」」」」



 そうやって始まった土偶と埴輪戦だが、俺は勾玉などを使っての吸引係だ。大して強くもないし倒すと邪気になるので、吸引と【浄化】は必須となる。そうしないと男4人組は簡単に邪生になってしまうし、王女組も怪しい。


 そうさせない為にも俺は【浄化】をし続ける。それは良いんだが、特徴のある奴が全く見当たらない所為で、戦いを終わらせる為にどれを倒せばいいのか分からない。俺も【浄化】の片手間に探しているが、【浄化】を優先する必要があるので集中して探せない。


 そんな膠着状態というか、ただただ目の前の土偶と埴輪を倒す作業が続く。早めに見つけたいんだが、何故か特徴のある奴が居ない。もしかして、今までもある程度倒さないと出てこなかったのか?。


 そんな事を考えながらの戦いは続く。もはや持久戦の様相を呈してきたが、それでも我慢しつつ戦っていると、ようやく怪しい奴を発見した。それは土偶だったが、何故か左足と右腕の欠けた奴だった。


 あんな遺跡から発掘されるような奴は今まで一度も出てきた事が無い。常に全て新品というか綺麗な奴ばかりだったのに、急に教科書に載っているような妙なのが出てきた。おそらくアレだというか、アレ以外は無いと思う。



 「北東の方角! 左足と右腕が欠けた奴がいる。色は他のと同じだから見分けがつきにくい。あの怪しい奴への攻撃は、フォルに頼む! 弓だ!」


 「分かった!!」



 フォルは神銀のパラメリオンで戦っていたんだが鞘に戻し、アイテムバッグから精霊木の弓と矢を取り出した。俺がもう一度方角を指示し、そこにいる欠けた土偶に向かって矢を放つと、他の土偶が前に出て矢を受ける。


 明らかに庇ったのでアレが怪しいとして皆が殺到していく。すると全ての土偶や埴輪が一斉に動き、欠けた土偶を逃がすようにサポートし始めた。皆は一気に攻め立てて倒そうとするが、させまいと無限おかわりで対抗してくる。


 相変わらずだが、このボスは何故こうやって無限に援軍を出してくるんだろう? 邪気を大量に減らさせる為か? 仮にそこまでなのなら、巨大ミミズのボスとかの方が邪気を減らせると思うんだがなあ……。


 そんな事を考えつつ追い込んでいくものの、相変わらず出てくる場所が厭らしくなかなか欠けた土偶を倒せない。俺は【浄化】で手一杯でどうにもならないし、更に【神聖世界】まで使っているほどだ。


 そんな中、やっと欠けた土偶を倒す事が出来て全てが邪気に変わったが、完全に【浄化】して終了。脱出紋が出てきた。皆は疲労でぐったりしているが、俺は置いてある物を取ってくる。といっても中型のアイテムバッグだ。


 身体強化でサッと走り、ゲットして戻る。皆の下に戻り中にあるものを確認すると、それは精霊木で作られた河馬の木像だった。何故かは分からないものの、木像なのでありがたく頂いておこう。それ以外には入っていない。


 皆は見ていたものの、木像だと分かると興味を失ったようだ。「何故?」と思うも沢山持ってるから興味が無いのかね? 俺も少し休憩するものの、皆の体力は回復したようなので脱出する事になった。


 外に出てダンジョン近くから離れたら、木像に乗って温泉地の家へと戻る。ちょうど戻ったあたりで夕方になったので、家に入ると真っ直ぐ台所に行き夕食作りを始める。美濃のダンジョンでは美味しそうな肉の魔物がいなかったので獲ってはいない。


 エリアに麦飯を任せ、フォルにはスープを、メルと子供達にはサラダとドレッシングだ。サラダも人数分だと結構大変なんだよな。そんな事を考えつつ、今日はハンバーグを作る。シルバーバッファローとダークチキンを竜の脂で混ぜていく。


 間にチーズを挟んで成形したら、どんどんと焼いていこう。人数が人数なのでさっさと焼き始めないと間に合わない。誰かさんが横に来てジッとフライパンを見ているが、見ていたって早くはならないからな? 聞いてるかー?。


 何だか聞いているのか聞いていないのか分からない蓮を、イデアが引っ張って行った。蓮はフライパンを見たがったが、メルも協力して宥めている。何でそこまで見ていたいんんだろう。面白いものでも無ければ、今までだって見てるだろうに。


 焼けたハンバーグを上げてソースを作ったらかけていく。次々にハンバーグを焼いていき、ようやく最後の自分の分が焼けたら食事だ。それじゃあ、いただきます。



 「シルバーバッファローはともかく、もう片方がダークチキンだからな。淡白になるのを見越して竜の脂も混ぜたのは正解だった。正解ではあったんだが、だいぶ竜の脂の旨味に持っていかれてるか……」


 「でもね、とりのおにくがまとまるからおいしいの! りゅうのあぶらがとりのおにくにしみてて、おいしいあじがでてくるんだよ!」


 「語彙力が低下してるって事は、蓮にとっては相当に美味しかったようね? まあ、普通に食べて美味しいのだけれど……何かしら蓮にはあるのでしょう。中のチーズも程よく出てきて美味しいわね」


 「そうですね。ボクとしては今日のハンバーグにチーズは、有っても無くてもどっちでも良いと思います。竜の脂の旨味なのか、それとも蓮が言ったように染みているからか、ジワジワ出てきて美味しいですから」


 「そーだよ。あぶらがね、ゆっくりでてくるとおいしいあじとまざるんだよ。でもね、ちーずもちゃんとそこにあってるよ? もうちょっとすくないほうが、いであのこのみだとおもう」


 「語彙力が低下したままアドバイスを始めるとは……蓮はいったい何処に向かってるんだろうな? 何だか不思議な感じがしてくるが、これはこれで見ている分にはいいか」



 他の皆は会話しながらも食べる方に夢中なようなので、一先ずは成功といったところだろうか。思っているよりは上手くいったな。鶏肉で淡白になるかと思ったが流石はダークチキン。旨味が強かったから上手くいった。


 他の鳥なら竜の脂に完全に負けていただろう。大怪鳥なら勝てるだろうが、ダルダン聖国のダンジョン以外で見た事が無いんだよなー。古の英雄デフィルもあそこで戦ったのかね?。


 夕食後、後片付けをしつつ男4人に風呂に入ってくるように言う。男4人は今日のハンバーグが美味しかったのか余韻に浸ってたからな。それでは困るんで、浸るなら風呂に浸かりながらにしてくれ。


 後片付けも終わり、4人が風呂から上がったので俺が入る。今日はダリアとフヨウとイデアだ。何故イデアが入る気になったのかは知らないが、男同士ゆっくりするか。そう言って、言葉は交わさずゆっくりと温泉を楽しむ。


 上がって縁側で涼み、汗が引いたので部屋に戻ると、蓮と女性陣で遊んでいた。今は<ババ抜き>をしているらしいが、蓮は顔に出るなー。皆、それを分かって楽しんでるんだけどさ。


 何回言っても治らないって事は、おそらく天然でやっているんだろうとは思う。まだ子供だから仕方ないとは思うが、大人でも顔に出るのは居るからなぁ。俺の場合は無理矢理に表情を消せるからアレだけど。


 和気藹々とやっているんだから、いちいち余計な事は言わなくてもい、おっと。どうやらイデアは撃沈寸前らしい。おそらく温泉で温まった事が原因だろう。神獣のブラシで髪を梳いてやり、完全に眠らせたら布団を敷く。


 イデアを寝かせ、ダリアもフヨウも梳いて寝かせる。終わったので蓮を呼び、同じ様に梳いてやるとあっと言う間に寝てしまった。布団に寝かせ【昏睡】を使って眠らせたら、女性陣も撃沈して眠らせていく。


 最後のエイダはリクエスト通りにしたが、御本人は大満足のピクピク中だ。目の焦点が完全に合っていない。精神系の技も使ってないのにコレか……とも思うが、そっとしておこう。


 部屋と体を綺麗にし、寝ていた王女組と男4人も綺麗にしたら、勾玉で邪気を【浄化】する。殆ど吸い込む事も無く終わったので、おやすみなさい。



 ▽▽▽▽▽


 1707終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2057枚

 大銀貨1660枚

 銀貨2581枚

 大銅貨448枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神銀の錫杖

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 神銅の数珠2個

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ